ニューヨークは、春を迎え、色とりどりの綺麗な花々が咲き出していますが、美しい渡り鳥たちも姿を見せはじめています。セントラルパーク北部のプールや、清流が流れるロッホ周辺には、ここしばらく、レモンのような目が覚める美しい黄色の鳥、オウゴンアメリカムシクイ (Prothonotary Warbler) や、黒頭巾を被ったような面白い姿の黄色い鳥、クロズキンアメリカムシクイ (Hooded Warbler) が登場中です。バードウォッチャーたちはもちろん、道行く人々も立ち止まり、たくさんの人たちが見に集まっています。
ニューヨークは、現在、春の渡り鳥シーズンを迎えています。寒い冬を中南米やカリブ海で過ごし、夏の繁殖期になると、アメリカ北部やカナダで過ごす、色鮮やかなアメリカムシクイ (Warblers) をはじめとした渡り鳥たちが、途中、ニューヨークで立ち寄って休憩をしてまた飛び立っていきます。
ニューヨークを含む大西洋沿岸上空は、アトランティックフライウェイ (Atlantic Flyway) と呼ばれる、渡り鳥たちの飛行経路です。マンハッタンの光輝く摩天楼が、鳥たちを惹きつけることもあり、NYC周辺では、渡り鳥が多く見られ、特にセントラルパークは、絶好のバードウォッチングスポットとなっています。中でも、セントラルパーク園内北部のプールやロッホのエリアは、鳥たちが集まる人気スポットになっています。
ここ一週間程、セントラルパークの北部の清流が流れるロッホやプールのエリアに登場しているのが、美しい黄色い鳥、オウゴンアメリカムシクイ (Prothonotary Warbler) です。たくさんのバードウォッチャーたちが集まり人気者になっています。
まるでレモンが動き回っているかのような鳥です。
アメリカムシクイ (Warblers) は、たくさんの種類がいますが、全般的に、とても小さく、すばしこく動き回っていることが多く、なかなか撮影するのが難しいです。
それに比べて、この黄色の鳥、オウゴンアメリカムシクイは、比較的じっとしていてくれることが多く見つけやすい鳥です。
水辺が好きなようで、岩場や周囲の枝をピョンピョン動き回り、アクロバティックな恰好をしたりしながら、虫を捕まえています。
美しいオウゴンアメリカムシクイの映像は、こちらです。その姿は、まるで綺麗な黄色い花が咲いているようで、虫たちも間違えて寄ってくるのか、それを待ち構えて虫を捕まえている姿も見られました。
ロッホ周辺の丘には、ヒメリュウキンカ (Lesser Celandine) の緑の葉と小さな黄色い花が、絨毯のように敷き詰められています。
そんな美しい丘をピョンピョン飛びながら、虫を捕まえていたのが、クロズキンアメリカムシクイ (Hooded Warbler) です。
こちらも黄色い鳥ですが、顔に黒頭巾を被ったような面白い顔をしています。まるで可愛い泥棒君のようです。クロズキンアメリカムシクイは、NYC周辺では、珍しい鳥なので、たくさんのバードウォッチャーたちが追いかけていました。
ロッホだけでなく、プール (The Pool) の水辺にも、アメリカムシクイをはじめ、たくさんの鳥が集まって来ています。
ヤシアメリカムシクイ (Palm Warbler) も見かけました。
さらに、キヅタアメリカムシクイ (Yellow-rumped Warbler) もいました。
アメリカムシクイは、春だけでなく、秋にも見られます。冬はエサが豊富な暖かい中南米で過ごし、春になって暖かくなってくると北の方へ向かいますが、春の方が秋よりも、より美しい色をしています。
ニューヨークで見られる渡り鳥は、こちらで紹介しています。
美しい黄色い渡り鳥と言えば、昨年は、こんな鳥たちも見かけました。
ニューヨークのミッドタウンに珍しい美しい黄色い胸の渡り鳥出没中!オオアメリカムシクイ Yellow-breasted Chat
現在、ちょうど アースデー の週です。
セントラルパークなどニューヨークの市内の公園にいる野鳥や野生動物、自然を楽しむのにいい機会です。
こちらでも紹介していますが、リス、アライグマ、フクロウなど色々な動物に出会うことができるかもしれません。
セントラルパークの北部の方には森もあり、自然がいっぱいで、鳥にもよく出会えます。セントラルパークの北部も素敵な場所なのでぜひ遊びに行ってみてください。