ニューヨークでは、明日、7月20日から、コロナによるロックダウン後、経済再開計画の最終段階となるフェーズ4 がスタートします。フェーズ4では、屋外のアートやエンターテイメント、テレビや映画の撮影、無観客でのプロスポーツイベントなどが可能となり、その一方、インドアダイニング、室内のショッピングモール、ジム、これまで予定されていたミュージアムや映画館などインドアのアートやエンターテイメント施設の再開は、残念ながら延期となってしまいました。
ニューヨーク州では、コロナによる自宅待機令、New York on PAUSE 後、地域毎に、感染状況等のデータに基づき、リスクと優先順位により、4つのフェーズに分け、段階的にビジネスの再開を進めてきました。早いエリアでは、5月15日に経済再開を開始しましたが、コロナ危機の中心となった NYC のフェーズ1がスタートしたのは、かなり遅れて、6月8日からでした。
その後、2週間毎に新フェーズを経て、明日、7月20日から最終段階のフェーズ4 がスタートします。屋外のアート、エンターテイメントが再開可能となり、エンパイアステートビルの展望台や自由の女神が再開する他、植物園や動物園なども再開可能となります。
ニューヨーク植物園は、7月28日から、ブルックリン植物園は、8月7日から、ブロンクス動物園、セントラルパーク動物園、プロスペクトパーク動物園、クイーンズ動物園は7月24日から、一般公開がはじまります。動物園と合わせて、7月24日からの一般再開を予定していたニューヨーク水族館は、延期となりました。
Wave Hill は、7月30日から再開します。
また、テレビや映画などの撮影も可能となり、新作の製作が再開します。ニューヨークを舞台とした有名な作品といえば、例えば、SATC や ゴシップガール などがありますが、ニューヨークでは、一年を通して、数多くの作品のロケが行われています。
また、既に、今年の USオープンの開催が発表されていますが、フェーズ4からは、スポーツの無観客試合の開催も可能となります。早速、野球のメジャーリーグは、7月23日から再開します。
その一方、NYC では、ミュージアムなど室内施設は、延期となってしまい、当初、自由の女神再開計画で予定されていた自由の女神博物館やエリス島の博物館も閉鎖のままでの再開となります。ニューヨークの数あるミュージアムの中で、一早く、7月23日に再開を予定していた、ニューヨーク市立博物館の再開計画にも影響があると思います。
フェーズ3 では、当初予定されていた、レストランでのインドアダイニング、屋内のショッピングモール、ジムが、無期限で延期となりましたが、フェーズ4 で、新たに、ミュージアムや映画館も無期限の延期リストに加わりました。
デパートが大丈夫ならば、ミュージアムも、マスクと人数制限のルールの下で再開できないのかな、と思ってしまいますが、残念ながらの延期扱いでした。
5月下旬からは、ジョージ・フロイドさん事件をきっかけに、BLM運動も盛り上がり、メモリアルデーやアメリカ独立記念日などアメリカ中で盛り上がる祝日があったり、と感染者が再び増えるのでは?という懸念もありましたが、NYC を含め、ニューヨーク州、アメリカ北東部では、現在の所、順調に収束に向かっています。少なくとも、現在のニューヨークでの感染レベルでは、屋外でたくさんの人が集まっても、マスク着用などしっかりとコロナ対策をしていれば、感染は、広がらない状況であるといえそうです。
ニューヨークは順調なのですが、フロリダ州、テキサス州、カリフォルニア州、アリゾナ州をはじめアメリカ南部、西部では、再び流行が再燃してきており、アメリカ全体では、コロナは、依然、大きな脅威となっています。
そんな流行エリアから再びコロナが再来することを防ぐため、ニューヨーク州、ニュージャージー州、コネチカット州では、現在、全米22州からやって来る旅行者に対して旅行制限を課しています。
3ヵ月近く続いたロックダウンとその後のニューヨークの変化については、こちらで紹介しています。
今となっては初期の頃のことが昔のことのようですが、こうして少しづつ日常へ戻ってくることができて本当よかったと思います。
ニューヨークの静寂 マンハッタン ロックダウン中の非日常な光景 New York City on PAUSE を振り返って