アリゾナ旅行では、アリゾナ州フェニックスの北部、スコッツデールからも近い場所にあるとても珍しい楽器の博物館、ミュージックインストルメントミュージアム (Music Instrument Museum) も訪れてみました。音楽をミュージアムにするのはなかなか難しいことだと思いますが、こちらの博物館では、音楽を創り上げる楽器が主役で、世界中の様々な地域から集められた、すごい数の種類の楽器が展示されている見応えのあるミュージアムでした。
ミュージックインストルメントミュージアム(MIM)とは
ミュージックインストルメントミュージアム (Musical Instrument Museum (MIM)) は、2010年にオープンした比較的新しいミュージアムで、世界の楽器をテーマとしています。以前、ターゲットのCEO だった Bob Ulrich さんにより創設され、アイデアからコレクションをスタートさせたと言う珍しいミュージアムで、現在では、楽器をテーマとしたミュージアムの中で世界最大となっています。世界各国の楽器をはじめ、いくつかのテーマのギャラリーがあり、楽しみながら楽器や世界の様々な文化が学べるようになっています。また、館内にはミュージックホールもあり、コンサートなど音楽イベントも頻繁に行われ、地域の文化会館的な機能も果たしているようです。
楽器は音を聴いて楽しむものです。楽器のミュージアム、MIM では今まで他のミュージアムにはないとても面白いアイデアが取り入れられています。それがこちら、オーディオ装置。楽器を見ているだけでは、どんな音色なのか分かりません。かといって、すべての楽器が音を発すると、館内が音だらけで騒音になってしまいます。そこでミュージアム内を見学するときは、みんながこちらのオーディオを身に着けて見学し、その展示の場所に行くと自動でその展示されている楽器の音を聴くことができるようになっているのです。ひとりひとりが違う様々な楽器の音色や、世界のいろいろな国の音楽をマイペースに楽しみながら見学していく仕組みになっています。
ジェオグラフィックギャラリー
このミュージアムの中心のギャラリーとなっているのが、世界を北米、ヨーロッパ、アジア、アフリカなど地域に分け、地域毎にそれぞれの国レベルで楽器の展示をしているジェオグラフィックギャラリーです。
楽器を見ながら世界旅行をしている気分になれるミュージアムです。見たことないような楽しい楽器がいっぱいです。
例えばアフリカ。アフリカだけで、実は、たくさん国があり、それぞれ個性的な楽器、音楽、ダンスなどが存在するということを知ることができます。
そして、小さな国々でそれぞれ違うように見えるけれど、やはりエリア的に近いと、どこか影響を与え合っていて似ている点も多くあり、そんな発見をしながら音楽の世界旅行を楽しむことができます。
大きな和太鼓がどんっと展示されていたりします。
雅楽や能など日本古来の伝統的な楽器と音楽も映像とともに紹介されていて、同時にそんな日本文化にも触れられていて、多くの人たちが興味津々に見学していく様子が見られました。
インドの華やかな衣装や楽器を見ながら、インド舞踊を楽しみます。
トルコの旅を思い出します。
エジプトの楽器もエジプトらしいアートとともに。
クラシック音楽のコーナーにはかわいいミニチュアフィギュアのオーケストラ。
アコーディオンもアート作品のように色々な絵柄のものがあります。
アコーディオンだけではありません。ヨーロッパの楽器コーナーにはおしゃれで美しい楽器が色々あります。
楽器だけでなく、その国の文化も一緒に感じることができる音楽、楽器の博物館。国によって、力が入っているところと、そうでないところの差が見られましたが、それぞれの国の文化に興味をもってもらうためのいいきっかけになると思います。
アーティストギャラリー
美しい世界地図が見える階段を下り、アーティストギャラリーへと向かいます。
アーティストギャラリーでは、著名なミュージシャンたちの楽器やその他、遺品などが展示されています。テイラー・スウィフトさんのコーナーもありました。
先日、ニューヨークの地下鉄でゲリラ的に演奏し、話題になっていた Maroon5 のコーナーもありました。
その他、エルビス・プレスリーなど様々なジャンルの音楽の歴史的なスターなど、数多くのミュージシャンが紹介されています。
メカニカルミュージックギャラリー
こちらのギャラリーは一風変わった面白い機械仕掛けの音楽をテーマにしています。
巨大なオルゴールなど、珍しい自動演奏の楽器が色々展示されています。
昔のオルゴールは本当に職人技というか、現代ではもう作れなさそうなオリジナリティ溢れるものが色々あり面白いです。
エクスペリエンスギャラリー
楽器を見ているだけ、音を聴いているだけでは物足りません。エクスペリエンスも提供してくれるエクスペリエンスギャラリーもあり、キッズに人気のコーナーとなっています。この部屋に置いてある楽器は自由に手に取って演奏することができます。さっそく女の子が演奏し始めたのですが、これが素晴らしく上手で、みんな思わず聞き入ってしまいます。
世界を旅行しないと見られないような、珍しい音の出る楽器も色々あり、実際に手に取って演奏することができます。
ミュージアムの一階には、楽器の修復作業の様子がガラス越しに見られるお部屋や、コンサートが開催されるミュージックホール、おみやげ屋さんなどもあります。
MIM は世界最大の楽器博物館というだけあり、じっくり見て聴いて楽しんでいるとあっと言う間に時間が過ぎてしまいます。見学の所要時間は大体3時間程度で一通り見て回ることができます。
子供から大人まで幅広く楽しめるミュージアムで、特に音楽好きにおすすめです。
楽器博物館
Musical Instrument Museum (MIM)
4725 E Mayo Blvd, Phoenix, AZ 85050 MAP
開館時間:毎日 9AM-5PM