デザイン好き、クラフト好きな人におすすめのニューヨークのミュージアムといったら、略称、MAD と呼ばれる、ミュージアム・オブ・アート&デザイン (The Museum of Arts and Design) です。ニューヨークのセントラルパークの南西の角、コロンバスサークルにある、近代的なビルが丸々一棟ミュージアムになっているところです。デザイン系のミュージアムなだけあり、とてもおしゃれな雰囲気となっています。
ミュージアム・オブ・アート&デザイン (The Museum of Arts and Design) は、フロアがたくさんある縦長のビルのミュージアムで、展示は、主に2階から6階までと5フロアありますが、それぞれのフロアはそれ程広くないので、1時間程でサクッと見て回ることができます。
まずエレベーターで展示が行われているフロアの最上階まで行ってしまい、そこから順に階段で下へ降りていくのがおすすめです。
展示フロアの最上階、6階には、アーティストさんのスタジオのフロアもあり、この日も作品を作っている様子を見学できました。気軽に質問にも答えてもらえる貴重な機会でもあります。
こちらがアーティストさんの作品なのですが、クラフト系のミュージアムなだけあり、工夫された個性的な面白い作品でした。色々な形をしたパーツを穴の開いた土台にネジでとめていきます。
粘土作りのクラフトアートが並ぶお部屋へやってきました。
“Sterling Ruby: Ceramics” と題された Sterling Ruby さんの不思議なセラミックスの作品が並んでいます。
現在のメインの展示となっているのが、未来のクラフトをテーマとした Burke Prize 2018 受賞作、ファイナリストの作品で、アイデア、素材など、とてもユニークなものが数多くありました。
天井にまるで雲のように浮かぶ圧巻のアート作品。
丸っこく、レースのように縁どられた飾りのとても可愛いデザインの椅子。
壺に顔の入ったアフリカンアメリカンアーティストの作品も目を引きます。ブルックリン美術館などでみられる絵画で有名な黒人アーティスト、Kehinde Wiley さんのクラフト版な雰囲気です。
和のようなテイストが入ったこんなクラフト作品も。
近未来っぽい不思議な雰囲気の作品が並んでいます。
ビーズのれんのようなクラフトでは、見事に顔が描かれています。
The Burke Price 2018 のテーマと出展作品と合わせ、MADのコレクションも展示されています。
こちらは、色々なミュージアムで見かける El Anatsuiさんの作品。作品の雰囲気で、一目で分かるアーティストです。
LAのおしゃれなミュージアム、ザブロードでも見かけました。
さりげなく壁に掛けられているコートも、面白い素材で作られたクラフトアートです。
クラフトアートでは、素材がとても大きな印象を与えます。こちらは、様々な素材で作られたアクセサリーコーナーですが、特に、びっくりしてしまったのが、こちらの一番手前の美しいまっ白なふんわりした作品です。近くでじっくりと見てみると、実はこれ、ガーリックの外皮を集めて作られています。
牛乳パックで作られたおうち。ありふれた、通常、ゴミとなるようなものでも、一工夫で大変身。
今、世界で流行中なのがフェイクニュース。そんなフェイクニュースをテーマとした展示も色々なミュージアムで行われていますが、MADでもフェイクニュースをテーマとした Fake News and True Love と題された面白い展示も行われています。世界で最もひどい犬の飼い主さんにパリス・ヒルトンが選ばれた?!そのトロフィーとともに。
視覚的に遊ぶインストレーションアート。ニューヨークベースのアーティスト、Anne Lindberg さんの the eye’s level という作品です。たくさんの細かい糸がピンと張られたアートは、時々混じわる色の糸がふんわりとした色になって幻想的に見えます。
ユニークなデザインやクラフト系が好きな人は、とても楽しめるミュージアムです。
MADでは、定期的に展示が変わり、様々なテーマの面白い展示が行われています。以前訪れたときはこんな感じでした。
ミュージアム・オブ・アーツ・アンド・デザインMuseum of Arts and Design
2 Columbus Circle, New York, NY 10019 地図
デザイン好きの人には、アッパーイーストサイドにあるクーパーヒューイットデザインミュージアムもおすすめです。
ニューヨークにはまだまだ魅力的なミュージアムがたくさんあります。