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ピーター・ティールの教育・投資観 「Zero to One」でも有名なペイパル創業者 Peter Thiel

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2014年、「Zero to One」という起業に関する本を出版し、広く知られるようになった Peter Thiel(ピーター・ティール)さん。なんといってもあのPaypal(ペイパル)の創業者の一人であり、CEOでもあり、現在、ベンチャーキャピタリストであるピーター・ティールさんの起業の話は多くの起業を目指す人々たちの心をつかみベストセラーとなりました。
Peter Thiel(ピーター・ティール)さんは、ペイパルでの成功後は、ベンチャーキャピタリストとして投資家として活躍を続けていますが、先日、ブルームバーグによるインタビューの中で、現在の教育に関して、面白いコメントをしていました。

ペイパルマフィア、Peter Thiel(ピーター・ティール)とは

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(huffingtonpost.com)

Peter Thiel(ピーター・ティール)さんは、1998年にペイパルのもととなる会社を創業しました。現テスラCEO、Elon Musk(イーロン・マスク)さんの会社と合併し、Paypal(ペイパル)となり、2002年にIPO、その後、ペイパルは、eBayに 15億ドルで買収されました。
初期のペイパルで活躍した人々は、そんなペイパルの売却で得た資金を元手に、その後、それぞれの起業やベンチャー投資で活躍を続けていて、ペイパルマフィアとして知られています。
Peter Thiel(ピーター・ティール)さんは、そのペイパルで成功をおさめたペイパルマフィアの中でも、代表的な人物です。
ピーター・ティールさんは、初期の頃の Facebook に50万ドルの投資をし、8年間で10億ドル以上もの利益をあげたことでも有名な人です。

そのようなベンチャーキャピタルというメインの仕事以外にも、教育の世界にも興味を持っていて、22歳以下を対象に、通常の大学という進路ではなく、何かをはじめたいという人に、2年間で、10万ドルを給付するというThiel Fellowshipといったような事業も行っています。

2014年に出版された、Zero To One(ゼロ・トゥ・ワン ― 君はゼロから何を生み出せるか ) という起業に関する本により、より知名度が高くなったのではないかと思います。

ピーター・ティールの教育論:現在の大学は中世のカトリック教会?

先日、Peter Thiel(ピーター・ティール)さんが、ブルームバーグのインタビューで、様々なテーマについて語っていました。
ピーター・ティールさんは、リベルタリアン、コントラリアン的な考え方で知られている人ですが、現在の経済マーケットや、シリコンバレーの状態、現在、売却先を探していて話題になっているヤフーについて、など様々なテーマについてコメントをしていました。そんな中で、一番印象に残ったもののひとつは、大学、アカデミックの世界は500年前の中世のカトリック教会状態である?という痛烈なコメントです。

ピーター・ティールさんは、以前から、現代の教育制度、意義に関して、疑問、批判の声を上げていましたが、今回は、こんなコメントをしています。

Peter Thiel(ピーター・ティール)さんは、スタンフォード大学のロースクールを卒業し、その後、ウォールストリートでも働いていた経験のある人です。そんな彼の人生経験からのコメントだと思いますが、多くの人々が、知らず知らずのうちに、あまり生産的ではない不毛な過当競争に明け暮れてしまう、という現状を強く認識しているのかもしれません。画一的な教育ではなく、それぞれの個性に応じ、得意なもの、興味のあるものが生かせるような社会の実現を目指しているようです。

ちなみに、こちらはアメリカの消費者物価指数のグラフです。
飛びぬけているのは、学費の上昇率で、見事な右肩上がりとなっています。次に来るのはヘルスケアや不動産など国が介入し、影響を与える分野の上昇率が目立ちます。

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(bloomberg.com)

こちらが学生ローンの上昇率です。ピーター・ティールさんが、現代の大学は、500年前のカトリックの信仰のようだと表現したのは、現代の高等教育への盲目的な信頼は、中世のカトリック教会への信仰と似てきているのでは、という考えからのようです。そしてそんな信仰を支えているのが、政府の学生ローンです。

