ニューヨーク、マンハッタンから近い島、スタテンアイランドは、ニューヨークハーバーにある島であることもあり、かつて大小様々な船が盛んに行き交っていた海の時代を今に伝える素敵なミュージアムがあります。今回訪れたのは、そんな海の時代に関するミュージアム、ノーブル・マリタイム・コレクション (Noble Maritime Collection) です。スタテンアイランドの北側のスナッグハーバーにある博物館で、館内には、実物大や模型の船、海や船を描いた美しいアート、かつてのこの建物の役割などを紹介する珍しいテーマの展示がされていて、こんな素敵な雰囲気のミュージアムがあったなんて、となかなか感動させてくれました。
ノーブル・マリタイム・コレクション (Noble Maritime Collection) は、スタテンアイランドの北端、スナッグハーバーに、2000年にオープンした海、船、そしてそこで働く人々をテーマとした海事ミュージアムです。かつて、引退した船乗りたちが住んでいたというグリークリバイバル様式の5つの建物の一つが、ノーブル・マリタイム・コレクションとなっています。中は、意外と大きく、3フロアに渡り展示が行われています。
館内に入ると、数々の船の模型と絵画が出迎えてくれます。
大航海時代を物語るような重厚感溢れるお部屋には、様々なアート作品が飾られています。
アメリカ独立の父の一人とされるニューヨークの英雄で、最近では、ニューヨークのブロードウェイで大ヒット中の ミュージカル ハミルトン の主人公、アレクサンダー・ハミルトンを描いた Thomas Waterman Wood による人物画なども飾られています。
ミュージアムの名称となっているノーブルと言うのは、船乗りで、アーティストでもあった John A. Noble さんにちなんだものです。なんと船内に自分のスタジオがあったそうで、そんな様子が再現されています。
この建物は、引退した船乗りたちの宿泊施設となっていたもので、そんな時代を紹介する展示もあります。その一つが、こちらの明るい雰囲気のライティングルーム。この部屋で、住人たちが、手紙を綴っていたそうで、そんな様子が伝わってくる展示があります。この他、当時の住人たちの部屋が再現されている部屋もあります。
スナッグハーバーでの当時の生活を紹介する展示もあります。
展示は、さらに2階、3階に続きます。
様々な船の模型と一緒に、航行に大切だった方位磁針などの道具も展示されています。
ボトルの中に船のミニチュアが入っている、こんな作品が並ぶお部屋もありました。
電球の中にも、こんな船の世界が作られています。
館内には、ちょっとした教室のような教育スペースもあります。
船舶をコントロールする舵。
レトロな灯台をモチーフとした時計など、海にまつわるものが色々と置かれています。
かつて、スタテンアイランドと自由の女神の間にあった灯台、Robbins Reef Lighthouse に関する展示もあります。灯台守として有名な Kate Walker さんが、約30年間もの間守ってきたとされる灯台です。灯台の歴史と共に、Kate Walker さんの生活の様子も紹介されています。
現在、ノーブル・マリタイム・コレクションにより、Robbins Reef Lighthouse の修復作業が行われているので、将来的には、見学できるようになるかもしれません。
ノーブル・マリタイム・コレクションでは、ロビンズ・リーフ・ライトハウス (Robbins Reef Lighthouse) を描いた作品が色々展示されていましたが、特に目を引いたアーティストが、Robert Padovanoさんです。ブルックリン生まれのスタテンアイランドのアーティストさんで、ニューヨーク周辺で描く印象派風な作品を得意としています。
こちらは、スカーレットサンセットという美しい名前がついていますが、スカーレットの鮮やかな燃えるような夕日と海のきらめきが描かれたとても美しい作品です。
館内には、灯台を模した可愛らしい飾りがあったりと、ちょっとした演出が色々と楽しませてくれます。
地元のアーティストたちの作品が置かれていたりと、アートもいっぱいの展示となっています。
ノーブルマリタイムコレクション The Noble Maritime Collection
1000 Richmond Terrace # 8, Staten Island, NY 10301 地図
海のミュージアム、ノーブルマリタイムコレクションがある、スタテンアイランドのスナッグハーバーは、他にも色々見どころがある楽しいエリアです。