ロサンゼルス自然史博物館 (Natural History Museum of Los Angeles County) は、LAのダウンタウンの南側、エクスポジションパーク (Exposition Park) にある人気のミュージアムです。迫力ある恐竜や巨大な哺乳類の化石、ロサンゼルスの歴史の紹介や、美しい鉱物や宝石など興味深い展示が多い博物館で、週末、ファミリーはもちろん、カップルなど幅広い層の人達がやって来ていました。ロサンゼルス自然史博物館は、展示以外にも、館内に、博物館が開館した1913年当時の雰囲気を残す素晴らしい空間のロタンダなど歴史的建築の見どころもあります。
ロサンゼルス自然史博物館 (Natural History Museum of Los Angeles County) は、1913年に、ロサンゼルス郡の総合ミュージアムとしてオープンした長い歴史を誇る博物館です。1961年に、アートに特化した ロサンゼルスカウンティ美術館 (LACMA) が分離し、自然史とLAの歴史を中心とする現在のロサンゼルス自然史博物館に至っています。
館内は、3フロアからなり、一番の見どころとなっているのは、1階です。館内地図は こちら です。歴史あるミュージアムと言うことで、館内では、そんな歴史を感じさせてくれる建築も楽しむことができますが、拡張やリノベーションも順次行われており、上手に新旧がミックスされている雰囲気です。1階東側にある味のあるロタンダ部分は、国家歴史登録財 (National Register of Historic Places) に登録されています。
恐竜ホール Dinosaur Hall
ロサンゼルス自然史博物館の一番の見どころが、2011年にオープンした恐竜ホールです。 T-Rex と呼ばれるティラノサウルス (Tyrannosaurus) をはじめ、巨大な恐竜がいっぱいのコーナーで、今にも動き出しそうな躍動感があります。ティラノサウルのお部屋以外にもう一部屋あり、そちらでは、トリケラトプス (Triceratops) や、ステゴサウルス (Stegosaurus) などがいます。
階段を上り、中2階に行くと、恐竜たちを上から眺めることができます。中に2階にも、恐竜に関する展示があります。
哺乳類の時代 Age of Mammals
恐竜ホールからロタンダを挟んで、お隣には、動物の化石の展示コーナー、Age of Mammals があります。
一番人気は、一番奥に陣取っているマストドンです。マンモスと似ていますが、別種で、かつて北米から中米にかけて生息し、絶滅してしまった動物です。
恐竜ホール同様、中2階から見下ろすことができます。
実は、ロサンゼルスの街中で、現在も化石の発掘が続けられています。そこで発見された大型哺乳類と発掘の様子を見学できるミュージアムもあります。
ラブレアタールピッツ博物館 大都会ロサンゼルスの街中でタイムスリップ!The La Brea Tar Pits and Museum
LAの歴史 Becoming Los Angeles
LAの歴史の展示、Becoming Los Angeles の手前には、”Sin Censura: A Mural Remembers L.A.” と題された Barbara Carrasco さんによる巨大な壁画が描かれています。Sin Censura は、Unsensored という意味のスペイン語で、かつて、市に依頼を受け、製作したそうですが、描かれている内容が問題とされ、その変更を拒んだためキャンセルとなった作品だそうです。ロサンゼルスらしい先住民やメキシコの影響が感じられる色鮮やかな作品です。
“Becoming Los Angeles” は、LAの歴史を概観することができるロサンゼルスのミュージアムならではの展示コーナーです。
ロサンゼルス (Los Angeles) という名前の由来は、実は「天使たち」という意味があります。スペイン語から来ていて、まさにそんな名前の由来となる、天使の羽の飾り付けがされています。カリフォルニア州は、1769年から1821年にかけては、スペインの植民地でした。ロサンゼルスが街として誕生したのは、1781年です。1821年、メキシコのスペインからの独立に伴いメキシコの一部となります。
