金曜日にパリで起こった衝撃的なテロ事件の後のニューヨークの週末はいつもとちょっと違う雰囲気でした。駅やタイムズスクエアなど多くの人が集まる場所の警備がいっそう強化され、警備の人たちの目もいつもとは違う、一瞬の油断も許されない緊迫した雰囲気。土曜日は、パリのテロ事件の翌日だったからか、それとも急に気温が下がりとても寒い日だったからか、外出する人の数が心なしか少なかったような気がします。日曜日は、お天気に恵まれ、暖かったこともあり、街中ににぎわいが戻りました。
そんな中、たくさんの人々が足を向けた場所のひとつは、こちら、ワシントンスクエアパーク。パリのテロの後、世界中が追悼のライトアップを行いましたが、ここもそのうちのひとつです。夜になると、ワシントンスクエアパークの白亜の門もトリコロールにライトアップされています。公園の中には、バラやキャンドル、メッセージがあふれています。
ワシントンスクエアパークにも何人もの警備の人がいました。門の下にたくさんの人々が集まり、メッセージを書いています。
“Peace for Paris” 「パリに平和を」そして、世界にも。
ニューヨークはテロを恐れない。悲しみと、勇気と、パリの平和、世界の平和を心から願う言葉があふれています。
門の奥に見えるのはエンパイアステートビル。エンパイアは、トリコロールのライトアップではなく、土曜日は、真っ暗に、日曜日は、真っ白のライトアップでした。
ワシントンスクエアパークのあちらこちらにみんなの心のこもったメッセージが描かれています。
英語やフランス語のメッセージだけでなく、スペイン語など多言語でメッセージがあり、さすがインターナショナルなニューヨーク。日本語で「平和」と書かれているのもあります。
ワシントンスクエアパークでいつも行われているピアノ演奏も、門の目の前で行われていました。飛び入り参加の人々も弾いていましたが、夜は、The Crazy Piano Guy こと Collins Huganさん 本人がいつにもまして熱い演奏を繰り広げていました。
ふだんの週末以上にとにかくたくさんの人々が集まってきています。
わんちゃんたちもいっぱい。
#PRAYFORPARIS 同様、平和のピースマークとパリのエッフェル塔を掛け合わせた、ロンドン在住フランス人グラフィックデザイナー、Jean Jullien さんの「PEACE FOR PARIS」のシンボルは、バイラルとなり、インスタグラムで、200カ国以上に渡り、7000万人もの人々の間でシェアされました。もちろんワシントンスクエアの門の下にもたくさん描かれています。
このバラも、なんだか見ているだけで、胸いっぱいになります。
ワシントンスクエアパークの門の北側。ワシントンの像もトリコロールライトアップ。
ワシントンスクエアパークから南方面を見ると見えるのはワンワールドトレードセンターのビル。トリコロール色に。
ニューヨークの中でも、ワシントンスクエアパークだけでなく、実は、ブルックリンのキャロルガーデンや、クイーンズのジャクソンハイツなど、様々な場所で追悼が行われました。ユニオンスクエアでは、交換留学生たちが集まり、キャンドルを灯し、歌を歌い、祈りをささげたそうです。また全米各地でも多くの追悼の集まりが行われました。
今回のテロ事件や、アメリカ内でも頻発する銃撃事件など、最近の世の中のニュースをみていると本当に悲しすぎていたたまれない気持ちになります。でもこのような街の様子をみていると、こういう、いざという時、みんなの心がひとつになる、そんな人々の姿をあちらこちらで目にし、世の中が平和になる希望を信じたいと思えるようになります。
“Pray for Paris”
“Pray for Beirut”
“Pray for the World”
パリの前日に起こったテロ、ベイルートも含めて、
パリ、ベイルートそして世界の平和を願って。