アメリカ ヨーロッパ主要美術館のコロナ後再開状況 ワシントンDC ナショナルギャラリーが一部リオープン!

National Gallery of Art (1)

欧米の美術館は、コロナによる長期間の閉鎖を経てリオープンを始めています。ヨーロッパ各国では、例えば、ウフィツィ美術館、プラド美術館、ルーヴル美術館、ロンドンのナショナルギャラリーなど主要美術館が続々と再開中です。アメリカでは、ニューヨークのメトロポリタン美術館をはじめ、まだ閉鎖中のところもありますが、アメリカの主要美術館の一つである、ワシントンDCの誇る巨大美術館、ナショナルギャラリーの一部が、7月20日から再開しました。
アメリカとヨーロッパの主要美術館の再開状況、今後の予定を紹介していきます。

National Gallery of Art (3)

今年は、コロナにより、欧米の美術館は、3月以降、長期間に渡り休館となっていました。流行も一段落し、ヨーロッパでは、ミュージアムは、6月から順次再開をはじめ、現在、ほとんどの国の主要美術館がリオープンしています。

アメリカでは、初期の流行の中心地となったニューヨークの感染状況が劇的に改善された一方、経済再開が早期に始められた南部や西部で再び流行が広がっており、まだミュージアムの再開状況もまちまちな状態です。

ニューヨーク周辺をはじめ、感染状況が落ち着き出した地域では、再開されつつある一方、一度再開されたカリフォルニア州の屋内ミュージアムは、再び閉鎖となっている他、早期に再開したテキサス州やフロリダ州のミュージアムも、感染状況が悪化しているため、現在もまだオープンしていますが、場合によっては、今後の閉鎖もあり得る状況となっています。

今年は、様々なレベルでの旅行制限や、美術館の閉鎖、アートイベントの中止のため、アート好きの人には、寂しい年になっています。
遠出は難しいと思いますが、近くでオープンしている美術館があれば、気分転換に訪れてみたいですね。スタッフ、お客さん共にしっかりとマスクの着用が徹底されるなどコロナ対策下で、人数制限などのため、事前予約が必要だったりするので、目的の美術館の状況を確認してからでかけましょう。普段より空いていて少し違った体験ができるかもしれません。

ナショナルギャラリー ワシントンDC

ワシントンDCの中心、ナショナルモール付近には、スミソニアン系の国立ミュージアムをはじめ数多くの美術館や博物館があります。ほとんどのミュージアムが、再開予定をまだ発表していない中、7月20日、ナショナルギャラリーが、一番乗りで再開しました。

ナショナルギャラリーには、印象派までの古典西洋美術を展示している西館と、20世紀以降の近現代アートを展示している東館の二館がありますが、今回再開したのは、彫刻、インテリア、特別展ギャラリーからなる西館のグラウンドフロアのみです。

National Gallery of Art (2)

ナショナルギャラリーは、入館無料で、通常は、そのまま訪れることができますが、コロナ対策の特別ルールで、時間指定のパスを取得してからの訪問となり、マスクの着用、ギャラリーでのソーシャルディスタンスなど定番ルールに従っての鑑賞となります。

西館のグラウンドフロアでは、歴史的な欧米の彫刻や家具が展示されています。ロダンの考える人や、ドガの14歳の小さなダンサー (Little Dancer of Fourteen Years) など有名作品も色々あります。また、二つの特別展用の小さなギャラリーがあり、ドガをテーマとした、Degas at the Opéra と True to Nature: Open-Air Painting in Europe, 1780–1870 が開催されています。

National Gallery of Art (4)

まだ、オープンしていませんが、西館メインフロアには、ルネサンス期の宗教画、ダヴィンチやラファエロらハイルネサンス期のアート、エル・グレコやゴヤらスペインアート、ルーベンスや Anthony van Dyck のフランダース地方のアート、レンブラントやフェルメールらのオランダ黄金時代のアート、ターナーやコンスタブルのイギリスアート、フラゴナールや Jacques-Louis David らのフランスアート、モネやゴッホの印象派とポスト印象派、20世紀前までのアメリカンアートなど幅広い作品が展示されています。
また、東館には、ピカソやマティス、モディリアーニ、ジャコメッティをはじめとした20世紀以降の近現代アートと、オキーフ、ホッパー、ウォーホル、ポロックなどアメリカンアートのギャラリーがあります。

ナショナルモール周辺のその他のミュージアムは、まだ再開予定を発表していませんが、ナショナル動物園(National Zoo)とDulles 空港近くにある、航空宇宙博物館(National Air and Space Museum)の別館 Udvar-Hazy Center は、7月24日から再開します。ナショナルモール近くでは、国際スパイ博物館 がオープンしています。

シカゴ美術館

シカゴ美術館は、メトロポリタン美術館に続き、全米で2番目の規模を誇るミュージアムです。

Art Institute of Chicago (1)

シカゴ美術館は、7月30日からの再開が予定されていて、イリノイ州の住人は、8月3日まで入館無料でスタートします。事前予約 要です。

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メトロポリタン美術館

ニューヨークのメトロポリタン美術館は、全米一の規模を誇る巨大ミュージアムです。

Metropolitan Museum(40)

