現在、世界を騒がせている新型コロナウィルスは、ニューヨークでも連日ひっきりなしに報じられているホットニュースです。ニューヨークでは、ちょうど一週間程前に初の感染者が報告され、騒動がはじまったばかりですが、今週末のニューヨークは、とてもいいお天気だったので、色々遊びに行ってきました。さすがにニューヨークの街も閑散としているんじゃないか？そんな風に想像している人もいるかもしれませんが、意外なことに、ニューヨークの週末は、どこもとても賑わっていました。

旅行者に人気のハンバーガー屋さんへ

ニューヨークのミッドタウンにとても人気な隠れハンバーガー屋さんがあります。また近いうちにお店のことは紹介しますが、高級ホテルの中にあるにも関わらず、そのホテルの雰囲気に似つかわしくない、とてもカジュアルなお店です。カーテンで完全に隠されて存在するお店なので、隠れハンバーガー屋さんと呼びたくなるのですが、実際には、世界中の旅行者たちに知られる人気店で、いつもとても混んでいます。

新型コロナの流行で空いているかなと思い、ランチに久しぶりに行ってみました！
上の写真がホテルの入り口。とても優雅な世界です。そして、下の写真がハンバーガー屋さん。雰囲気のギャップに驚いてしまうお店で、面白いんです。

空いていることを期待して訪れたハンバーガー屋さんなのですが、なんと、普通に列ができるくらい混んでいました。
いつもよりは全然ましですが、旅行者が普通にたくさんいてビックリです。
ホテルのチェックインカウンターも普通にお客さんが次々にやってきていて賑わっていました。
街中でも中国や韓国などアジア系の旅行者はかなり少なくなっている気がしますが、普通に旅行にやって来ている人々もたくさんいるようです。

メトロポリタン美術館の分館へ

ニューヨークのアッパーイーストサイドにある、ニューヨークで一番有名な美術館、メトロポリタン美術館の分館である、メットブロイヤーへ久しぶりに行ってきました。
旅行者に人気があるのは、やはり本館の方なので、ここはもともといつも静かな落ち着いた雰囲気のミュージアムなのですが、なんと、この週末は、いつも以上に賑わっていました。ドイツ人アーティスト、Gerhard Richter の新しい特別展が始まったからというのもあるかもしれませんが、ニューヨーカーたちが、こぞってやってきていて大盛況でした。

メットブロイヤーでドイツ人著名アーティストゲルハルト・リヒター特別展開催中！Gerhard Richter: Painting After All

セントラルパークへ

ニューヨーカーたちの憩いの場所、セントラルパーク。お天気のいい週末の日を過ごすのに最高の場所です。

お日様の下で、ピクニックしたり、お昼寝したり、セントラルパークで楽しむ人々のいつも通りの癒しの光景が見られました。

リスも走り回って、柵も乗り越えるほどの元気な姿を見せていました。

さすがに春から秋にかけての週末と比べると少ないですが、大道芸人さんたちを取り囲んでいる、旅行者たちもたくさんいます。

セントラルパークのベセスダ噴水エリアも大人気です。

MOMA へ

ニューヨークの人気の現代美術館、MOMA へも久しぶりに行ってきました。ローカルだけでなく旅行者にも人気の MOMA ですが、去年、拡大し、リニューアルオープンして新しくなり、さらに見どころいっぱいの美術館となっています。
今ちょうど、Donald Judd の新しい特別展がはじまったばかりです。単体で見ると何これ？って思ってしまう人もいる、Donald Judd の作品ですが、たくさん集まると見違えます。Donald Judd の作品の数々が広々としたギャラリーに美しく配置され、写真映えする感動の空間アートに大変身した、おすすめの展示です。

MoMA Judd 回顧展美しい空間に広がるミニマリズムアートの世界ドナルドジャッド特別展

ライブのパフォーミングアートも最近の流行りのようで、MOMA でも行われていました。割と早い時間帯に入場したので、最初は空いていたのですが、お昼過ぎからたくさん人がやってきていつも通りの賑わいぶりでした。ニューヨーカーたちは、週末、午後からのんびり動き出す人がとても多いのです。

ブルックリンミュージアムへ

夕方には、ブルックリンへも足を伸ばしてきました！毎月第一土曜日は、First Saturdays で、様々なイベントが開催されるブルックリンミュージアムです。

今日、3/8（日）は、国際女性デー (International Women’s Day) ですが、ブルックリン美術館では、”Half the Picture: A Feminist Look at the Collection” という女性をテーマにした特別展が行われていたこともあり、この日は本当に女性客が多く驚きました。

ブルックリンのフリーマーケットが、ミュージアムの中でも開催されるようになっていて、大賑わいです。

また後日紹介しますが、ウィリアムズバーグのドミノパークで紹介した、フランスのストリートフォトグラファー、JR の展示や、タイムズスクエアの騎馬像でも紹介した、Kehinde Wiley さんの話題の展示も見てきました！

ニューヨークの現状

そんな感じで、賑わっているニューヨークですが、新型コロナの動向は気になりますので、ニューヨークの新型コロナウイルスの感染者数と、ニューヨークの街の現状も紹介しておきます。
ニューヨークでは、先週末に初めて感染者が確認されましたが、ニューヨーク州とニューヨーク市での検査体制も整ってきているため検査数が増え、ニューヨークシティでは10人程、ニューヨーク州全体では100人程と、感染者数がかなり増えてきており、ニューヨーク州は、非常事態宣言を出しています。特に、一人から多数の感染者を出したウエストチェスター群での感染者が多くなっています。ちなみにマンハッタンやブルックリンなど、通常旅行者が多くやってくるエリアは、ニューヨークシティになります。

ニューヨークで初の新型コロナウイルス感染者確認

ニューヨークの旅行者が減り、街は空いていることを最初は期待していたのですが、実際には、特定の国からの旅行者が来なくなっただけで、まだまだ普通に旅行者はたくさんいます。また、もう一つ顕著だったのが、ニューヨークで遊ぶ、ニューヨーカーが増えていることです。
出張やバケーションが中止になったニューヨーカーも多いのか、普段以上に、ニューヨークで週末を過ごすニューヨーカーが増えていて、ミュージアムやレストランなどが普通に混んでいます。

あと、平日、自宅で働くニューヨーカーも増えてきているので、週末になると羽を伸ばしたくなり、みんなが一斉に外に出てきている感じもします。そんなわけで、ローカルたちにもともと人気がある場所は、閑散とするどころか、賑わっていて、新型コロナへの心配はどこ吹く風な感じです。平日は、週末と比べると、かなり空いています。

そんなニューヨーカーたちですが、コロナに全く無関心なわけではなく、気をつけるべきことは気をつけています。
まず、風邪気味の人は、あまり見かけません。ニューヨークでは、マスクをしている人はほとんどいませんが、咳をしている人も、ほとんどいません。風邪を引いている人たちは、恐らく自主的に自宅から出てこないよう努めていると思われます。
抗菌のハンドジェルや除菌ウェットティッシュを使ったり、まめに手を洗ったり、今まで以上に気を付けている感じで、なるべく手すりをつかまないようにしたり、ドアを開けるときにティッシュでカバーしたりしている人を見かけることもあります。
アジア人が嫌がらせを受けた、というような事件が報じられたりしているようですが、非常に稀な出来事で、心配する必要はないと思っています。前回も書きましたが、ニューヨークで生活していて、そんな差別する雰囲気はどこにも感じたことがありません。