アメリカの独立と初期の政治の中心となったフィラデルフィア。インディペンデンスホールやあの有名な自由の鐘(リバティベル)のあるビジターセンターの目の前には、インディペンデンスモールが広がっています。インディペンデンスホールの反対側には、2003年にオープンしたアメリカの憲法に関するミュージアム 米国憲法センター National Constituion Center(ナショナル・コンスティテューション・センター)があります。前からこの建物は何だろう、と気になってはいましたが、今回、初めて中に入ってみました。
ナショナル・コンスティテューション・センターへ入場すると、まず最初に向かうのがシアターです。
ライブパフォーマンスと映像で、アメリカの憲法の歴史について学ぶことができる “FREEDOM RISING” という20分弱の作品が上演されます。
シアターを出た後は、シアターの2階部分をぐるっと一周する形で、アメリカで起こった様々な出来事や憲法の変遷などの歴史について分かり易く学ぶことができる展示 “THE STORY OF WE THE PEOPLE” を見学します。
ナショナル・コンスティテューション・センターでは、展示に関してはほとんどが写真撮影禁止となっており写真はありませんが、こちらの映像でその雰囲気が伝わってくると思います。
唯一、こちらの SIGNERS’ HALL だけは写真撮影が許可されています。アメリカ建国の父達の像がずらりと並んで壮観です。
それぞれの像には州と名前が紹介されています。
一際存在感のあるのがベンジャミン・フランクリンと、
初代大統領のジョージ・ワシントンです。
フィラデルフィアは憲法制定の舞台となりました。最初の憲法は、1787年に作成され、1789年に承認されました。その後、直ぐに、ニューヨークで “Bill of Rights” と呼ばれる自由を保障する最初の憲法修正が1789年に作成され、1791年に承認されることとなりました。現在では世界中で最も影響力のある憲法となっていますが、当時、絶対王政の時代においては、とても画期的で、過激な内容だったと思います。
こちらのビデオでは、なぜ憲法の作成が、わりとすぐの2回に渡り、行われたのかについて解説されています。
ドラマや映画のシーン、そして現実世界でも見かける、自分に不都合となる可能性がある場合に黙秘する権利は、”Fifth Amendment” といい、これも “Bill of Rights” の一つです。
アメリカ初期の頃の司法長官や最高裁判所判事などを歴任し、現在に至るアメリカ司法制度の基礎を確立したとされる John Marshall さんの特別展も開催されています。
この他、ナショナル・コンスティテューション・センターでは現在、”AMERICAN SPIRITS: THE RISE AND FALL OF PROHIBITION”という禁酒法時代をテーマにした特別展も行われています。先日 『ミュージカル シカゴ』 の記事で登場しましたが、アメリカではお酒の製造、販売などが禁止されていた禁酒法の時代がありました。それが憲法の21番目の修正項目だったのですが、後に取り消されることとなった唯一の憲法条項です。
ミュージアムに欠かせない存在のこんな立派なギフトショップもあります。
米国憲法センターの見学所要時間は1時間半から2時間程度みておくといいと思います。
アメリカ独立時に中心的な存在だったフィラデルフィアは、インディペンデンスデー前後に様々なイベントが行われます。
米国憲法センター National Constitution Center
525 Arch St, Philadelphia, PA 19106 MAP
インディペンデンスモールにはこんな石碑もあります。1791年に、”Bill of rights” として、オリジナルの憲法に最初に付け加えらた条項です。信教、スピーチ、報道、集会の自由を保障しています。
モールの奥には、独立宣言、憲法についての話し合い、合意がされた場所であるインディペンデンスホールがあります。
こちらで紹介していますが、建物の内部を見学することができます。
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