ニューヨークでは、今週から待望の経済再開第一フェーズがはじまりました。ニューヨークは、感染者が急増し、アメリカ最大の流行地となったこともあり、経済再開もとても慎重に進めています。いくつもの段階を経て、進んで行く予定となっているのですが、現在まだ第一段階目ということで、実質上、自宅待機中とそれ程大きく変わっていません。急激な変化はありませんが、少しづつ、次のフェーズへ向けても、どんどん人の動きも活発になっていきます。普段は、人でいっぱいの喧騒のニューヨークですが、ロックダウン中は、あまり見ることがない珍しい静寂の光景が広がっていました。そんなロックダウン中の非日常なマンハッタンの様子を写真を中心に紹介します。
セントラルパーク
数ヵ月もの間続いた自宅待機中、みんなにとって欠かせない存在となったのが、体を動かすことができる公園です。マンハッタンの中心にある、ニューヨークを代表する巨大な公園である、セントラルパークも、普段とは打って変わって静まり返っていましたが、お散歩や、ランニング、サイクリングなど体を動かしたり、日光浴を楽しみにやってきているニューヨーカーたちも多かったです。
普段はかなりたくさん、旅行者たちがやってきていますが、今はニューヨーカーたちだけが訪れているセントラルパーク。普段は気がつかない、公園の美しさにも気づくことができ、静かで優雅な時が流れています。
普段は、馬車が走っていて、旅行者もいっぱいのセントラルパークの最南端。5番街近くのプラザホテル周辺も、最近はすっかり静まり返っていましたが、美しいお花だけは太陽に向かって元気いっぱいに咲いていて華やいでいました。
五番街
サックスフィフスアベニューをはじめ、高級デパートやブティック店、最近では、スポーツ系ブランドやファーストファッションのお店も増えてきた、普段は、賑やかな5番街も全てのお店が閉鎖し、閑散としていました。ロックダウン解除直前に、ジョージ・フロイドさん事件をきっかけに抗議デモが広がりましたが、そんなデモに紛れ、略奪行為が発生したため、五番街のショーウィンドウが見渡す限り板張りのウィンドウになり、警備員が配置されたりと厳重な防護の様子も見られました。
NYC では、ようやく、今週の月曜日、6月8日から経済再開フェーズ1 がスタートしました。まだ、注文のピックアップのみですが、受け取り用にオープンするお店も出て来ています。
ロックフェラーセンター
誰もいないロックフェラーセンター。ロックフェラーセンターへと続く歩道も閉鎖され、警備員さんオンリーの静かな空間でした。
映画にも登場する、ニューヨーク五番街のシンボル的存在のロックフェラーセンター。いつもは本当賑やかな場所です。
タイムズスクエア
ニューヨーク一の繁華街であるタイムズスクエアも、普段は人が多くて歩くのも大変な場所ですが、旅行者が完全に姿を消し、ひっそりとしていました。電光掲示板も、ニューヨーカーを応援するメッセージでいっぱいでした。
ブロードウェイの劇場街もすっかり静まり返っていました。ブロードウェイミュージカルは、今のところ 9月6日までのキャンセル を発表しています。
グランドセントラル駅
ペンステーションと並び、ニューヨークで最も交通量の多いスポットの一つであるグランドセントラル駅から、通勤者がほとんどいなくなり、ひっそりとしていました。
クライスラービル
グランドセントラル駅の隣に立っている、アールデコのデザインが印象的な美しい建物、クライスラービルです。周囲には、人も少なく、遥か昔にタイムスリップした感覚でした。
ニューヨークパブリックライブラリー
ニューヨーク5番街の 二ューヨーク公共図書館 の本館です。この美しい本館の建物は、1911年にオープンたものですが、図書館のアイコンとなっている、正面の2頭のライオン像もその時以来のものです。
二頭のライオンには、名前がついていて、忍耐 (Patience) & 不屈 (Fortitude) といいます。
すごい名前ですが、実は、1930年代に起きた大恐慌の時に付けられた名前で、もともとは、創設者の名前から、Leo Astor & Leo Lenox と呼ばれていたそうです。
今年は、メトロポリタン美術館 の設立150周年と記念の年を迎えていますが、1895年に設立されたニューヨークパブリックライブラリーも、125周年目を迎えており、人気の本を125冊選出 するなどメモリアルならではの企画や飾り付けがされています。
NYPL によると、現在は、まだ閉館中ですが、7月から順次再開を開始するようです。建物内の様子は、こちらをどうぞ。
ブライアントパーク
ブライアントパークは、毎年、春から秋にかけてたくさんのイベントが行われる、ミッドタウンの人気の公園ですが、今年は、静かに時を過ごしています。
エンパイアステートビル
普段は、オフィスワーカー、旅行者、買物客で込み合っている エンパイアステートビル 周辺もすっかり人通りが減っていました。
34th St & 8th Ave には、新しいウォールアートも誕生しました。
マディソンスクエアパーク
マディソンスクエアパーク は、フラットアイアンビルの目の前にある公園です。すっかり世界的に知られるようになった、シェイクシャックの一号店が、マディソンスクエアパークにあります。ロックダウン中も、オンライン注文のみですが、しっかりとオープンしていて、ピックアップの人がたくさんやって来ていました。
園内では、ピクニックを楽しむ人々や、外で動き回りたくてしょうがないキッズ連れのファミリーがたくさんやって来ていました。ここ最近みんなの息抜きの場として公園が大人気なんです。
SoHo
人気ショッピング街のソーホーもひっそりとしています。趣のある石畳とタウンハウスが独特の雰囲気を醸し出しているエリアです。
SoHo では、抗議デモに紛れた略奪行為が発生したこともあり、それ以降は、ショーウィンドウを防護するお店もたくさん出てきました。
ブルックリンブリッジ
普段よりは圧倒的に少ないですが、ロックダウン中でも、わりと人通りがあったのが、ブルックリンブリッジです。ロックダウンがスタートしてから、地下鉄など公共交通機関の利用を避けている人も多く、自転車や徒歩でマンハッタンとブルックリンを行き来する人が結構たくさんいました。
こちらは、イーストリバー越しのブルックリンブリッジ。ロックダウン中もフェリーは、走り続けていました。
ワールドトレードセンター オキュラス
ワールドトレードセンター周辺は、普段オフィスワーカーと旅行者でいっぱいのエリアということで、ここ最近はシーンとしていました。こちらは、ワンワールド展望台 がある、ワンワールドのビルと、ショッピングスポットの オキュラス です。
最近では、このあたりに楽しいウォールアートの作品が色々あり、普段は人気写真撮影スポットになっています。人の通行量がとても多い場所なので、誰もいないこの光景は本当不思議な感じです。
ウォール街
ロウアーマンハッタンの金融街の象徴的な存在、ニューヨーク証券取引所です。静かな場所で、ポツンと立っている女の子は、その名も「恐れを知らない少女」です。
ロックダウン中は、ふだん喧騒のニューヨークもすっかり静寂に包まれていました。そんな静寂が一転したのが、コロナの流行が落ち着きついて来た時期に、突然、沸き起こり、現在も続いている抗議デモです。デモの成果があり、ニューヨーク州では、早速、警察の透明性を高めること、不要な暴力をなくすことを法律として制定しました。
NYC では、6月8日から、経済再開フェーズ1 がスタートしています。フェーズは4段階ありますが、このまま順調に再開が進み、できることが少しづつ増えていくといいなと思います。