ニューヨークのインテリアショップで見つけた、何気なく置かれたニューヨークとパリをテーマにデザインされたインテリアグッズ。世界中の人を惹きつけるパリ、日本人のパリ好きは有名ですが、ニューヨークでも大人気です。何かと比較されることの多いパリとニューヨーク。タイプは違いますが、どちらも個性的な独特の雰囲気を持っていて、惹かれるものがあります。旅行先や住みたい町として迷うこともあるでしょう。パリとニューヨークを大きな意味で対比すると、古いものvs新しいもの、内向的vs外交的、フォーマルvsカジュアルなど違いは尽きません。
よく思い出してみると、景観的にはパリにもニューヨークのような建物、雰囲気があったような。実は比べてみると似てるかも。ということで、以前パリに行った時の写真を少し見てみます。
左がパリ、右がニューヨークです。
凱旋門とワシントンスクエアパーク。
コンコルド広場とCity Hall Park。
ノートルダム寺院とSt. Patrick Church。
パリの街角とCity Hallの時計。
コンコルド広場とセントラルパークのオベリスク。
川越しのエッフェル塔とエンパイアステートビル。
フランス国会議事堂とニューヨーク高等裁判所。
最近は、文化や、グルメも海を越えて伝わってきています。
例えば、フランスから、メゾンカイザー (Maison Kayser) や ラデュレ (Ladure) などスイーツ専門店も進出してきていて、今やフランスのスイーツはすっかりニューヨークでも定着しています。
フランスの本場のチーズもどんどんやってきて欲しい所ですが、実は法律が邪魔して簡単には入ってこれないんです。無殺菌の牛乳で作られたチーズで、エイジングが60日以内のものは流通させてはいけないというFDA(Food and Drug Administration)の制限のため多くのおいしいフランスチーズの輸入が難しいのです。
逆にパリでは、ブルックリンの流行の波が押し寄せているというこんな ニュース も。
‘Brooklyn’ is for anything that isn’t mainstream. Brooklyn is brick walls, little shops, and industrial decoration. It’s artistic and laid lack. It’s the opposite of posh.
とのこと。クラシカルでフォーマルなパリにおいて珍しい流れです。ブルックリンの名前のついたカフェができたりと “Brooklyn” というのがアメリカ、特にニューヨークの最新カルチャーの象徴としてクールでかっこいいものとして認識されているようです。
世界中でも、パリとニューヨーク、どちらも好きという人が多く、この2都市を行き来したいためにか、この2都市をテーマにした作品を作るアーティストは多いようです。
こちらはパリ在住グラフィックデザイナーの Vahram Muratyan さんの作品を動画にしたものです。
こちらがおおもとの作品です。
アメリカ版:Paris versus New York: A Tally of Two Cities
日本版:Paris versus New York -パリ・ヴァーサス・ニューヨーク 二つの都市のヴィジュアル・マッチ
by ヴァラム・ミュラティアン
パリ vs ニューヨーク。パリを愛するグラフィック・アーティストが、ニューヨークを歩きながら、親しみを込めて繰り広げる、二つの都市のヴィジュアル・マッチです。目についたディテール、耳にした決まり文句、お互いに譲れない相違点などを、ユーモアたっぷりにイラストとキーワードで比較しています。
Vahramさんへのインタビューです。パリにいるとニューヨークに惹きつけられ、ニューヨークにいるとパリが恋しくなると、両都市への思いを語っています。”Do you have to choose?” という言葉が印象的。分かる気がします。
ただどちらも多くの人々が集まる大都市で、道や地下鉄が汚かったり、人が失礼だったり、色々不便だったり、特にヨーロッパの場合スリが多かったりと、素晴らしい点ばかりではありません!初めての海外旅行でパリへ訪れる時、強烈に美化されたパリを思って行く人もいるようで、その想像とのギャップからか”Paris Syndrome”という鬱病のようになってしまう日本をはじめとしたアジアからの旅行者も多いのだとか。パリの日本大使館では24時間ホットラインを開設していて、パリで”Paris Syndrome”になってしまった場合、緊急で相談できるシステムまでできているという、本当に?と思うようなニュースまであります。
都市は所詮、多くの人の集まる場所、良い所もあれば、当然悪い所もある、夢を持つのはいいけれど、よい部分とともに悪い部分も同じように理解し受け止めていかなくてはいけないんですね。
Vahramさんも最後に触れてましたが、世界の大都市で忘れてはならないのが東京。日本、東京好きなのは、今や日本人だけではなく、その他の国の人々にもたくさんいます。パリvsニューヨークの次は、世界の大都市vs東京のブームが起こるといいですね。どちらも選べないくらい好きな街として。世界の大都市と比較しながらも、東京、日本をアピールできるクールなアート作品が出てくるといいですね。