1848年、米墨戦争で勝利したアメリカは、メキシコ領土だったカリフォルニア州を含めた広大な範囲を手に入れ、ロサンゼルスもアメリカの一部となります。当初は、しばらく、特に産業もなく、静かな農村でしたが、その後、鉄道建設ラッシュ、サンフランシスコのゴールドラッシュ、そしてLAでの石油の発見などにより、大きく発展していきます。
途中、1938-1940年頃のロサンゼルスのミニチュア模型もあります。ロサンゼルスの現在を知っている人は、比べて、思わず見入ってしまうミニチュアです。
ロサンゼルスの20世紀の歴史において、欠かせない存在となっているのが、ハリウッドに代表されるエンターテイメント産業です。そんなエンターテイメント産業に関し、ピーターパンの衣装が展示されていました。本当にそこにピーターパンがいるのかと思ってしまう演出が楽しいです。
他の都市だったら歴史博物館で行われているような展示内容で、様々な時代の遺品を通じ、ロサンゼルスとその歴史について学べる見応えのある展示です。
宝石と鉱物 Gem and Mineral
きらびやかなで華やかな宝石と鉱物の展示ホール。
美しいハートの水晶(クオーツ Quartz)は、山梨から来たものでした。ハート型をしたパワーストーンってなんだか特別なパワーがありそうです。
アートなジュエリーの特別展では、素敵なジュエリーが勢揃いしていました。
華やかで可愛いお花のジュエリーがいっぱいです。
動物ギャラリー North American & African Mammals
自然史博物館でお馴染みの動物ギャラリー。ロサンゼルス自然史博物館では、北米とアフリカの動物のコーナーがあります。
北米コーナーには、北極圏で暮らすセイウチなどもいます。
動物と言ったら欠かせないのがアフリカです。アフリカ像やライオンなどアフリカならではの動物がいます。
2階
2階は、バードホール (Bird Hall) と呼ばれるギャラリーの鳥に関する展示がメインになっています。2階に上がると、バード博士がお出迎えしてくれます。
物凄い数の鳥が展示されています。
剥製の他、パネルでも鳥に関する豆知識が色々と紹介されています。
鳥と哺乳類の骨格を比較したコーナー。
2階には、熱帯雨林や沼地などの自然環境が再現されたコーナーがあり、少しだけジャングル気分を体験できます。
博物館のスタッフが実際に作業をしている様子を観察できますが、見たことがない世界にみんな注目してしまいます。
インカ、マヤ、アステカなど中南米の古代文明の遺品などが展示されているコーナーもあります。
地下1階
キッズに大人気のフロアが、地下1階。地下からは外に出ると、キッズが走り回れる屋外スペース、Nature Gardens があります。
博物館のスタッフが、キッズに自然に関するトピックを分かりやすく紹介してくれる Nature Lab というコーナーもあります。すごく大人気のコーナーでとてもにぎわっていました。
ほとんどの特別展は、入場料に含まれていますが、別料金のものもあり、3Dシアターもあります。一通り見て回るのに半日程、3Dシアターで映像作品を見たり、のんびりと過ごすと丸一日遊べる博物館で、恐竜好きなど自然科学好きにおすすめのLAの博物館です。
ロサンゼルス自然史博物館 Natural History Museum of Los Angeles
900 W Exposition Blvd, Los Angeles, CA 90007 地図
入場料:
DO IT ALL (Butterfly Pavilion & Predators 3D & Oceans 3D)
大人 $28 子供 (3-12) $20
ミュージアムのみ
大人 $13 子供 (3-12) $5
車で訪れる場合、博物館に隣接して駐車場 ($12) があります。
ロサンゼルス自然史博物館の東側には、1927年に誕生した歴史的なバラ園、Exposition Park Rose Garden があります。たくさんのバラの咲き誇る素晴らしい庭園なので、バラの季節は、是非立ち寄ってみましょう。この他、エクスポジションパーク内には、California Science Center や California African American Museum もあるので、一緒に訪れてみるのもいいかもしれません。
公園内の Los Angeles Memorial Coliseum は、これまで、1932年、1984年と2度のオリンピックで使用されたスタジアムで、2028年開催予定のロサンゼルスオリンピックでも会場となります。
まだまだあります、ロサンゼルスのおすすめ観光スポットは、こちらです。