アメリカ非常事態宣言 国家レベルで本格的に新型コロナウイルス対策へ

Washington Monument (24)

世界各国で感染が拡大し、世界保健機構 (WHO) により、パンデミック宣言が出された、新型コロナウイルス (COVID-19) ですが、検査に本腰を入れはじめたアメリカでは感染者数が今急増中です。州など地方レベルでは、非常事態宣言が出されていましたが、とうとう今日、大統領により、アメリカ連邦政府による、国家レベルの非常事態宣言、ナショナルエマージェンシー (National Emergency) が出され、500億ドル(約5兆円)を新型コロナウイルス対策関連に投入可能なこと、検査体制の大幅な改善、連邦政府の石油備蓄 (Strategic Petroleum Reserve) の補充などが発表されました。

アメリカでは、最初、新型コロナウイルスの検査は、CDCを通す形で、連邦レベルで行われていましたが、キャパシティに限界があり、検査は、重症者のみとかなり絞り込まれた状態で行われていたこともあり、感染者数は、見かけ上、少なく保たれていました。地方レベルでの検査がはじまってからは、感染者数が急増し、いくつもの州で、非常事態宣言が出されていました。

そんな中、今日、トランプ大統領が会見し、国家レベルの非常事態 (National Emergency) を宣言し、多くの人の懸念だった、新型コロナウイルスの検査体制の刷新が発表されました。来週からは、多くの民間企業も参加し、症状のある人に関しては、新型コロナウィルスのテストが簡単に受けられる体制が整えられます。そのコロナテストとは、例えば、ウォルマートやターゲットなど大型スーパーの駐車場を利用して、ドライブスルー方式などで簡単に検査ができるようになります。また、様々な規制も排除され、州をまたいで柔軟に対応できるようになるそうです。

今日、トランプ大統領がアメリカ非常事態宣言を発表した、フルバージョン映像は、こちら になります。この他、現在、国会でも新型コロナウイルス対策の法案が議論されています。無料で検査が受けられたり、病欠や隔離中の時の有給の保証をはじめ、様々なセーフティネットが用意されるようです。

ちなみに、ニューヨーク州では、一足早く、大流行している New Rochelle に、ドライブスルー検査施設 をオープンしたようです。
新型コロナウイルス対策で、検査体制が改善すると、しばらく感染者数は激増すると思われますが、リモートワークやビジネスの一時閉鎖により通勤の必要がなくなった人も多いので、感染者数が増えてもそれ程気にせずに、自宅でしばらく過ごす形で、落ち着いて生活ができる準備ができつつあると思います。

トランプ大統領の 2日前の会見 では、反発もありあまり良い反応ではありませんでしたが、今回のスピーチでは、多くの人が懸念を持っている問題に対して具体的な前向きな対策が説明されており、乱高下を繰り返している株式市場にも好反応に受け入れられていました。

ニューヨークは、今日は、すっかり春のような陽気でしたが、ホワイトハウスでもマグノリアが美しく咲いていて、ワシントンDCでも、もうすぐ桜の開花を迎えようとしています。

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カナダの首相夫人、トム・ハンクス夫妻、NBA や Serie A などプロスポーツ選手も新型コロナの陽性反応が出ています。トランプ大統領は、先日、ブラジル大統領と接していました。ブラジル大統領に同行していたスタッフの中に、感染が確認されており、ブラジル大統領が陽性、というニュースが出ていましたが、陰性だったそうです。会見でも多くの人と握手をしていましたが、握手する機会が多い人は、感染しないようにより注意が必要ですね。
さすがに、トランプさんもその後検査を受け、陰性だったようです。

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アメリカ非常事態宣言 国家レベルで本格的に新型コロナウイルス対策へ was last modified: 3月 19th, 2020 by mikissh