シカゴは、アメリカの中でも3番目に大きな都市ということで、素晴らしいミュージアムもたくさんあります。特にシカゴのあるイリノイ州は、アメリカの中でも教育に力を入れている州のひとつ、ミュージアムのレベルも高くて驚いてしまいました。今回のシカゴ旅行で色々なミュージアムを訪れてみましたが、その中の一つ、シカゴ科学産業博物館 (Museum of Science and Industry Chicago) は、1893年に行われたワールドフェアの名残の巨大な建物にある科学館で、センスのいいデザインのディスプレイが施され、体験型のアトラクションも多く、様々な分野の科学や産業を楽しみながら学ぶことができる絶賛のミュージアムでした。
シカゴ科学産業ミュージアム (Museum of Science and Industry Chicago) はシカゴの中心部からは少し離れたハイドパークと呼ばれるエリアにあり、近くにはシカゴ大学があります。かつて1893年に、コロンブスが新大陸発見から400年を記念するメモリアルとして開催されたシカゴワールドフェア (World’s Columbian Exposition) の会場として建設された巨大な建物がミュージアムとなっていて、1933年に設立したとても歴史のあるミュージアムです。
シカゴ科学産業ミュージアムは、物理学、生命科学、化学、気象学、医療、農業、鉱業、などなど様々な分野を扱い、キッズはもちろん、大人でもとても楽しめる構成となっています。
アメリカ中西部でよく起こる自然災害、ハリケーン(竜巻)を学ぶコーナーが驚きの迫力ある展示でした。ボストン科学博物館でも見かけましたが、その規模が全然違います。
シカゴの街のクールな模型ギャラリー。
1934年、シカゴとデンバーを13時間で結んだという電車、Zephyr です。
サーカスセクションにあったサーカスショーのウィンドウディスプレイ。今流行りのレトロでかわいいディスプレイです。アートでもよく描かれていますが、エンタテインメントの少なかった当時、サーカスはとても大きな娯楽だったのでしょう。
コリーン・ムーア フェアリーキャッスル (Colleen Moore’s Fairy Castle) というメルヘンチックなかわいいお城のドールハウスがあります。丁寧に作られたかわいいミニチュアのお部屋は本当に素敵です。
素敵なきらきらしたプリンセスのお部屋。
コリーン・ムーア (Colleen Moore) さんは当時の有名な女優さんで、子供の頃からの夢であったファンタジーのミニチュアの世界に情熱を向けていました。彼女の作品は、最終的にはミュージアムに寄付され、2015年には、このドールハウスのお城は、なんと20万ドルもの予算をかけて修復が行われたそうです。細部にまで徹底したこだわりと贅を尽した驚きのドールハウスです。
A Mirror Maze 鏡の迷路。一面鏡の世界、どっちが鏡でどっちが現実の空間かわからなくなってきます。間違えた方に進むと鏡に激突してしまうので、目を凝らして進んでいきます。
このアトラクションは入り口にチケットマシンがあり、そこで時間指定の無料パスを入手する必要があります。
人形の顔が自分の顔になるというおもしろいアトラクション。友達の顔を写真に撮ろうとがんばってます。
テスラコイルもおもしろいです。手をかざすとそこに光が集まってきます。
このミュージアムには天井から床にどーんと光が落ちる巨大なテスラコイルのショーを見せてくれるところもあり、スケールの大きさにびっくりします。
風圧の力で重さのバランスのいいボールを浮き上がらせる体験ができます。
トイメーカー (Toy Maker 3000) というおもちゃ工場のおもちゃ作りのマシンを体験できるコーナー。実際に自分のおもちゃを作る体験もできます。
宇宙スペースコーナーではこんなアトラクションの乗り物もあります。宇宙にいるように乗り物がぐるぐる回転したりするので時々悲鳴も聞こえてきておもしろそうです。なかなか人気のアトラクションで列ができるからか、シティパス優先ラインまでありました。
一体どういう仕組みになっているのか興味深いものがいっぱいあり、これは目の前で動けば動くほど、この液晶に映っている人たちが笑ってくれるというおもしろいものです。子供が踊ってたくさん笑わせていました。
先進技術のおもしろいアトラクションも多いですが、自然科学的なこんなコーナーもあります。ひよこの観察ができるのですが、なんと卵から雛がかえる様子まで見ることができ、卵のからが割れて、その横に雛が倒れている様子が見られました。卵からかえったばかりの雛は本当に弱々しくて何もできません。こんなに弱弱しくて生きていけるのかと心配になるほどでしたが、それがいつの間にかピョンピョン走り回り、鳴き続ける、元気いっぱいなひよこになるんですね。なんとなくわかっていたことでも目の前で見る生命の神秘になかなか感動しました。
自分の体のことをもっと知ることができたり、自分の集中力を試すことができたり、人間の体や脳を学ぶおもしろいアトラクションも色々あり、とても人気でした。
こちらの映像で紹介されていますが、1893年に行われたワールドフェアのために、数多くの大規模な建物が短期間で建設されたそうで、壮観だったようです。現在、その名残はこのミュージアムの建物のみとなっていますが、当時のスケールの大きさを感じることができます。
興味がある人は長いですが、こちらのドキュメンタリーで、World’s Columbian Expositionについて詳しく紹介されています。日本もこのワールドフェアに参加し、多くの人にとって今までまったく見たことのない世界だったこともあると思いますが、平等院鳳凰堂を模した日本建築の日本館、日本に関する展示など大人気だったそうです。フランクロイドライトの日本への興味のきっかけとなったのではないかと思います。
こちらは自転車に関する展示。思わずインスタしたくなるようなディスプレイも多く、楽しいミュージアムです。この他、歴史的なレースカーや船の展示もされています。
ギフトショップもあります。
他にも、第2次世界大戦中のドイツの潜水艦U-boatや石炭の採掘施設を再現したものなど様々な見どころがあり、さらにシアターもあるので、全てを見ていると丸一日楽しめるミュージアムです。
博物館見学の所要時間は、短くても3時間程度は時間を見ておいた方がいいと思います。
閉館時間が夕方4時までと少し早いミュージアムです。
シカゴ科学産業博物館 Museum of Science and Industry
5700 S Lake Shore Dr, Chicago, IL 60637 MAP
営業時間:毎日 9:30-16:00
入場料:
大人 $18 子供(3-11歳) $11 (入場料のみ)
大人 $30 子供 $20 (入場料+アトラクション体験1ヵ所)
大人 $42 子供 $29 (入場料+アトラクション体験2ヵ所)
大人 $54 子供 $38 (入場料+アトラクション体験3ヵ所)
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シカゴのおすすめの見どころはまだまだいっぱいあります。