ニューヨークでは、ワクチン接種に伴い、感染者数や入院者数などが順調に減少し、新型コロナ対策による様々な経済活動や日常生活における制限も解除されつつあります。そんな中、ニューヨーク市長、ビル・デ・ブラシオ (Bill de Blasio) さんが、今日、7月1日から全ての制限を解除し、ニューヨークシティを完全に再開、平常化する予定であることを発表しました。
ニューヨークは、春を迎え、ワクチン接種を終えた人も増えていることもあり、かなり活気が戻って来ています。一時は、利用者が 90% 以上減少していた地下鉄も、MTA利用者数統計 によると、ここ最近、通勤する人も増加中で 60% 程まで増えていて、乗客数が二百万人を超える日も出てきています。全米空港利用者数 も、2019年の 60% 程に達する日も出て来ており、旅行者も増えて来ています。これまで自宅から働いていた NYC の職員の多くも、5月3日からオフィスに戻る 予定になっており、だんだんと平常に戻ろうとしています。
人々の活動レベルが上がっている中でも、明らかに、感染者数や入院者数は急減していて、ワクチンの効果が見られます。ワクチン接種完了者が増える中、ニューヨークでは、旅行制限を廃止 し、ミュージアムなどのキャパシティ制限を緩和するなど、バーやレストランなどの夜間営業禁止 (curfew) も 5月17日からアウトドア、31日からインドアでなくなるなど、コロナ対策の制限の廃止に向かって進んでいます。
これまでは、ワクチン接種希望者が多く、需要が上回っていましたが、ここに来て、そんな需要も落ち着き、供給が上回りつつあるようで、今後の課題は、ワクチン接種をためらっている人々をいかに行動に移らせるかに変わりつつあるようです。
そんな中、「ワクチン接種を完了した人は、屋外でマスクをしなくていい」という、屋外でのマスク着用の必要性に関する変更など、ワクチン接種完了者に対する CDCのガイドライン が昨日更新されましたが、今日、4月29日、ニューヨーク市長のビル・デ・ブラシオ(Bill de Blasio) さんは、7月1日に、ニューヨークシティを完全リオープンとする計画を発表しました。そんな驚きの発表を受けて、州知事のクオモさんも、7月1日以前に完全再開できる可能性も示唆するコメントをしています。
This is going to be the #SummerofNYC!
We set a goal to FULLY re-open our city on July 1. All systems go. Let's get vaccinated and get there together.https://t.co/cNSZQW3Wf1 pic.twitter.com/mKH47YshZl
— Mayor Bill de Blasio (@NYCMayor) April 29, 2021
具体的な再開日程の発表は、ブロードウェイミュージカルをはじめとしたパフォーミングアート関連など、現在もまだ閉鎖が続いているビジネスが、今後の事業計画を立てる上でも重要であることに加え、7月1日に向けて、ワクチン接種を促す効果もあり、再開へ向けて前向きに進んでいきそうに思います。
アメリカでは現在、43% の人がすでに一回はワクチン接種を終えていますが、州によってはすでに 50% 以上のところも出てきています。
アメリカのワクチン接種の進行具合、効き目に関する統計は、こちらです。
今年の夏のニューヨークは元気に復活できそうで楽しみです。