メトロポリタン美術館は、8月29日からの再開を予定しています。NYC は、経済再開の最終段階であるフェーズ4を迎えていますが、もともと予定されていた屋内のミュージアムは、無期限で再開延期となっていますが、8月下旬までには、再開可能となっていることを期待しましょう。

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ボストン美術館 は、まだ再開予定を発表していません。

その他のアメリカの美術館

アメリカには、全米各地の大都市をはじめ、様々なエリアに素晴らしい美術館が点在しており、既に再開しているところもあります。

ニューヨーク周辺の美術館

MASS MoCA (2)

NYC では、室内ミュージアムは、再開延期となっていますが、その他のニューヨーク州、周辺州では、続々と再開がはじまっています。アート好きには、NYC から近い屋外ミュージアムのディアビーコン、MASS MoCa 、クラーク美術館、ノーマンロックウェル美術館などがあるバークシャー地方、フィラデルフィアのバーンズコレクションなどおすすめのところがたくさんあります。

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クリーブランド美術館

オハイオ州クリーブランドの巨大美術館、クリーブランド美術館は、6月30日から再開しています。

Cleveland Museum of Art (9)

クリーブランド美術館は、素晴らしいコレクションを誇りますが、なんと入館無料です。ただし、現在は、無料のオンライン事前予約が必須となっています。

クリーブランド美術館 クリーブランドの美しいおすすめミュージアム Cleveland Museum of Art

デトロイト美術館

ミシガン州デトロイトの巨大美術館、デトロイト美術館(Detroit Institute of Arts) は、7月10日から再開しています。

Detroit Institute of Arts (8)

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ヒューストン美術館

コロナ閉鎖後、全米で最初に再開したミュージアムの一つが、テキサス州ヒューストンの巨大ミュージアム、ヒューストン美術館で、5月23日にリオープンしました。ヒューストンをはじめテキサス州は、コロナが再流行中ですが、現在、開館を続けています。

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キンベル美術館 & アモンカーター美術館

テキサス州フォートワースのキンベル美術館やアモンカーター美術館も再開しています。

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テキサス 美術館 ダラス・フォートワースでミュージアム巡り

オーランド美術館 & チャールズ・ホスマー・モース美術館

アメリカのテーマパークのメッカ、フロリダ州のオーランドでは、ディズニーワールドユニバーサルオーランド も再開していますが、オーランド周辺の美術館も再開しています。

Orlando (5)

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ヨーロッパの有名ミュージアムもたくさん再開しています。

ルーヴル美術館

世界一の規模を誇る巨大ミュージアム、パリのルーヴル美術館は、3月13日から閉鎖が続いていましたが、7月6日から再開しています。

Louvre Museum (81)

ルーヴル美術館 見どころ 有名作品と世界最大の美術館の回り方・楽しみ方徹底紹介

ルーヴル美術館の他、オルセー美術館オランジュリー美術館ポンピドゥーセンター などパリの人気美術館は、全て再開しています。

ナショナルギャラリー ロンドン

ロンドンの国立西洋美術館、ナショナルギャラリーは、3月18日からの長期間の閉鎖を経て、7月8日から再開しています。
久しぶりのミュージアムということで、かなり人気となっているようで、7月22日からは、開館時間が延長されるそうです。

National Gallery London (1)

ラファエロ没後300周年を迎えた今年は、ナショナルギャラリーで、今秋から大規模な特別展の開催が予定されていましたが、ローマでの特別展の開催期間がスライドしたこともあり、2022年春に延期となっています。
ベネチア派の巨匠、ティッツァーノ(Titian) の特別展、Titian: Love, Desire, Death が、2021年1月まで延期され、開催されています。

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テートモダンテートブリテン は、7月27日からの再開です。

プラド美術館

スペインの首都、マドリードにある人気ミュージアム、プラド美術館は、6月6日から再開しています。

Museo Nacional del Prado Madrid Spain (3)

スペイン王室コレクションを基にした展示で、ベラスケス、ゴヤ、ティッツァーノ、ルーベンスら、スペイン王室と関係の深いアーティストの作品が数多く見ることができます。

プラド美術館の見どころ 有名作品 驚異のスペイン王室コレクションを誇るマドリードの大人気国立ミュージアム

プラド美術館周辺にあるソフィア王妃芸術センターや Thyssen-Bornemisza Museum もオープンしています。

ウフィツィ美術館

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ルネサンスの中心地、フィレンツェの人気ミュージアムであるウフィツィ美術館は、6月3日から再開しています。

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バチカン美術館

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ローマで見逃せないスポット、バチカン市国にあるバチカン美術館は、6月1日から再開しています。

ローマ教皇のお膝元 バチカンの見どころ ローマ観光必見人気スポット世界遺産バチカン市国徹底紹介

ボルゲーゼ美術館カピトリーニ美術館 などローマのその他の美術館も見どころいっぱいです。

オランドの首都、アムステルダムの Rijksmuseumゴッホ美術館、ハーグの Mauritshuis、ロシアのサンクトペテルブルクの エルミタージュ美術館 などその他の有名美術館もオープンしています。

今年は、旅行者が少ないので、ローカルの人たちがゆっくりとアート鑑賞できそうですね。

アメリカ ヨーロッパ主要美術館のコロナ後再開状況 ワシントンDC ナショナルギャラリーが一部リオープン! was last modified: 7月 22nd, 2020 by mikissh