オキュラス、ワールドトレードセンターは、ニューヨークのダウンタウン、ロウアーマンハッタンにある、ニューヨークの有名な美しい建築のひとつです。オキュラスは、ショッピングモールであると同時に、ニューヨークの地下鉄などに直結するハブ駅として活躍する、ワールドトレードセンターの交通の要になっています。オキュラスは、10年以上の歳月と総額約 40 億ドル (約 4500 億円) という莫大な費用が投入され、建築された建物で、2001年の911同時多発テロ事件の跡地に2016年3月にオープンしました。
オキュラスとは
オキュラス (OCULUS) とは、ラテン語で「眼 (eye)」という意味です。
オキュラス (OCULUS) の建築を手がけたのは世界的にも有名な建築家、スペインのサンティアゴ・カラトラバ (Santiago Calatrava) です。建築家であるだけでなく、構造家としても知られており、空に映える真っ白な骨組みで白い羽の翼を見立てたような独特な建築スタイルを得意としています。
サンティアゴ・カラトラバの代表作というと、アテネのオリンピックスタジアムや、リスボンのオリエンテ駅、ビルバオ空港や、ミルウォーキー美術館、テネリフェのオペラハウス、リオデジャネイロの明日の博物館などあり、そこに、ニューヨークのワールドトレードセンターのオキュラスの建築も加わりました。
世界貿易センターが911同時多発テロ事件により崩壊した跡地に建てられた、オキュラスは、真っ白な翼を広げたような、明るい未来に羽ばたいていく、未来を信じることを象徴するシンボルのような存在です。
オキュラスが完成したときは、ニューヨークにまたひとつ素晴らしい建築のアート作品が登場したという感じでした。
オキュラスの天井を見上げてみると、ガラス越しに、ワンワールドトレードセンターのビルの先端が見えます。天井からはいつも自然の光が差し込む、とても明るい空間です。

オキュラス 行き方
ワールドトレードセンターのオキュラスは、ニューヨークの12路線の地下鉄が直結するハブ駅となっており、また、お隣の州 ニュージャージーへ行く PATH トレインともつながっている、便利なトランスポーテーションハブとして活躍している駅なので、周囲に駅がたくさんあります。
そのため、オキュラスへ行くためには、色々な地下鉄の路線が利用できます。
ニューヨークの地下鉄 E線は、ワ=ルドトレードセンター駅 (World Trade Center) という名前の駅ですが、1番線は WTC Cortlandt駅、R/W線は コートランド駅(Cortland)という名前であるなど、乗る線によって駅名はそれぞれ違うので乗る時は駅名を確認しておくのがおすすめです。
オキュラス建築の苦難
サンティアゴ・カラトラバ (Santiago Calatrava) は、2004年にアテネオリンピック会場のデザインも担当しましたが、当時本当にひっぱりだこな人気の建築家だったそうです。オキュラス (OCULUS) のデザインの他に、ニューヨークのコンドやシカゴの超高層ビルの設計なども引き受けていました。最終的には、金融危機による景気の悪化もあり、それらの一部プロジェクトは中止となってしまったようですが、ニューヨークのオキュラス (OCULUS) は、完成させることができました。しかし、オキュラスの完成には、色々と苦難もありました。
オキュラスの建築にかかった総額は、約 40 億ドル (約 4500 億円) 。オキュラス (OCULUS) は、すぐそばに建っている大きなメインビル、ワンワールドトレードセンターの建築と実は同じくらいコストがかかっているのです。
こちらのビデオでは、サンティアゴ・カラトラバさんがオキュラス (OCULUS) のデザインについて説明しています。
オキュラス完成当初
ニューヨークの新名所として、オキュラス (Oculus) は、2016年に登場しました。
オキュラスが完成したばかりの当初、一歩オキュラスの建物の中に入ってみると、真っ白な明るい幻想的な空間に感動したのを覚えています。
オキュラスができた当初、どこまでも続く真っ白な空間に、トランスポーテーションハブとしての道がまだ未完成で、地下鉄ともつながっておらず、お店も開店してなくて、純粋に真っ白な開放的な建築だけがそこにありました。とても美しい建築だと、感動しながら見て回っていましたが、オキュラスの中で迷いさまよい、迷宮のようでした。
オキュラス (OCULUS) に入った最初の印象は、あまりに真っ白な空間で、まるでスケートリンクのようでした。まだできたばかりの建築のフロアが美しく、リンクの氷のようなきらめきだったのです。
建物の中も白い骨格のデザインが続いていて、まさにサンティアゴ・カラトラバならではの世界が広がっています。
内部に広がる白い柱も細いところ太いところ婉曲を描くような、滑らかなとても繊細なデザインです。
こんな通路が上下階にあり、たくさんのリテール用スペースがあります。どこを見ても統一されたデザインなので、迷宮に迷い込んでしまったようにグルグルと回っていました。
たくさんあるリテールスペース。今はたくさんのお店が入り、とても賑わっています。
これだけのコストをかけてつくられたオキュラス (OCULUS)ですが、公開日に華やかなオープニングセレモニーは一切なしでした。実は、まだまだ全体的には未完成の部分が多く、工事が進行中だったのです。
オキュラスのショッピングセンター
オキュラスは、2016年8月に、いよいよショッピングモールをオープンしました。
トランスポーテーションハブとして活躍するオキュラスが、ワールドトレードセンター駅直結のショッピングモールになったのです。
地下鉄駅と直結しているため、通勤や旅行者の立ち寄りスポットとしてとても便利です。
オキュラスのショッピングモールは、専門店の集まる、大きなショッピングモールで、ウエストフィールド ワールドトレードセンター (Westfield World Trade Center) です。
ワールドトレードセンター ニューヨーク最新のショッピングモール登場!Westfield World Trade Center
オキュラス グルメスポット
ワールドトレードセンターのエリアは、人が集まる活気ある場所へと最近変身しています。
オキュラスのお隣では、毎週金曜日 11AM-7PM に、スモーガスバーグが開催されています。
ブルックリン発祥のローカルグルメの屋台が集まるとても活気あるグルメイベントで、オキュラスのスモーガスバーグ・ワールドトレードセンターはとても人気があります。
また、オキュラスのモールの一部として、イータリー (Eataly) のイタリアグルメマーケットなどもあります。
オキュラスに直結している、もうひとつのモール、ブルックフィールズ・プレイスもおすすめのグルメ・ショッピングスポットです。
オキュラス アート
オキュラスの周囲には、ストリートアートの見どころも集まっています。
人気の写真スポットにもなっています。
オキュラス ライトアップ
オキュラスの建築では、ライトアップもよく見られます。
例えば、アメリカの祝日の日などは、アメリカ国旗色のライトアップが見られます。
外から眺めても国旗色のライトアップで華やかです。
オキュラス イベント
オキュラスというと、トランスポーテーションハブで人が多く行き来する、大きなショッピングモールのある場所ですが、そんなオキュラスでは、色々な面白いイベントもよく開催されています。
例えば、クリスマスには、クリスマスマーケットがオープンし、オキュラスの建築の天井やフロアなどが美しくライトアップされ、とても楽しませてくれます。
アートイベントで、イタリアの有名なシスティーナ礼拝堂のミケランジェロアート展が開催されたこともあります。
また、香水などブランドのPRイベントも開催されます。
オキュラス周辺の見どころ
ワールドトレードセンターの中心的存在となっているオキュラスの周辺には、展望台やミュージアムなどの見どころも色々あります。
まだまだある、ニューヨークの見どころはこちらをどうぞ。