デジタルアートとヒマラヤアートが融合!NYルービンミュージアムでアジアの美術を楽しむ Rubin Museum of Art

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ニューヨークのチェルシーには、ヒマラヤやチベットをはじめとするアジアの文化やアートを紹介するエキゾチックなミュージアム、ルービン美術館 (Rubin Museum of Art) があります。久しぶりに行ってきましたが、大変身を遂げていました。アジアの美術というと、どうしても仏教をテーマとした絵画や仏像などの遺品展示や過去の歴史の紹介などをするミュージアムが多いのですが、今年このルービン美術館は、そんなよくあるミュージアムの形を超えた、未来 (The Future) をテーマとしたかっこいい構成になっています。仏像展示などの歴史を振り返るコレクションと近未来的なデジタルアートが融合した、今までに見たことがない未来感のある面白いミュージアムとなっているので、そんな新しい形のミュージアムに興味がある人は必見です。 

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ミュージアムの中へ入ると、ビビッドなネオンが光り輝き、ミュージアムらしくない派手やかなお出迎えをしてくれます。いかにもアジアらしい雰囲気を漂わせる妖怪を描いた現代アートの作品です。

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ミュージアムは、5階建てで、中央には、美しいらせん階段があります。実はこの建物は、かつてバーニーズニューヨークが入っていた建物なのですが、その時からある建物の象徴的な存在のらせん階段が、仏教などアジアの宗教において聖なる数とされる108段となっているそうです。

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最上階のフロアでは、特別展、第2の仏陀 (The Second Buddha) の展示が行われています。チベットで第2の仏陀とも呼ばれる Padmasambhava は、8世紀に、チベットに仏教を広めたとされるチベット仏教における重要人物です。

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過去、現在、未来を同時に見通すことができたという、Padmasambhava を描いた作品が数多く展示されていますが、作品の手前にタブレットが置かれていたりと、デジタル的な楽しみ方ができます。

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各作品の前に置かれているタブレットをどう使うかというと、実は、タブレットを作品にかざすと、目の前にあるアートがデジタルアートとして登場します。静止アートがデジタルアートになると、ぐるぐる神々しい光を放つパワフルなアートになりビックリです。

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ルービン美術館のコレクションの代表的なものは、今年は、ヒマラヤ美術の傑作 (Masterworks of Himalayan Art) というテーマで、展示されています。チベット仏教の女神、グリーンタラや、

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4つの顔、8本の手を持つ仏教の神、プラティサラ(Pratisara) など日本でよく見かけるものとは、また違ったヒマラヤの様々な仏像を鑑賞できます。プラティサラは、日本では、大随求菩薩と呼ばれています。

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ルービン美術館の2階3階では、幻想的なデジタルアートが所々で登場します。
仏像のバックグラウンドなどを教えてくれる面白いアニメーション作品です。

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近づくと、作品が突然スタートし、思わず引き込まれます。

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The Scorpion Gesture を製作した CHITRA GANESH さんが、展示について紹介しています。

“Sacred Space” という聖なる空間、聖地を特集した展示も行われていました。こちらも現代的なアートで、”The Road to Sanchi” と題された作品です。

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奥には、まるでチベットの寺院にやってきたような感覚になる、隔離された一室があります。とても静かな空間で、じっと仏壇やチベットアートを眺めていると、心が研ぎ澄まされるようです。この部屋に入ってくると、みんなしばらく、何もしゃべらず、何も音を立てず、ただただ静かにじっと展示を見つめていきます。

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“A LOST FUTURE” と題されたアートで、ルービン美術館に、このようなコンテンポラリーアート作品が様々な場所で展示されるようになっていて、ますます楽しいミュージアムになっています。

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Matti Braun さんの作品です。色一色のコンテンポラリーアートは、モマなど他のミュージアムでもよく見ますが、このルービン美術館で展示されると、光のマジックなのか、なんだかエキゾチックに感じられたりします。

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1階フロアでは、パーティが開催されていてこの日はとてもにぎわっていたのですが、そんなパーティ会場の壁際には A Monument for the Anxious and Hopeful というコーナーがありました。みんなが一枚の紙に思い思いに、自身の Hopeful について綴って壁に残していくのですが、そんなみんなの書き残した心の声 Hopeful の内容に、思わずみんなも見入ってしまいます。思わず共感してしまうようなもの、思わず心を動かされ感動させられるものなど色々あり、こういうみんなの心の声を集めるアートって面白いなぁ、と思います。

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このほか、1階には、食事やドリンクを楽しめるカフェ CAFÉ SERAI や、おしゃれな雑貨なども集まるお土産屋さんがあります。

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ルービン美術館では、毎週金曜日の夕方は、K2 Friday Nights が開催され、午後6時から10時まで入場料無料となり、ちょっとしたパーティーのような雰囲気の中、ドリンクと一緒に音楽や映像まで楽しめたりします。

こちらは、以前訪れた時の様子です。ルービン美術館の歴史についても紹介しています。

ルービン美術館 金曜夜におすすめのクールなバーとミュージアム

ルービン美術館 Rubin Museum of Art
150 W 17th St, New York, NY 10011 地図

デジタルアートとヒマラヤアートが融合!NYルービンミュージアムでアジアの美術を楽しむ Rubin Museum of Art was last modified: 8月 21st, 2018 by mikissh