ニューヨークで、新たな公共交通として、2017年に誕生したのが、海や川に囲まれた NYC の水上を手軽に移動することができる、ニューヨークフェリー(NYC Ferry) です。ダンボ、ウィリアムズバーク、グリーンポイント、ロングアイランドシティなどマンハッタンとブルックリンやクイーンズなどの人気観光スポットと結ぶルートや、マンハッタンとスタテンアイランドを結ぶ路線など様々な航路があります。移動と同時にちょっとしたクルーズ気分も楽しめる、旅行者にも便利な交通手段である、ニューヨークフェリーでアクセスできる観光スポットやショッピングスポット、ニューヨークフェリーの乗り方、路線、料金などを詳しく紹介します。
ニューヨークフェリー
ニューヨークは、24時間運行の地下鉄やバスなど公共交通網が充実していますが、そんな中、2017年に新登場となった、ニューヨークの水上交通手段 が「ニューヨークフェリー」(NYC Ferry) です。当初は、マンハッタンとブルックリンやクイーンズを結ぶ路線からスタートしましたが、年々路線の拡大を続け、現在では、ブロンクスやスタテンアイランド行きの航路もあります。最新のニューヨークフェリーは、初のマンハッタンのハドソンリバー側フェリーとなり、タイムズスクエアやハドソンヤードなどがある、マンハッタンウエスト (Manhattan West)、バッテリーパークシティ (Battery Park City) と、スタテンアイランドのセントジョージを結ぶ新路線です。
マンハッタンの主要なフェリー乗場となっているのは、イーストリバー沿いでは、ダウンタウンのウォールストリート (Wall St – Pier 11) と イーストミッドタウン (E. 34th St)、ハドソンリバー沿いでは、ダウンタウンの バッテリーパークシティ (Battery Park City) と ミッドタウンウエスト (W 39th St – Pier79) です。
ニューヨークフェリーの料金
ニューヨークフェリーの料金は、2017年の誕生以来、路線や区間の長さに関わらず一律 $2.75 でした。その後、2022年9月12日の値上がりで、$4.00 に、さらに2024年9月9日の値上がりで、$4.50 となっています。乗船時間は、数分程度から1時間以上までと様々で、距離が全然違う航路でも一律料金となっています。
ニューヨークフェリーのチケットの購入は、片道 (One Way) チケット ($4.50) か、10回分のチケット ($29.0) の選択肢があります。10回分のチケットの一回当たりの金額は、ちょうど地下鉄一回分と同料金になっています。また、65歳以上のシニアや障害者などには、ディスカウント ($1.45) のチケットが用意されています。
フェリーには、追加料金なしで自転車を持ちこむことができます。
ニューヨークフェリー料金値上げの背景については、こちらで紹介しています。
ニューヨークフェリーのチケット購入方法 & 乗り方
ニューヨークフェリーのチケット購入方法は、二通りあります。
① アプリでチケットを購入
1つ目は、NYC Ferry のアプリの利用です。
ほとんどのニューヨーカーたちは、アプリでチケットを買っています。
NYC Ferry のアプリのダウンロードは こちら からです。
アプリでチケットを購入し、乗船直前に、アプリのペーパーレスチケットを、チェックインし(今から使用する状態にすること)、乗船時に、スタッフに提示します。
アプリでチケットを購入する手順はこちらにあります。とても簡単です。
② 券売機でチケットを購入
2つ目は、券売機でチケットを購入する方法です。
通常のチケットは、フェリー乗場にある券売機で購入することができます。紙のチケットは、乗船時に、スタッフに手渡します。
船内は、1階の室内と、2階の屋外に席があり、好きな場所に座ることができます。
1階には、売店やトイレもあります。2階の屋外席は見晴らしがとてもいいです。
ニューヨークフェリーの航路
ニューヨークフェリーの航路は現在、全部で 7路線あります。
1.アストリア
2. イーストリバー
3.ロッカウェイ
4.サウンドビュー
5.サウスブルックリン
6.セントジョージ(スタテンアイランド) NEW!
