ニューヨークのロウアーマンハッタン、バッテリーパークの隣には、ユダヤの歴史や遺産を今に伝える博物館、ジューイッシュヘリテージミュージアム (Museum of Jewish Heritage) があります。ユダヤの歴史の中でも最も悲惨な出来事が、第二次世界大戦中、ヒトラー率いるナチスドイツによって引き起こされたホロコーストです。
ジューイッシュヘリテージミュージアムは、ニューヨークハーバーが一望できる素晴らしいロケーションにあり、ワシントンDCのホロコーストミュージアムと並び、全米各地にある Holocaust のメモリアルや博物館の中でも最も詳しく史実や当時の状況を知ることができるミュージアムの一つとなっています。
ジューイッシュヘリテージミュージアム (Museum of Jewish Heritage) は、ニューヨークのロウアーマンハッタン、バッテリーパークの隣ハドソン川沿いに1997年にオープンしたユダヤ人の近代と現代の歴史を伝える博物館で、ホロコーストで犠牲になった人々のメモリアルでもあります。ミュージアムの中心となるのが3フロアに渡る常設展で、その他、期間限定の特別展と、レストラン、シアターなどから構成されます。
常設展の入口には、ユダヤの古来からの教えを伝える巻物の書物、トーラー (Torah) が飾られています。
ミュージアム見学は、ユダヤの歴史を振り返る10分程度の映像作品からスタートします。
常設展の1階は、19世紀後半から20世紀初頭にかけてのユダヤ人の歴史、”Jewish Life a Century Ago” がテーマとなっています。
宗教のことや、ユダヤ人たちの慣習、生活など様々な側面を、数多くの写真や遺品、ドキュメンタリー映像などにより紹介しています。
エスカレーターで2階に進むと、ナチスの台頭から第二次世界大戦とユダヤ人にとって苦難の時代、”The War Against the Jews” がテーマとなっています。
ナチスがドイツ、そしてヨーロッパを席捲して行った様子を伝えるコーナーです。
アウシュビッツなどホロコーストにおける犠牲者たちの悲惨さが伝わって来る展示です。ホロコーストからユダヤ人の救出に尽力してくれた人々も紹介されています。
ミュージアムの3階では、”Jewish Renewal” というテーマで、第二次世界大戦終了後から現在に至るまで、ユダヤ人の歩みが紹介されています。
1948年に誕生したユダヤ人国家、イスラエルの独立などユダヤ人の歴史上大切なイベントが紹介されています。
自由の女神で装飾されたアメリカらしいハヌカ。
イラストがずらりと並べられた美しいアニメーション作品も飾られていました。”The Number On Great-Grandpa’s Arm” という子供用のアニメ映像作品で、ナチス下の東欧で暮らすユダヤ人を描いたものだそうです。
3階からは、自由の女神やエリス島などニューヨークハーバーの絶景が一望できます。
常設展を見学後、3階の渡り廊下を渡ると特別展エリアがあります。現在は、ナチスによりゲットーに閉じ込められたユダヤ人の様子を撮影した写真の特別展、”Memory Unearthed: The Lodz Ghetto Photographs Of Henryk Ross” が行われています。
お天気のいい日には、3階でのんびりと景色を楽しむのもおすすめです。テラスがあり外に出て景色を楽しむこともできます。
ジューイッシュヘリテージ博物館 (Museum of Jewish Heritage)
36 Battery Pl, New York, NY 10280, USA 地図
ホロコーストを今に伝えるミュージアムでは、ワシントンDCの United States Holocaust Memorial Museum も見応えがあります。