現在、ニューヨークは、桜が満開の春爛漫となっています。ニューヨーク、マンハッタンの東側、イーストリバー沿いに浮かぶ小さな島、ルーズベルト島は、美しい桜スポットとしても有名です。週末、ルーズベルトアイランドへニューヨークで珍しい空中散歩を楽しめるトラムに乗って行ってきました。ルーズベルト島は、最近、開発が進められており、コーネル大学の工学系学部のコーネルテック (Cornell Tech) が誕生していたり、その周辺には美しい緑の丘が広がり、ますます美しいニューヨークの摩天楼の景色を楽しむことができるおすすめの場所となっていました。週末の土曜日は桜祭りが開催されていたこともあり、たくさんの人々がルーズベルトアイランドに集まってきてお花見を楽しんでいました。
ルーズベルト島のトラムで楽しい空の旅
ニューヨーク、マンハッタンのミッドタウン (E 59th St & 2nd Avenue 地図) からルーズベルト島のトラム、ルーズベルトアイランド トラムウェイ (Roosevelt Island Tramway) が出ています。ルーズベルト島のトラムは、メトロカードを利用して地下鉄料金 ($2.75) で乗車することができる、手軽に楽しめるおすすめの乗り物です。
ルーズベルト島行きトラムの詳しい乗り方などはこちらの記事で紹介しています。
ちょうど桜が満開の中、桜祭りが開催される週末の日だったこともあり、今まで見たことがないくらいのルーズベルト島行きのトラム駅の大行列です。ルーズベルト島は、通常、観光客がわざわざ訪れる島ではなく、地元の人々が普通に暮らしている島です。なので、このルーズベルト島トラムも観光客用というわけではなく、普通にルーズベルト島の住人たちが普段利用している交通手段のひとつです。そんなトラムが、前代未聞の混雑ぶりに、ルーズベルト島の住人たちもびっくりしていました。
いよいよルーズベルト島のトラムに乗車しました。トラムに乗って高いところからの景色が最高です。イーストリバーの美しい景色。
クイーンズボロ橋の真横をトラムは通って行くので、橋を通る車、サイクリング中の人、ジョギング中の人なども見えます。
ルーズベルトアイランドのトラムは2台走っているので、もう一台と必ずすれ違います。高いところから見るマンハッタンのビル群の景色も素晴らしいです。
ルーズベルト島桜祭り
現在、ニューヨークでは各所で、ソメイヨシノ系の桜が満開ですが、ルーズベルト島のソメイヨシノもとても綺麗でした。
週末の土曜日、4/21 は、ルーズベルト島で桜祭り (Roosevelt Island Cherry Blossom Festival) が開催されていて、とても賑やかで盛り上がっていました。お祭り会場では、今年も盆踊りや太鼓など楽しいイベントが行われていました。
コーネルテック Cornell Tech
久しぶりにルーズベルト島へやって来ましたが、ビックリしたのがこちら。アイビーリーグの名門大学、コーネル大学の工学系大学院のコーネルテック (Cornell Tech) のキャンパスが出来ていました。巨大な二つの建物、Tata Innovation Center と The Bloomberg Building が完成していました。コーネルテックは、コーネル大学とイスラエルの Technion-Israel Institute of Technology のジョイントベンチャーで、コンピューターサイエンスをはじめ、工学、経営学、法学など最先端のテクノロジー関連に関する学部が集まっています。まだ最初の段階で、今後、さらにキャンパスの開発が進められていくようです。ニューヨークのアップステートのキャンパスではなく、このニューヨークシティ (NYC) で学びたい、働きながら学びたいという人に最適なコースかもしれません。
隣には、緑の芝生の美しい丘が広がり、ピクニックをしたり、ランニングをしたり、ドローンを飛ばしたり、それぞれ楽しんでいました。
コーネルテックの紹介ビデオです。
ちなみに、コーネル大学は、アップステートニューヨークのイサカにあります。
マンハッタンには、コーネル大学の建築学部があります。
FDR Four Freedom Park
フランクリン・D・ルーズベルト・フォー・フリーダム・パーク (Franklin D. Roosevelt Four Freedoms Park) は、ルーズベルト島の南側に2012年に完成した公園です。
この公園の名前になっている、フランクリン D ルーズベルト (Franklin D. Roosevelt) という名前は、聞いたことがありますね?
フランクリン D ルーズベルトは、1929年に起こった世界恐慌からニューディール政策などの公共投資の政策によってアメリカ経済を回復させた大統領として知られています。また第2次世界大戦、太平洋戦争時の大統領として、原子爆弾の開発を秘密裏に進めた “マンハッタンプロジェクト” にゴーサインを出し、当時の敵国、ドイツ、イタリア、そして日本からの移民の強制収容を可能にする法律にサインした大統領でもあります。
アメリカでは初代大統領のジョージ・ワシントンの頃から大統領は2期だけ務めて辞める慣習がありましたが、そんな中、フランクリン D ルーズベルトは、戦争中だったこともあり唯一4期連続で大統領に選出されたニューヨーク出身の大統領です。ちなみに現在は法律で大統領は2選までと定められているので、フランクリン D ルーズベルトは、最も長い期間大統領を務めた人となります。
フランクリン・ルーズベルトは、とても長い間大統領として活躍しましたが、4期目の途中、終戦を前にして亡くなりました。
ルーズベルト島に残る病院 Smallpox Hospital
ルーズベルト島には、昔病院だった1856年に建設された Smallpox Hospital の廃墟があります。夜訪れたら怖そうと思いながらも、ずっとこの状態でこの廃墟の病院はルーズベルト島に維持されています。国家歴史登録財 (National Register of Historic Places) に登録されている建物で、リノベーションし、一般公開する計画もあるようです。
ルーズベルト島からの絶景
ルーズベルト島は、ニューヨークのマンハッタンとクイーンズの間のイーストリバーにあり、美しい景色が楽しめ、写真スポットとしてもおすすめの場所です。マンハッタン側は、エンパイアステートビル、クライスラービル、国連ビルなどマンハッタンの摩天楼をイーストリバー越しに見ることができ、とてもゴージャスな景色です。
クイーンズ側はペプシコーラのお洒落でレトロな看板や、綺麗なコンドが立ち並ぶ光景が見られます。昼間はもちろん、夜景スポットとしてもとてもおすすめの場所です。是非、ルーズベルト島の赤いトラムに乗って遊びに行ってみてください。普段は、そこまで混んでいないので、のんびりと過ごせます。
ルーズベルト島の行き方はこちら。