フランス文化の色濃く残るカナダ・ケベック州の中でも、最もヨーロッパらしい街と言えば、世界遺産にも指定されている、北米唯一の城壁都市のケベックシティです。ケベックシティは、お昼間の街の様子や、セントローレンス川を臨む景観も素晴らしいのですが、夜のライトアップされた幻想的な夜景を楽しむのもおすすめです。かわいい魅力的な街、ケベックシティの魅力と見どころを紹介します。
ケベックシティとは?
ケベックシティは、モントリオールからセントローレンス川沿いを北東に車で3時間程行った場所にある都市で、フランス文化の色濃く残るケベック州の州都となっています。ニューヨークから車で訪れることも可能ですが、9時間程かかるので、途中、どこかもう一か所で一泊してから向かうのがいいと思います。緯度が高いため、秋から春にかけてはかなり寒くなります。
ケベックシティは、フランスの新大陸における植民地ニューフランスの中心として、1608年に Samuel de Champlain により築かれ、北米でかなり歴史のある都市の一つです。その後イギリス領となり、そしてカナダの一部になりますが、現在でもフランスの雰囲気が色濃く残り、北米では珍しいヨーロッパ風のかわいい街となっています。
小さな街なので、ちょっと訪れるだけでもその雰囲気を楽しむことができますが、できれば滞在してみるのがおすすめです。フランス料理やケベック料理を楽しめるグルメの街でもあります。フランス北部出身者が多かったようで、発音やアクセントなどにちょっと昔のフランス語を感じることができるそうで、フランス語が分かる人は、そんな言葉や文化の違いも楽しめると思います。
観光の中心は、城壁内の旧市街で、狭いエリアにコンパクトにまとまっています。車で訪れる場合、旧市街には駐車スペースはそれ程多くないので、城壁外の駐車場に止めて向かうのがいいと思います。
お城ホテル フェアモント・ル・シャトー・フロントナック
ケベックシティの城壁内からでも、下からでもどこからでも目に入るケベックシティの象徴的な存在となっているが、ホテルの Fairmont Le Château Frontenac(フェアモント ル シャトー フロントナック)です。ケベックシティを代表するホテルで、一番のおすすめホテルといったらやはりここです。フェアモント ル シャトー フロントナック ホテルは、旧市街の見どころの中心の最高のロケーションにあり、ここを拠点にケベックシティ観光をするのが便利です。
夜はライトアップされ、幻想的なお城のような雰囲気になります。
絶景展望スポット テラス・デュフラン
フェアモント ル シャトー フロントナックの目の前、セントローレンス川を目の前にした広いテラス、テラスデュフラン (Terrasse Dufferin) は、ケベックシティ一番の絶景スポットです。船が行き来し、クルーズが停泊するセントローレンス川の景色と、美しいお城のようなホテル、フェアモント ル シャトー フロントナックの景色が堪能できます。
夜は、黄金色にライトアップされた美しい紅葉も見られました。
旧市街のお土産アートストリート トレゾール通り
ケベックシティの旧市街を歩いていると、アーティストたちの作品が道いっぱいに並ぶアートストリート、トレゾール通りという通りがあります。色鮮やかな非常に美しい自然や街の景観を描いた作品がたくさんあり、思わず立ち止まって見入ってしまいます。
シタデルはケベックシティを見渡せる絶景スポット
テラス・デュフランの端から、芝生の美しい坂を上っていくと、高台の公園となっていて、さらに高いところから素晴らしい眺めを楽しむことができます。
ここには、城塞のシタデル (La Citadelle de Québec) があり、見学することもできます。ここでもイギリス式の衛兵交替式が名物となっています。
ダルム広場
旧市街の中心となるのがダルム広場です。ケベックシティをロマンチックに馬車で回ることもできます。お城のホテル、フェアモント ル シャトー フロントナック の目の前にいます。
ノートルダム大聖堂