7.ガバナーズアイランド(夏の週末のみ)
ロッカウェイのフェリーと スタテンアイランド-ミッドタウン間のフェリーでは、到着後の移動用に連絡バスも出ています。
ニューヨークフェリーで、訪れることができるおすすめの観光・ショッピングスポットも合わせて紹介していきます。
イーストリバー East River
ニューヨークフェリーは、たくさんの路線がありますが、最も重宝するのが、マンハッタン周辺のフェリー、ブルックリンからクイーンズにかけて移動することができる、イーストリバーライン (East River Line) (ER) です。ウォールストリートからイーストマンハッタン (E. 34th St) を結び、その間、ダンボ、ウィリアムズバーク、グリーンポイント、ロングアイランドシティのサウスハンターズポイントなどを経由します。
イーストリバーライン (East River Line) の時刻表と乗り場詳細は こちら です。
フェリーの2階からは、ロウアーマンハッタンやミッドタウンの摩天楼、ブルックリンブリッジやマンハッタンブリッジなどニューヨークらしい絶景が楽しめます。
イーストリバーラインの様子は、こちらです。
ダンボで降りると、ブルックリンブリッジの絶景スポットなど人気スポットが色々あります。
ウィリアムズバーク、グリーンポイント、ロングアイランドシティの人気スポットは、こちら。
アストリア Astoria
アストリアライン (Astoria Line) は、クイーンズの ノグチ美術館 や ソクラテス彫刻公園 などのあるロングアイランドシティ北部に近いアストリア、ルーズベルトアイランド、ロングアイランドシティ、ブルックリンネイビーヤード など、ちょっとツウなロケーションに立ち寄る、フェリーになっています。アストリアラインは、イーストリバーラインととても似たコースを走るフェリーなので、フェリーから降りずに景色を見る分にはほぼ同じですが、降りて観光を楽しむ人には、イーストリバーラインの方がおすすめです。
アストリアライン (Astoria Line) の時刻表と乗り場詳細は こちら です。
サウンドビュー Soundview
サウンドビューライン (Soundview Line) は、ブロンクス行きの唯一のフェリー航路です。主にローカル用という感じで、旅行者が利用する機会は少ないかもしれません。
時刻表と乗り場詳細は こちら です。
ロッカウェイ Rockaway
ニューヨークの人気ビーチ、ロッカウェイビーチを訪れる時に便利なのが、ウォールストリートから出ている、ロッカウェイラインです。
ロッカウェイライン (Rockaway Line) の時刻表と乗り場詳細は こちら です。
ニューヨークフェリーの路線の中で、最もお得度が高い、長距離路線で、ちょっとした船旅気分が楽しめます。
ロッカウェイラインの様子は、こちらです。
サウスブルックリン
サウスブルックリン行きライン (South Brooklyn Line) のニューヨークフェリーは、観光客にもおすすめの見どころ盛りだくさんのルートです。
ブルックリンの レッドフック や サンセットパーク などへ行くことができます。
サウスブルックリン行きライン (South Brooklyn Line) の時刻表と乗り場詳細は こちら です。
スタテンアイランド セントジョージ
ニューヨークフェリーの最新航路が、マンハッタンとスタテンアイランドを結ぶスタテンアイランドラインです。マンハッタンとスタテンアイランド間は、マンハッタンの最南端、サウスフェリーとスタテンアイランドの最北端、セントジョージを結ぶ、無料のスタテンアイランドフェリーがありますが、今回の新航路により、ハドソンヤードやワールドトレードセンターからダイレクトにスタテンアイランドのセントジョージへと向かうことができ、バッテリーパークシティからは18分、ミッドタウンウエストからは、35分程で到着することができます。ちなみに、スタテンアイランドフェリーでは、25分程かかります。
新登場のスタテンアイランドラインは、ハドソンヤード、ブルックフィールドプレイス、エンパイアアウトレットとニューヨークのショッピングスポット間を移動しやすくなります。
スタテンアイランド行きフェリー、セントジョージライン (St.George Line) の時刻表と乗り場詳細は こちら です。
スタテンアイランドラインでは、スタテンアイランドフェリー同様、ロウアーマンハッタンの摩天楼や自由の女神などニューヨークハーバーの絶景を見る事ができます。
ガバナーズアイランド
ニューヨーカーたちの癒しの島、ガバナーズアイランド行のフェリーが夏の週末だけ運行しています。
ガバナーズアイランド行きフェリー (Governors Island Line) の時刻表と乗り場詳細は こちら です。
ガバナーズアイランドへは、ニューヨークフェリーの他にも、ガバナーズアイランド専用フェリーが、サウスフェリーとブルックリンブリッジパークのピア6から出ています。
マンハッタンからすぐ近くにある島、ガバナーズアイランドは、春から秋にかけて日帰りで遊びに行くのにおすすめのスポットです。
ニューヨークの見どころと、おすすめ観光スポットはこちらで紹介しています。