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(St Louis Fed)

そして学生ローンを支えているのが、こちらです。ゼロ付近の金利のもと、年々増えているアメリカの国債です。現在、アメリカ政府の金融資産の4割以上が学生ローンへの貸付となっているそうです。Debt(負債)が積みあがっているのは、アメリカだけではなく世界中の国におけることですが、どこまで膨らませることができるのでしょうか。

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(St Louis Fed)

ピーター・ティールさんのコメントは、的を得ていると思いますが、中世のカトリック教会の強大さ、そして布教という大義名分なくして、リスクを負って、新大陸を目指す人々、そして航海技術をはじめ、その他の技術、経済の発展、その延長上の現代社会がなかったことも事実です。いずれにしても、信念、哲学は大きな成果を達成するのに必要なことです。

投資家 ピーター・ティール

ピーター・ティールさんは信念を持った投資家ということで、自分が大切だと思う、社会により良い影響を与えるようなイノベーションをサポートし、世の中を変えたいという意気込みを感じます。
ピーター・ティールさんいわく、シリコンバレーだけではなく、あらゆる金融資産がオーバーバリュー状態とのこと。たしかに、行き場に困ったお金が溢れる中、通常の金融資産、株式、債券、コモディティーなどは、中央銀行や短期の自動トレーディングが幅をきかせ、もはや、正しい価値、方向性を判断するのが不可能になりつつあるような気がします。
そんな流れから、通常のマーケットで取引するヘッジファンドなどからは資金が大量に引き上げられているようですが、ピーター・ティールさんのベンチャーファンド、Founders Fund は、この3月にも、順調に資金調達を完了したそうです。どうせ投資するなら、長期的に見て、社会を良い方向に大きく変える可能性のあるプロジェクトにかけてみたい、と考える人が増えてきているのかもしれません。
ピーター・ティールさんのベンチャーファンド、Founders Fund は、ソーシャルネットワーク、ファイナンス、ヘルスケア、モバイル、エンタープライズテクノロジーなどへの投資が多いようですが、最近では、人の寿命を延ばすというエイジングの分野に注力しているようです。不老不死をめざしているようですよ!?

少し長いですが、こちらのビデオでは、ピーター・ティールさんの投資哲学が伺えます。

ペイパルマフィア仲間 イーロン・マスク

ペイパルマフィアと言えば、Elon Musk(イーロン・マスク)さんを忘れてはいけません。
Peter Thiel(ピーター・ティール)さんも大成功をおさめていますが、ペイパルマフィアの中で、今のところ、最も大きな社会的なインパクトを与えているのは、Tesla と SpaceX の CEO のイーロン・マスクさんではないかと思います。
Tesla、SpaceXともに、着実な進展を遂げているようです。

テスラは、一般普及用の新モデル、Model 3の発表を行い、先行予約の受付を開始しました。どのくらいのペースで普及していくのか楽しみですね。

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(tesla.com)

イーロン・マスクさんについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

もうすぐテスラで自動運転!イーロン・マスク世界を変える?

先日、SpaceX サイドでは、Falcon 9 が、とうとう海上での着陸に成功しました。
次は、以前から念願としていた火星に基地をつくることだそうです。

ちなみに、Peter Thielさんは、SpaceX には投資しているそうですが、Tesla には投資していないそうです。

現状を深く分析し、これからの時代に何が必要かを考えていくアントレプレナーたちの考え方は、突拍子もなく聞こえることもあるかもしれませんが、信念を持って地道に頑張り続けることができれば、そんな突拍子もない夢も実現し、世界を変えることができることを示すいい例だと思います。今後も、彼らの動向には注目です。

ピーター・ティールの教育・投資観 「Zero to One」でも有名なペイパル創業者 Peter Thiel was last modified: 2月 24th, 2017 by mikissh