デンバーから、4000メートル級のピークが連なるロッキー山脈を手軽に体験できる夏のデンバーの人気観光スポットといったら、マウントエバンス (Mount Evans)!デンバーから西へ1時間半程の場所にあり、標高4350メートルもあります。マウントエバンスの頂上まで、北米最高地点となる舗装道路、マウントエバンス シーニックバイウェイ (Mount Evans Scenic Byway) が通っていて、絶景や野生動物を見ながら、ドライブで4000メートル越えの世界を楽しむことができます。
マウントエバンスとは
4000メートル級の山々の連なる北米のロッキー山脈で最も高い山は、標高4401メートルの エルバート山 (Mount Elbert) ですが、エバンス山 (Mount Evans) も標高4350メートルとかなりの高さを誇り、ロッキー山脈の中で12番目に高い山となっています。さすがにこの高さまで来ると、夏でもかなり寒く、風も強いため、薄手のダウンジャケットを着てちょうどいいくらいでした。標高1600メートルのデンバーくらいでは、標高差を感じなかった人でも、4000メートルを超えるこのレベルまで来ると、程度の差はあれ、高山病のような症状を感じる人が多いと思います。
マウントエバンスは、山頂まで舗装道路が続いていて、デンバーから頂上まで、なんと一時間半程で到着することができます。
シーニックバイウェイ
マウントエバンスシーニックバイウェイ (Mount Evans Scenic Byway) は、北米最高地点にあるドライブウェイというだけあり、かなり高い標高にあるため、走ることができる期間が限定されています。頂上まで完全に到達することができるのは、例年、5月の終わりのメモリアルデーから9月最初のレイバーデーまでの夏季限定となります。それを過ぎると、頂上手前の道路5マイルが閉鎖され、10月の初旬までは、そこまでドライブすることができ、それ以降は次の夏が来るまで閉鎖となってしまいます。
マウントエバンスシーニックバイウェイのシーズンと行き方の詳細は、こちら でご覧頂けます。マウントエバンスシーニックバイウェイ (Mount Evans Scenic Byway) は、米国農務省森林局 (USDA Forest Service) の管轄エリアで、こちら にあるように、車一台15ドルの入場料がかかります。ただし、アメリカ国立公園パスを持っていれば、無料となります。夏の時期だけで、山頂などの駐車場の数にも限りがあるので、平日の早朝など混雑しにくいタイミングを狙うのがおすすめです。
マウントエバンスシーニックバイウェイ (Mount Evans Scenic Byway) の標高の低いエリアは、美しい森林エリアとなっています。
さらに進み、標高が高くなり、森林限界を越えると、岩山となり、高地では小さなツンドラ植物の世界も見られるようになります。しっかりと2車線道路で舗装されていますが、道路のすぐ脇は崖ぷちという、非常にオープンに景色を楽しめる状態になっているため、思わず周囲の絶景に見とれてしまいますが、運転には注意が必要です。特に、悪天候でない限りは、4WDではない普通車で十分行くことができます。
以下、シーニックバイウェイ沿いの見どころを紹介しておきます。
Echo Lake Park
シーニックバイウェイ沿いの標高3230メートルにあるのが、Echo Lake Park です。ロッジやトレイルコースがあり、近くには、シーニックバイウェイの料金所があります。
Dos Chappell Nature Center
シーニックバイウェイをさらに上り、森林限界の少し上にある施設が、Dos Chappell Nature Center です。館内には、ちょっとした展示があり、周囲にはトレイルコースもあり、美しい森林限界のラインを見ることができます。簡易トイレもあります。
この辺りからドライブがさらに楽しくなり、別世界をドライブしている気分になります。
Summit Lake Park
頂上の手前、標高3912メートル地点には、美しい湖があり、周囲は、Summit Lake Park と呼ばれる公園になっています。高所で、ツンドラ気候のため、小さい野花などの高山ツンドラ植物が広がっています。レイバーデー以降10月初旬までは、ここがシーニックバイウェイのゴールとなります。
こちらの公園もトレイルコースが整備されていて、人気となっています。
エバンス山頂
そして、いよいよシーニックバイウェイの終点が、マウントエバンスの山頂です。駐車スペースに車を置き、散策します。この地点で、標高14130フィート (4307メートル)です。
こちらは、Mount Evans Crest House です。1940年から1941年にかけて建てられたもので、かつてはアメリカで最も高所の商業施設だったそうですが、現在は使用されていません。さらに奥には、デンバー大学の天文台(Meyer-Womble Observatory) があります。
マウントエバンスの本当の山頂は、ここから、さらに少し上へ自分で登っていきます。かなりの高地にある、岩場の多い少し歩きにくいハイキングコースですが、難しくはないのでゆっくりと登れば大丈夫です。15分程で山頂に到着します!
巨大な岩が連なる頂上からは、見渡す限りの絶景が楽しめます。
こちらは、ドローンによるエバンス山頂上付近の映像です。
マウントエバンスシーニックバイウェイでは、山岳地帯に住むビッグホーンシープやマウンテンゴートと出会えたり、自然の景観以外にも楽しめます。珍しい所では、マウンテンライオンも生息しています。森林エリアには、クマ、ミュール、エルクなどが生息しています。途中、突然車道に現れることもあるので注意しながら運転する必要があります。
こちらの映像では、マウントエバンスの美しい景観と一緒に歴史について紹介されています。
今回のロッキー山脈周辺のロードトリップの旅程はこちらです。