世界各地から人々が集まり、多様な人々が暮らすニューヨークは、短期間のうちに世界中を席巻している新型コロナウイルスの感染最大地になり、多くの犠牲者を出し、今も多くの人々が自宅に籠る生活をしていて、ニューヨークの街の姿もすっかり変貌してしまっています。ニューヨーカーたちを励まし、盛り上げていこうと『ニューヨークニューヨーク』(New York, New York) や『エンパイアステートオブマインド』(Empire State of Mind) などニューヨーカーたちも愛する、ニューヨークを代表する歌が色々なところから聞こえてきます。

『ニューヨークニューヨーク』ニューヨーカーへのラブレター

“Malcolm X” や、”BlacKkKlansman” などの作品で知られる、ブルックリン在住の映画監督、Spike Lee さんのインスタの投稿で、『ニューヨークニューヨーク』の曲に合わせて、ニューヨーク各地の現在の状態を、映画監督らしい、レトロな雰囲気の映像で伝える作品となっています。

Spike Lee さんの “NEW YORK NEW YORK” と題された作品は、ニューヨーク好きなら誰もが知っているような懐かしい場所がいっぱい登場します。

コニーアイランド、ニューヨークチーズケーキでお馴染みのジュニアーズ、ニューヨーク証券取引所、グランドセントラル駅、セントラルパーク、ルーズベルト島へのトラムなどなど。

ニューヨークの名所と合わせて、コロナ禍のニューヨークの象徴的シーンも盛り込まれ、ニューヨークへ助けにやってきたアメリカ海軍の病院船をはじめ、医療施設や街中の薬局の様子、医療従事者などヒーローたちもたくさん登場するショートフィルムで、監督はこの作品をニューヨーカーへのラブレターだと紹介しています。

『ニューヨークニューヨーク』をみんなで歌おう！

数週間前、ニューヨークの毎日の習慣になっている、午後7時の医療施設スタッフなどエッセンシャルワーカーたちに感謝する拍手 (#clapbecausewecare) の時間に、『ニューヨークニューヨーク』をみんなで歌おう！というのもありました。
街中には、ニューヨークニューヨークを流す街宣車まで出没したりしていました。

『ニューヨークニューヨーク』の曲の秘話

『ニューヨークニューヨーク』は、毎年ニューヨークの年越しのタイムズスクエアのカウントダウンで流れる、有名な曲です。『ニューヨークニューヨーク』の曲といえば、マンハッタンの対岸にあるホーボーケン出身で、20世紀後半のアメリカを代表する男性歌手、フランク・シナトラさんが思い浮かびますが、実は、最初に『ニューヨークニューヨーク』を歌ったのは別の人だったそうです。

マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロさんなどが出演した1977年の映画作品 “New York, New York” で曲が登場し、ライザ・ミネリ (Liza Minnelli) さんが歌ったのが最初だったそうです。

フランク・シナトラさんが、初めて歌ったのは、1979年のことでした。それから『ニューヨークニューヨーク』が、フランク・シナトラさんの代表作の一つとなりました。こちらは、”New York, New York” の映像の一部です。2:19 当たりからが、ライザ・ミネリ (Liza Minnelli) さんによる “New York, New York” です。

エンパイア・ステート・オブ・マインド

ニューヨークをテーマにしたもう一つの有名な曲、21世紀のニューヨークニューヨーク的存在となっている曲が、『エンパイア・ステート・オブ・マインド』 (Empire State of Mind)です。
エンパイアステートビルでは、『エンパイア・ステート・オブ・マインド』の曲に合わせてライトショーが行われています。