ワシントンDCのスミソニアン協会のミュージアムの一つ、レンウィックギャラリー (Renwick Gallery) では、インパクトのある不思議系インストレーションアートで有名なバーニングマンの特別展が開催されています。バーニングマン(Burning Man) は、ネバダ州の砂漠で毎年行われているアート系コミュニティーイベントですが、あの独特の奇妙でクリエイティブな世界感を砂漠ではなくワシントンDCで、手軽に体感することができます。
バーニングマンは、ネバダ州北部の砂漠(Black Rock Desert)のど真ん中で、毎年開催される不思議なインストレーションアートを中心にしたコミュニティーイベントです。昨日、バーニングマンの創始者の一人、Larry Harvey さんが亡くなられたと言う訃報がありましたが、1986年にサンフランシスコでスタートしたという伝統あるアート&ミュージックイベントで、毎夏恒例のクリエイティブなフェスティバルとなっています。
Our founder, friend, and original instigator, Larry Harvey has passed away. Read more on the Burning Man Journal…https://t.co/g6t0UQz14m
— Burning Man (@burningman) April 28, 2018
夏の過酷な砂漠にまでわざわざ足を運ぶのは大変ですが、今なら、ワシントンDCで見ることができます。ホワイトハウスのすぐ北側にあるレンウィックギャラリーでは、すっかりバーニングマン一色になっている特別展、”No Spectators: The Art of Burning Man” が開催されており、そんなフェスティバルの雰囲気を垣間見ることができます。とにかく巨大で、視覚的に美しく、とてもインパクトのあるインストレーションアートの数々が展示されています。
巨大な女性像、Truth Is Beauty。
道路標識、STOP サインではなく、START サインというのが面白いです。最近では、組織としての理念を明文化して組織内外でシェアすることの大切さが広く認識されつつありますが、バーニングマンには、こんな10個の基本理念 (10 principles) があり、開放的かつ自立的で、大人な自己表現を行うコミュニティーを目指しているようです。
2階へ上がると、少しアジアな雰囲気の不思議な世界が広がっています。
天井も美しく飾られています。
仏教寺院のような雰囲気のお部屋。細部まで細々と作られていて圧倒されますが、段ボールのような素材で作られています。
祭壇のような場所に近づいていくと、
こちらは、日本の絵馬にインスピレーションを受けたのかもしません。様々なメッセージが書き込まれています。
この他、万華鏡のような感じで、美しい幾何学模様にライトを当てることによって幻想的な雰囲気を作り出している作品。
寝転んで天井を眺めたり、思い思いに楽しむことができます。
あのシンガポールの有名なガーデンズバイザベイのような雰囲気の近未来風アートなど色々と不思議な作品を楽しめます。
東南アジア風の音楽の中、木製人形が飾られています。初期の頃は、イベントで、セレモニー的に燃やされていたようですが、こちらがイベントの名称、バーニングマンの起源だと思われます。
バーニングマンは、サンフランシスコ発祥ということで、最新テクノロジーも利用したアートも盛んで、ヴァーチャルリアリティーコーナーもあります。バーニングマンでは、参加者のクリエイティブなコスチュームも有名ですが、そんな雰囲気を感じさせるお土産も色々と揃っていました。
こちらは、レンウィックギャラリーによる特別展の紹介ビデオです。
レンウィックギャラリーは、スミソニアン協会の一つということで、無料で入場することができます。
レンウィックギャラリー Renwick Gallery
1661 Pennsylvania Ave NW, Washington, DC 20006 地図
2018年のバーニングマンは、8月26日から9月3日までの開催予定となっています。何かスケールの大きなものを作ってみたい、という人は参加してみてもいいかもしれません。昨年の様子は、こちらです。
ナショナルモール周辺などワシントンDCの色々な見どころは、こちらをどうぞ。