ROTHKO (2)

チェルシーのギャラリーで驚きのロスコ Rothko の特別展

ニューヨークのチェルシーには世界中のアーティストの作品が集まり、展示される大小様々なアートギャラリーが数多くあります。先日、久々にチェルシーのギャラリーを周っていると、ギャラリーに “Rothko” の文字を発見。
“Rothko”と言えば、マーク・ロスコ (Mark Rothko)、四角をモチーフにした現代アート作品を手掛ける、禅のような穏やかな色使いの絵が印象的なアメリカの20世紀を代表する画家です。2014年にはロスコの作品の一つがかなりの高額で取引されたことでも知られていますが、そんなすごい有名アーティストの名前がチェルシーにあることに驚き、思わず中に入ってみました。

場所は、チェルシーのアートギャラリーエリアの25ストリートにある、ペースギャラリー (Pace Gallery) です。昨年11月から1月7日まで期間限定で行われている、Rothko: Dark Palette という特別展です。
通常、チェルシーのギャラリーでは、アート作品を多くの人に見てもらい知ってもらうと共に、セールスも目的としていますが、このロスコの展示は、美術館の特別展と同じように作品を見るだけで、購入することはできません。ペースギャラリーのオーナーがロスコ (Rothko) と友人だったそうで、そんな思い出と共に長期間かけ準備された特別展なのだそうです。展示されていたロスコの作品は、MOMAや、ワシントンDCのNational Gallery、個人所有者から借りてきたもので、1955年から1960年代の22作品が展示されています。

通常、チェルシーのギャラリーは空いていることが多いのですが、さすがに大物画家ということで、たくさんの人が見学にやってきていて、警備員もしっかりと配備されています。

空間、照明とアート作品が調和し、独特の世界を作り出しています。

黒と茶色を基調とした作品がずらっと並んでいます。

マーク・ロスコはユダヤ系ロシア人で、アメリカに移住し、ニューヨークで活躍した画家で、ポロック、デ・クーニングらと共に抽象表現主義の代表的な人物です。

思わず別の世界に引き込まれてしまいます。

モチーフを見ただけで、そのアーティストが思い浮かぶようになってはじめて大物と言えるかもしれません。

“Dark Palette” ということで、暗い色合いの作品が並んでいますが、常に暗い色使いをしていたわけではありません。例えば、こちらの高額アートのグレーな取引の世界に関する記事でも触れられているように、2014年に$186 million(約2百億円)で取引された作品「No. 6 (Violet, Green and Red)」は明るい色調です。

こちらのビデオでは、Mark Rothko について分かり易く解説されています。

ロスコの作品群を目の前で見てみたい場合は、特別展の開催は明日までなので急ぎましょう。

ROTHKO
The Pace Gallery
510 West 25th Street New York NY 10001 MAP

チェルシーのギャラリーで驚きのロスコ Rothko の特別展 was last modified: 1月 6th, 2017 by mikissh