Notre Dame Paris (1)

ノートルダム大聖堂 パリ 大火事を乗り越えて5年後を楽しみに

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イースターを控えた今週、パリで起こった ノートルダム大聖堂の大火災 では、世界中の人々が心を痛めました。パリの中心、シテ島にあるパリの象徴の一つとなっている歴史的なカトリック教会、ノートルダム大聖堂 (Notre-Dame de Paris) は、正面のゴシック様式の荘厳な石造りの建物を思い浮かべる人が多いと思いますが、後ろ側を覗いてみると、実は、巨大な十字型構造となっており、その十字の中心に、今回の火事で崩壊してしまった尖塔がありました。この部分の尖塔と屋根、屋根裏が、実は、木製で、残念ながら今回の火事で、大部分が焼失してしまいました。幸いにも、ノートルダム大聖堂の尖塔以外の大部分の構造や、歴史的なステンドグラス、宝物などは、みんな無事だったようで、今後の再建を楽しみに待ちたい所です。昨秋、訪問したノートルダム大聖堂の様子を振り返ってみます。

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ノートルダム大聖堂を訪れて、まず感動するのが、正面の膨大な数の彫刻です。マリア様、天使、フランスの歴代の王の彫刻 (Gallery of Kings)、ガーゴイルなどなどたくさんの彫刻が目を惹きます。正面の3つの扉には、聖書の一場面が描かれており、中央は、最後の審判 (Portal of the Last Judgement) の様子となっています。

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パリ発祥の地、シテ島に、ノートルダム大聖堂の建設がスタートしたのは、ヨーロッパ各国の王家とローマ教皇がエルサレム奪還という共通の目的を掲げ、手を組んだ十字軍時代の 1163年。最終的に、完成したのは、1345年と、とても長い年月をかけ、建てられました。その後、火事やフランス革命など様々な人災により、荒廃したこともありましたが、『レ・ミゼラブル』の著者で知られるヴィクトル・ユーゴーのノートルダムをテーマとした小説がきっかけとなり、19世紀中頃にノートルダム大聖堂の大規模な再建が行われました。1991年には、ノートルダム大聖堂を含めたセーヌ河岸が世界遺産に登録されています。

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こちらは、ルーヴル美術館 にある Jacques-Louis David による、ナポレオンの戴冠式の様子ですが、その会場となったのが、このノートルダム大聖堂でした。このようにノートルダム大聖堂は、フランスの歴史に数多く登場する欠かせない存在なのです。

Louvre Museum (49)

こちらは、火災後の様子。大きな火事に見えましたが、その姿をしっかりととどめています。主祭壇の十字架もしっかりと立っています。

ノートルダム大聖堂では、天井を軽量化するアーチが交差するリブ・ヴォールト (Rib Vault) や建物の高さを補強するフライング・バットレス (Flying buttress) など、ゴシック様式初期に登場した、当時の最先端の建築技法が使用されていますが、今回の火災でもその構造上の強靭さが助けてくれた側面もあると思います。

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ノートルダム大聖堂には、西、北、南の三つの歴史あるバラ窓のステンドグラス、ローズウィンドウ (Rose Window) がありますが、今回の火事でも全て無事だったようです。

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西と南のものは、修復作業により、オリジナル部分は残されていないようですが、北側のローズウィンドウには、13世紀のオリジナル部分が残されています。

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ローズウィンドウ以外にも美しいステンドグラスが数多くあり、その状態も心配されます。

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西側のローズウィンドウの下にある18世紀の歴史あるパイプオルガン、The Great Organ も無事だそうです。

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ノートルダム大聖堂には、数多くの宝物や遺物が所蔵されており、その状態も心配されていましたが、大部分は、難を逃れたようです。
ルイ9世が持ち帰ったというキリストが十字架上で、被ったとされる遺物、茨の冠 (Crown of Thorns) や、ルイ9世の着衣、Tunic of Saint Louis も無事だったようです。

ノートルダム大聖堂に飾られていた、美しいノートルダム大聖堂の教会の模型です。

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その他、教会内には、美しい木製の彫刻や、

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絵画など様々な歴史ある美術品があります。

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側廊には、様々な雰囲気の礼拝堂が並んでいます。

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ノートルダム大聖堂では、教会内部の見学同様、大人気となっていたのが、屋上に登って見る、ツインベルタワーからの眺望です。

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美しい姿の尖塔もよく見えました。オーク製の尖塔は、1859年に建てられた歴史あるものです。この尖塔の周辺にあった16体の銅製の聖人像は、幸いにも、修復工事の準備のため取り外されていたので今回の火事では無事でした。

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さらに、ここから南側のベルタワーに上ることができました。ノートルダム大聖堂は、石造りという印象がありますが、教会上部では、木造りの部分も見られました。今回、焼失してしまった教会上部の尖塔、屋根、屋根裏などは、この木製の部分です。

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1631年に鋳造された巨大な鐘、Emmanuel があります。かなりの重さで、運び出すのは、無理だったと思いますが、ベルタワーが無事だったので、おそらく鐘も無事だと思われます。

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ノートルダム大聖堂の屋上では、白い姿のガーゴイルが色々な場所に佇んでいるのが見られました。

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南側から北側のベルタワーを見た様子です。北側のベルタワーは 1240年、南側は 1250年に完成したものです。遠くには、モンマルトルの丘のサクレクール寺院が見えます。

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そして、こちらが、今回の火災で崩壊してしまった尖塔と屋根部分です。

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南側には、美しいパリのセーヌ川と、丘の上には立派なパンテオンが見られます。

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西側には、パリの象徴、エッフェル塔 が見えました。

Paris (11)

ノートルダム大聖堂は、先日、起こった大規模火災のダメージにより、閉鎖となっています。現在、多額の寄付も集まって来ているようで、フランスのマクロン大統領によると、2024年に開催されるパリオリンピックに間に合うように5年間での再建を目指しているようです。
パリ旅行で、ノートルダム大聖堂の訪問を楽しみにしていた人も多いと思いますが、シテ島のノートルダム大聖堂から近いところに、フランス王家に縁が深く、歴史あるステンドグラスがとても美しい教会、サントシャペルがあります。こちらを訪れてみるのもおすすめです。

サントシャペル教会の見どころ パリ中心の豪華ステンドグラスが美しい隠れ歴史観光スポット Sainte-Chapelle

パリの歴史ある、ノートルダム大聖堂の屋上に登って見ることができたパリの景色は格別の思い出ですが、パリには他にも登ってパリの景色を楽しむことができるスポットが色々あります。おすすめはあの有名なパリの凱旋門やエッフェル塔です。また、近代的な展望台としては、モンパルナスタワーなどもあります。パリを訪れたら、パリの美しい景色を見ているだけでも楽しめます。

パリ観光おすすめ人気スポット!アートにグルメ パリで是非楽しみたい見どころ徹底紹介

ノートルダム大聖堂の今回の火事は、とても大きなものに見えましたが、被害は、当初想定された程大きくならずに一安心です。すべては、パリの消防士さんたちによる、早急な消火活動、宝物や遺物の救出などによるおかげなのですが、被害が限定的だったようで幸いです。これから再建される、ノートルダム大聖堂の尖塔部分のデザインは、公募となるようですが、五年後の新生ノートルダム大聖堂の復活を楽しみに待ちたいと思います。

ノートルダム大聖堂 パリ 大火事を乗り越えて5年後を楽しみに was last modified: 4月 19th, 2019 by mikissh