ニューヨークを代表するオーケストラ、ニューヨーク交響楽団 (New York Philharmonic) が、コロナの長期化の懸念を受け、休演が延長されることを発表しました。ニューヨークのパフォーミングアートのメッカ、リンカーンセンターでは、メトロポリタンオペラに続き、ニューヨークフィルも秋シーズンは、完全休演となってしまい、今年は、残念ながら寂しい芸術の秋となりそうです。
パンデミックとなったコロナにより、たくさんのビジネスが大きな影響を受けていますが、出演者そして観客と大人数の人々が、長時間、屋内の密閉空間に集まることが前提となるパフォーミングアートには、中でも、甚大な影響が出ており、まだ再開の見通しが立っていません。
先日、メットオペラが今年いっぱいの休演 を発表しましたが、ニューヨークフィルも、今日、年内全てと新年、2021年1月5日までの全ての公演をキャンセルすることを発表しました。
順調に推移すれば、ニューヨーク交響楽団の再開は、最も早くて、2021年1月6日となります。この間、まだ半年近くもありますが、小規模コンサートなど、コロナ下でも可能な他の方法を模索していくようです。
※ 10月13日更新 2021年6月中旬まで休演延期となりました。
ニューヨークフィルは、リンカーンセンターの正面右手にある Geffen Hall という建物を本拠地としています。この休演中の期間を利用して、数年後に予定されていた大規模リノベーション工事を行うそうです。
ニューヨークフィルは、大人数を雇っているメットオペラと比べると、雇用数が少ないこともあり、現在でも、サラリーをカットしながら雇用を継続しているようです。ただし、長期間に渡るチケット収入の減少により、財政的に影響を受けているので、次回の雇用契約の更新が行われる9月下旬以降の待遇については、話し合いが行われているそうです。
ニューヨークフィルは、3月10日から休演が続いていますが、その間、NY Phil Plays On や Youtube チャンネル で、過去のコンサートや自宅での演奏の様子を紹介してくれています。
ニューヨークフィルと言えば、例年であれば、そろそろセントラルパークをはじめ NYC 各地の公演で、屋外コンサートが行われる頃ですが、残念ながら今年は予定がありません。
ブロードウェイミュージカルも、既に、レイバーデーまでの公演のキャンセルを発表しています。