パリの中心から少し離れたパリ16区の閑静な住宅街にあるのが、世界最大のモネコレクションを誇る マルモッタンモネ美術館 (Musée Marmottan Monet) です。フランスらしい豪華なインテリアのお屋敷で、地下にはマルモッタンモネ美術館の見どころとなる圧巻のモネの常設展があります。印象派という名前のきっかけとなった、モネの 印象・日の出 (Impression, Sunrise) や、睡蓮など数多くのモネと、女性アーティストのベルト・モリゾ、その他、カイユボットやルノアールなど印象派を代表するアーティストの作品も鑑賞することができます。
マルモッタンモネ美術館 行き方
マルモッタンモネ美術館 (Musée Marmottan Monet) がある場所は、パリ西部の閑静な16区です。
マルモッタンモネ美術館への行き方は、地下鉄で訪れる場合は、ライン9 の La Muette が最寄り駅となり、駅から西に向かい、ラヌラグ公園 (Jardin du Ranelagh) を通り抜けていくとすぐ着きます。
マルモッタンモネ美術館 とは
19世紀後半に、マルモッタンモネ美術館となっているこの邸宅に住んでいたのが、マルモッタン家でした。お屋敷とナポレオン時代の作品を中心とするアートコレクションが、フランス芸術アカデミー (Académie des Beaux-Arts) に遺贈されたことにより、1934年に美術館としてオープンしました。その後、モネの遺産を相続したモネの次男による遺贈により、この美術館が、世界最大のモネのコレクションを保有することとなり、マルモッタン・モネ美術館という名称のミュージアムになります。
マルモッタンモネ美術館は、モネ (Monet) 以外にも著名な印象派コレクターからの寄付により、充実した印象派のコレクションが見どころとなっています。
マルモッタンモネ美術館 ギャラリー1階
中に入ると、まず迎えてくれるのが、丸い形の小さなお部屋。19世紀のお屋敷にやって来た感じです。
リビングルームには、豪華な家具と共に、カイユボット、ルノアール、シスレーら印象派の作品が飾られています。
シカゴ美術館 にあるカイユボットの代表作と同じモチーフの作品もあります。
こちらのお部屋には、19世紀前半、ナポレオンによるフランス第一帝政時代の作品が飾られています。
マルモッタンモネ美術館 モネ常設展 地下
マルモッタンモネ美術館 (Musée Marmottan Monet) の一番の見どころとなっているのが、地下にあるモネの常設展です。
世界最大のモネのコレクションを誇るミュージアムだけあって、モネの作品がずらりと並ぶ様子は壮観です。
ギャラリーはとても広く、ゆったりと鑑賞できます。
数あるモネの作品の中でも、特に有名なのが、印象派という名称の由来となった 1872年の作品、印象・日の出 (Impression, Sunrise) です。1985年に強盗に遭い、この作品を含め9点が盗まれましたが、1991年に発見され、無事に戻って来たという逸話があります。
オランジュリー美術館では、巨大な睡蓮が見られますが、こちらも美しい睡蓮の作品がいっぱいです。モネは、特に、同じ景色を何度も何度も描いたアーティストです。
こちらもモネのお馴染みのモチーフ、フランスのノルマンディー地方にあるローエンの大聖堂 (Rouen Cathedral) です。
マルモッタンモネ特別展 印象派からフォーヴィスムにかけて
マルモッタンモネ美術館では、定期的に特別展も開催されます。
この時の特別展は、”Private Collections: from Impressionism to Fauvism” でした。普段、あまり見かけることがないプライベートコレクションから、19世紀後半から20世紀初頭にかけての印象派からポスト印象派のフォーヴィスムにかけての著名なアーティストの作品が集められ展示された素晴らしい特別展でした。
モネの最大のコレクションで有名な美術館だけあって、この特別展でもモネの作品が数多く展示されています。こちらは、モネの1880年の作品、赤いクリサンセマム。
こちらは、カイユボットの1886年のセーヌ川を描いた作品、La berge du petit Gennevilliers et la Seine。カイユボットは自身もアーティストですが、印象派アーティスト達のパトロンでもありました。カイユボットの作品も数多く展示されています。
とても印象深い特別展だったので、こちらに詳細をまとめました。マルモッタンモネ美術館を訪れる際は 特別展情報 もチェックして訪れて見てください。
そして、マルモッタンモネ美術館 2階へと続きます。
マルモッタンモネ美術館ギャラリー 2階
マルモッタンモネ美術館 2階の大部分は、マルモッタン家時代のお屋敷ギャラリーとなっていて、家族の肖像画がずらっと並んだパーソナルな書斎部屋、ソファや箪笥、お皿のコレクションなど様々なインテリア雑貨の飾られているかつてのベッドルームなどがあり、インテリア好きも楽しめる展示となっています。
キリスト教をモチーフとした古典アートの作品が展示される幻想的な雰囲気のギャラリーもあります。
ベルト・モリゾ常設展 2階
2階には、ベルト・モリゾ (Berthe Morisot) の作品がずらりと並んだギャラリーがあります。
こちらが、ベルト・モリゾ (Berthe Morisot)。オルセー美術館 にも、マネ (Édouard Manet) により描かれたモリゾの肖像画がありますが、こちらもマネが描いた作品です。当時としては、珍しい女性アーティストで、女性らしい優しい雰囲気の作品を残しています。モリゾは、有名なマネ(Édouard Manet) の弟、Eugène Manet の奥さんだったそうです。
女性や子供をモチーフとすることが多く、繊細な色使いのアーティストです。
ルノワールの影響も感じられます。
マルモッタンモネ美術館 ミュージアムショップ1階
地下のモネの常設展から1階のミュージアムショップに向かう途中には、剣のコレクションが展示されています。
廊下には、エジプト風の像があったりと色々なインテリアも楽しめる美術館です。
マルモッタンモネ美術館の入館料は、大人14.50ユーロとなっています。チケットは 公式サイト または ディスカウントチケット から購入できます。
ミュージアムパスなどの観光パスは使用できません。
マルモッタンモネ美術館には、日本語のオーディオガイドもあります。
マルモッタンモネ美術館の開館時間は、朝10時から夕方6時までですが、木曜日は、夜9時までオープンしています。
マルモッタンモネ美術館の休館日は、毎週月曜日と、1/1、5/1、12/25 です。
モネや印象派好きは、是非、パリで訪れたい美術館です。
マルモッタンモネ美術館 Musée Marmottan Monet
2 Rue Louis Boilly, 75016 Paris, France 地図
パリでモネといえば オランジュリー美術館 も外せません。
印象派好きは、パリの オルセー美術館 も必須です。ルーブル美術館 と合わせて、パリ必見のミュージアム巡りを楽しんでください。
モネが暮らしていた Giverny にある美術館・庭園 まで足を伸ばしてみるのもいいですね。
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