1647年にこの場所で創設されたケベック、そして当時のスペイン植民地であった北米で最古となるカトリックの教会が、ノートルダム大聖堂 (Notre-Dame de Québec Basilica-Cathedral) です。戦いや火事で破壊され、何度か建て直されています。
ノートルダム大聖堂には、ニューフランスの知事、初代ケベックのカトリックの長だった François de Laval など要人が埋葬されており、ケベックの歴史上とても大切な教会です。
勝利のノートルダム教会とロワイヤル広場
17世紀後半から18世紀前半にかけて建てられた、歴史ある教会の勝利のノートルダム教会 (Notre-Dame-des-Victoires Church) です。ケベックシティを築き、ニューフランスの長であった Samuel de Champlain が住んでいた場所だそうです。サンクスギビング&ハロウィンらしい飾りつけがされていました。
ちなみに、ニューヨーク州とバーモント州の間にある湖、Lake Champlain の名前としても残されている Samuel de Champlain については こちら の映像で分かりやすく紹介されています。
ケベックがテーマの巨大な壁画
ロワイヤル広場の近くの公園 (Parc de la Cetière) 周辺は、美しくハロウィン色に染まっていました。ケベックの歴史に欠かせない偉人たちが描かれた巨大な壁画(Fresque des Québécois)が大人気写真スポットになっています。まるで絵の世界に入り込んだように、絵の登場人物になったつもりで楽しい写真を撮ってみてください。
ケベックシティのケーブルカー フニキュラー
フェアモント ル シャトー フロントナックのある、旧市街の中心地まで一気に到着することができる乗り物があります。城塞の下にある新市街からフニキュラー(ケーブルカー)に乗って上ることができ、料金は3ドルで、急な角度の斜面の崖をゆっくりと上っていきます。距離的には非常に近いので、あっという間の到着となります。
フニキュラー(ケーブルカー)に乗らない場合は、すぐ横にある、こちらの階段 通称 “首折階段” の急な階段を上り下りします。でも見てみるとわかるように、ケベックシティの街の街灯が美しい夜景が見られるので、ちょっと頑張って上ってみるのもおすすめです。城塞の街の階段なので、それなりに高さはありますが、そこまで辛くはありません。普通に登れます。
ケベックシティの旧市街と夜景
10月のケベックシティの街は、夜ハロウィン色のパープルにライトアップされていました。昼と夜でイメージがぐっと変わるケベックシティ。是非夜のお散歩もおすすめです。
旧市街を囲う城壁の門。
ヨーロッパの街並みのようなかわいい素敵な雰囲気です。
ケベック料理の老舗有名レストラン
こちらは、1675年に建てられたというケベック最古の家です。有名ケベック料理レストラン、Aux Anciens Canadiens となっています。
以前訪れたことがありますが、ケベックらしい料理がいただけるおすすめレストランです。
ギャラリー街
城壁の下、東側の小道は数多くのギャラリーが立ち並んでいて、お散歩にもおすすめの通り (Rue du Sault-au-Matelot) です。ニューヨークとは、また少し違った雰囲気の作品が並んでいてアート好きには楽しい通りです。
アンティークショップストリート
アート街の近くには、アンティークショップが立ち並ぶ素敵な雰囲気のストリート (Rue Saint Paul) もあります。
ケベック州議事堂と城壁
ケベックシティの旧市街の城壁の外には、立派なケベック州議事堂 (National Assembly of Québec) があります。議事堂の ガイドツアー も行われています。
旧市街の城壁もとても美しくライトアップされています。
紅葉の季節のケベックシティは、やはりケベックシティの旅のベストシーズンでした。ケベックシティは、カナダ全般で言えますが、非常に安全な街です。安心して夜も景色を楽しみに街中をお散歩して回ることができます。夜はとても冷え込みますので、暖かい恰好で向かいましょう。
こちらはケベックシティとその周辺の雰囲気が良く伝わってくるタイムラプス映像です。
ケベック州のその他の見どころはこちらをどうぞ。