ニューヨークのセントラルパークでは、一昨日の6月15日に、2019年以来3年振りとなるニューヨークフィルハーモニックによる野外コンサートが開催され、会場となったグレートローン(Great Lawn) の芝生は、ピクニックを楽しみながら音楽を聴きにやって来た人ですっかり埋まり、大賑わいとなりました。コンサートには、著名バイオリニストのキム・ボムソリ (Bomsori Kim) さんが登場した他、若き作曲家の作品も披露されるなどバラエティに富んだ、ドラマチックで幻想的な曲の数々が披露されました。コンサート終了後には、恒例のセントラルパークの花火が、ミッドタウンの夜空に打ち上げられ、ニューヨークに夏の到来が感じられる楽しいイベントでした。
ニューヨークでは、夏には、本当に様々なイベントが開催されイベントが盛り沢山になりますが、中でも人気のイベントの一つが、セントラルパークをはじめニューヨークの市内各地区の公園で開催される、コンサート・イン・ザ・パーク (Concert in the Parks) です。セントラルパークの広い芝生の上でピクニックをしながら、ニューヨークを代表するオーケストラ、ニューヨークフィルハーモニックの素晴らしい演奏を楽しむことができます。
コンサート・イン・ザ・パークは、2020、2021年と中止となってしまったため、今年2022年は、2019年以来3年振りの開催となり、先日6月15日に開催されたセントラルパークの野外コンサートには、本当にたくさんの人がやって来ていました。
広大なグレートローンの芝生エリアは、カラフルな敷物でぎっしりと埋まり、足の踏み場もないくらいの大盛況ぶりでした。一人で来ている人や、カップル、グループで来ている人など色々な人たちがいましたが、今年は、パンデミック明けと言う事で、特に多かったのが、とにかく大勢で集合し、盛大なピクニックパーティとしてやって来ているグループが目につきました。みんなのんびりとおしゃべりや食事を楽しみながら、コンサートのはじまりを待ちます。
まだ明るい午後8時頃からコンサートがはじまります。Jaap van Zweden さん指揮の下、まずワグナーのニュルンベルクのマイスタージンガーの第一幕が演奏されました。
その後、なんと10代の若き作曲家、Naama Rolnick、Alexander Rothschild Douaihy の作品が演奏されるなど面白い企画もあり、次第に日が暮れていきます。
今回のコンサートで、一際目立っていたのが、バイオリニストのキム・ボムソリ (Bomsori Kim) さんです。ダイナミックで躍動感のある本当に素晴らしい演奏で、ブルッフ (Bruch) のヴァイオリン協奏曲第1番演奏を披露してくれました。
キム・ボムソリ (Bomsori Kim) さんは、1989年生まれ韓国出身のヴァイオリニストで、世界の数々の著名コンクールで入賞し、現在では、クラシック音楽の著名レコードレーベル、ドイツ・グラモフォン (Deutsche Grammophon) と専属契約しています。ニューヨークのジュリアード音楽院に留学していました。
すっかり暗くなり、ドボルザークの交響曲第7番が最後を飾ります。
そして、ニューヨークフィルの野外コンサートの最後を飾るのが、ミッドタウンの夜空に打ち上げられる美しい花火です。今年は、結構長く、10分弱の間、ニコちゃんマークの花火やハートの花火など様々な花火が打ち上げられ、大歓声で大盛り上がりでした。
ニューヨークフィルのコンサートの様子は、こちらです。
ニューヨークフィルの野外コンサートといえば、以前、指揮者のアラン・ギルバート (Alan Gilbert) さんと著名ヴァイオリニストのジョシュア・ベル (Joshua Bell) さんのコンビが登場していたこともありました。
ニューヨークフィルのコンサート・イン・ザ・パークシリーズは、今夜は、ブルックリンのプロスペクトパーク、今週の日曜日のスタテンアイランドが最終回となります。