ワシントンDCは、ソメイヨシノの桜の素晴らしい景観が楽しめる、アメリカの中でも最も有名なお花見スポットとなっています。今ではアメリカでも本当に多くの人が風流にお花見を楽しむようになり、桜好きの日本人としては本当にうれしいことです。ワシントンDCは、アメリカの首都であり、国会など国の機関や、モニュメント、メモリアル、そして素晴らしいミュージアムが多く、一年中観光客の多い都市ですが、この桜の時期はその中でも特に多くの人が訪れる人気シーズンです。今年は、暖かい日が続いたと思ったら、大雪のウィンターストームがやって来たりし、寒暖の差が激しい冬となったので、桜もいつ咲いたらいいか困っていたかもしれませんが、先週の木曜日にピークに達したこともあり、今週は、天気も良かったので、久しぶりにワシントンDCへ桜を見に行ってきました。ワシントンDCでは、色々な場所で桜が咲いていますが、その中でも一番の見どころが、タイダルベイスン (Tidal Basin) です。池の周りをぐるりと一周、美しい桜の木々が取り囲んでいて、圧巻の豪華な桜の光景を楽しむことができます。
今年は、4月5日にソメイヨシノの桜の開花状態が 70% に達し、ピークとなりました。その後、わりと気温の低い寒い日が続いたこともあり、今週も素晴らしい桜の状態が続いていました。
ワシントンDCのお花見スポット、タイダルベイスンは、ナショナルモールとポトマック川に挟まれたウエストポトマックパーク内にある貯水湖で、美しい桜と一緒に様々なメモリアルを見ながらお散歩することができます。
タイダルベイスン一周の所要時間は、駆け足なら1時間程で一周できますが、今回、写真を撮りながらのんびりと周った所、3時間あっという間に経っていました。
桜の写生をしている人や、写真撮影に夢中になっている人など、たくさんの人が、満開の桜を楽しんでいます。
トーマスジェファソンメモリアル
美しいソメイヨシノを目の前にタイダルベイスン越しにトーマスジェファソンメモリアルを見るスポットは、とても人気があります。
ジェファソンメモリアルの周囲にも美しい桜並木が続いています。
ジェファーソンメモリアルが正面に見えるタイダルベイスンの北東の Tidal Basin Welcome Area は、桜の季節、さくら祭り (National Cherry Blossom Festival) の特設会場となっています。このエリアは、桜が満開の時、とても綺麗です。
ワシントンモニュメント
ワシントンDCで、最も高く、目立つ建造物で、街の中心的存在となっているのが、ワシントンモニュメントです。この季節は桜に囲まれとても華やかな絵のモニュメントとなります。
メモリアルの方に近づいていくと、春だけ見られる可愛いチューリップ畑があります。チューリップとメモリアルの景色も可愛いです。
日本から贈られた灯篭
タイダルベイスンを一周する途中、様々なメモリアルが見られます。タイダルベイスンの北側を東から西へ向かう途中、日本らしい雰囲気を感じることができる灯篭もあります。こちらは、日米和親条約締結100周年を記念し、1954年に東京都から贈られたものです。
フランクリン D. ルーズベルトメモリアル
タイダルベイスンの南西部分は、フランクリン D. ルーズベルトのメモリアルがあり、この周辺もとても桜が美しく咲いていました。
フランクリン D. ルーズベルトが大統領となった時代の大恐慌の様子を表現した像もあります。大恐慌からの復活を目指したニューディール政策や、第2次世界大戦などで知られる大統領です。
日本から贈られたパゴダ
こちらは、日米修好通常条約の100周年記念だと思いますが、横浜市から贈られ、1958年に登場したパゴダです。こちらはタイダルベイスンの南側、フランクリン D. ルーズベルトメモリアルの近くにあります。日本でよく見かける五重のもの以上の重なりとなっていて、なんとなくアジア風な塔となっています。
マーティンルーサーキングジュニアメモリアル
タイダルベイスンの北西に位置するマーティンルーサーキングジュニアメモリアルも桜が彩りを添えています。今年は、アトランタ旅行でも紹介しましたが、マーティンルーサーキングジュニアが亡くなってから50周年のメモリアルの年で、様々なイベントが開催されています。
本当に美しい桜並木が続いていて、幸せな気分になります。
暖かい春の気候が嬉しくて、鳥たちも元気に飛び回っています。
ワシントンDC 夜桜は見れるの?
ワシントンDCの桜も夜桜を見ることができます。特に、お祭り会場となっているジェファソンメモリアルのライトアップが眺められる場所からの夜桜がとても綺麗です。
タイダルベイスンを一周するように色々な場所でライトアップがされているといいのですが、なかなかそうもいかず、ライトアップは、お祭り会場のごく一部だけとなっています。タイダルベイスンの周りは夕暮れ以降も、意外と多くの人が遊びに来ていて、特に夜桜の写真を撮るために訪れているフォトグラファーもよく見かけます。照明担当もいたりして、みんな上手に照明を当てて撮影しています。
タイダルベイスンの満開の桜は、こんな様子でした。
ワシントンDCは、昨日の夕方からかなりの強風になっています。タイダルベイスン沿いのさくら祭りの会場のエリアなどは、他と比べて桜の開花がピークに達するのも早かったこともあり、昨日の強風で夕方にはたくさんの花びらが散って、池に花びらが浮かんでいました。また桜は気温が上がると散りやすいようで、昨日からワシントンDCは、気温が上がって来たため、桜の花びらも次第に落ちて来ています。今週末はまだまだ見頃で、特に明日は快晴で暖かいという予報なので、絶好のワシントンDCの桜日和になるのではないかと思います。
ワシントンDCの桜スポットとして有名なタイダルベイスン周辺へ、もし車で行く場合はかなり混み合うので、タイダルベイスン周辺の駐車場を探すのは意外と大変です。タイダルベイスン周辺には最大3時間まで停められるメーター制の駐車場またはストリートパーキングがあります。時間を気にせず駐車したい場合は、イーストポトマックパークの南端、Hains Point 周辺(地図)に、時間制限なしの無料駐車スペースがあり、そこからシャトルバスを利用するという方法があります。
タイダルベイスンやナショナルモール周辺で丸一日過ごす場合は、Park & Ride で、中心部から離れた駅に駐車して、メトロを使うという方法もあります。