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セントラルパーク無料コンサートイベント 夏の夜の感動のニューヨークフィル演奏と花火!

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ニューヨーク、セントラルパークの夏の大人気イベントのひとつ、ニューヨークフィル (New York Philharmonic) のコンサートが、先週行われました。このイベントも今年で50周年、毎年大盛況のイベントですが、今年は少々お天気がすぐれず、いつもより少しお客さんが少なかったような印象でした。それでも、やはりコンサートは素晴らしかったです。途中、ハプニングで続行するかどうかの判断のため、一時的に中断するような場面もありましたが、それも何とかクリアし、やっぱり来年も来たい!って思えるほど感動的なものとなりました。コンサート終了後にニューヨークの摩天楼をバックにセントラルパークで打ち上げられる花火も美しく、音楽も花火をとにかく素晴らしいニューヨークならではの楽しい夏のイベントです。

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このニューヨーク・フィル・コンサート・イン・ザ・パークはとても人気イベントということもあり、やはりテレビ局もやって来て、撮影していました。先日、このニューヨークフィルの顔でもあるアラン・ギルバートさんが、2017年でニューヨークフィルを去ってしまうというニュースが出ていました。アラン・ギルバートさんは、両親もニューヨークフィルで長い間バイオリニストとして活躍していて、彼は、ニューヨークフィルの指揮者として、ニューヨーク生まれ、ニューヨーク育ちの初の指揮者であり、ニューヨークフィルと共に成長しながら8年間も活躍してきた人気の指揮者です。そのアラン・ギルバートさんが指揮するニューヨークフィルのコンサートを無料で聴けるということで、ピクニック気分で、ファミリー勢揃いで訪れている人々、友達同士大勢で待ち合わせして訪れている人、そして、アッパーイースト周辺に住んでいる品のいい雰囲気のおじいさん、おばあさん、と、年齢層も幅広く、様々な人々がやってきてこの日のイベントを楽しんでいました。

コンサートの時間は8:00 p.m.–9:00 p.m.ですが、恒例ニューヨークの人気イベントはみんなとても早くから場所取りをしています。攻略法 通りに、早めに来て、食事やドリンクを楽しみながら待ちます。公園に来る前によって買出しをしてきた ドイツのお料理 と、スイーツを楽しみながら待ちました。

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かわいいわんちゃんも今日は美しいクラッシク音楽を聴きに来ていましたよ。

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コンサートがスタートし、盛り上がって来たところだったのですが、あれあれっ?ハプニング発生!ここで、まさかの雨が降ってきてしまいました。

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天気予報では雨は翌日のはずなのに。でも、ニューヨーカーはすごいです、いつでもどこでも用意周到。こんな時もちゃーんと傘が出てくるんですから。しばらく、傘を差しながら聴いていました。でも、この後、もしかしたら、コンサートは中止にするかも。。。という空気に。演奏者さんたちのところに屋根はあるのですが、やはり、前の方の人とかは、雨がかかるようで、楽器が濡れてしまうから、というのが理由で、一時中断し、様子を見るとのこと。傘をさしながらでも聴いていた聴衆たちも、かなりがっかりしています。

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みんなの楽しみにしていた思いが伝わったのか、雨も小降りになり、演奏者たちの舞台の配置を後ろ寄りにするためのセットアップのため待ち時間は必要でしたが、無事続行されることになりました!そうしたら、ちょうど雨もやみ、それ以降もう降りませんでした。日が暮れ、ミッドタウンの方のビルがライトアップされて夜の景色になってきました。

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そして、改めて、コンサートの始まりです。かつてニューヨークフィルで指揮者をやっていたLeonard Bernsteinのミュージカルの名作、みんなの大好きな、West Side Story から。

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そして、この日は、バイオリニスト、ジョシュア・ベル (Joshua Bell) さんと共演で、素晴らしい演奏でした。このジョシュア・ベルさんは、5歳の時からバイオリンを始め、6歳でデビュー、12歳からジョセフ・ギンゴールドさんに師事し、数々のコンクールで優勝、そして、14歳の時にはフィラデルフィア交響楽団と共演するという、小さい頃から天才バイオリニストと呼び声の高かった人でした。グラミー賞も受賞した世界的に有名なバイオリニストさんなのですが、2007年にワシントンポストの企画で、ワシントンの地下鉄の駅構内で、お忍びでストリートパフォーマーをしました。彼がこのとき弾いたバイオリンは3億5千万円のストラディヴァリウスです!結果どうなったと思います?
朝の忙しい通勤時間帯だったこともありますが、1000人以上もの人が通ったのに、きちんと演奏を聴いてくれたのはたったの7人。ジョシュア・ベル本人だと気づいたのはたったのひとりだけだったそうです。チップをくれたのは、全部で28人、本人だと気づいてくれた人のチップ20ドルと合わせ、合計でたったの32.17ドルしか稼げなかったそうです。この2日前には、同じバイオリンでボストンのコンサートで1席1万円の席が完売になった世界的なバイオリニストなのに。
面白かったのは、美しい音色に最も多く立ち止ったのは子供たちだったようです。大人になっても、名前やブランドばかりではなく、身の回りの美しいもの、良いものに気づき、素直に感動する心を持っていたいものですね。
この企画を受けたことをジョシュア・ベルさんは、後悔したようです(笑)そう、今では笑い話として伝わっていますが、ストリートパフォーマーとして演奏が終わっても誰も拍手してくれない、それよりほとんど誰も聴いてくれようとしないことに本人はかなりショックを受けたのでしょう。後に、今度は予告を行ってからでしたが、以前と同様にメトロの駅でリサイタルを行い、大観衆を集め、雪辱を果たしたようです。その様子と彼のクラシックミュージックの現状への認識、既存の枠に囚われずにどうやって若い世代にリーチするかなどの考えなどがこちらの映像で紹介されています。

そんな世界トップレベルのバイオリニストで話題の人、ジョシュア・ベルさんの演奏を今回セントラルパークのコンサートでじっくりと聴くことができました。この日に弾いていたバイオリンがあの噂の3億5千万円のストラディヴァリウスなのかもしれません?!

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演奏終了後、アラン・ギルバートさんが指差す方向の空を見上げると、

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綺麗な花火がドンッとあがりました♡

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セントラルパークのコンサートの様子と演奏終了後の美しい花火のハイライトを撮影してみましたので、よかったらこちらも見て下さい♪ 

セントラルパーク無料コンサートイベント 夏の夜の感動のニューヨークフィル演奏と花火! was last modified: 6月 13th, 2022 by mikissh