サンフランシスコでアート好きにおすすめの外せない観光スポットといったら、サンフランシスコ近代美術館、通称 SFMOMA です。実は、このミュージアムは大拡張され、2016年に再オープンした美術館です。新生サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) には、マティスなど、印象派以降の著名なアーティストたちの作品が集まる、広々とした素晴らしい空間となっていて、とても見応えのある近現代アート美術館となっています。サンフランシスコの観光パス を使ってお得に訪れることができます。
SFMOMAとは
サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) は、サンフランシスコでアートや文化施設の多い SOMA (South of Market) というエリアにある、20世紀以降の近現代アートに特化した美術館です。SFMOMA は、1935年に設立された歴史ある美術館で、現在の場所には、1995年に移転してきました。1995年にオープンした、Mario Botta によりデザインされた建物をベースに、2016年には、Snøhetta のデザインによる大幅な拡張工事が行われ、現在の巨大な建物となったのです。
サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) は、7階までギャラリーがあり、その広さは、ニューヨークの近代美術館 MOMA よりも広く、近現代アート美術館の中で最大規模を誇る美術館となっています。ニューヨークで人気の MOMA の西海岸版くらいに思って行ったのですが、かなり広いです。
SFMOMA は、ニューヨークでいうと ニューヨーク近代美術館(MOMA) と ホイットニー美術館 が合わさったような感じで、20世紀前半アートはヨーロッパとアメリカ、20世紀後半はアメリカンアートが中心となっています。
SFMOMAでは、オシャレをして写真撮影を目的にやって来ている人を多く見かけました。
サンフランシスコ近代美術館 チケット料金・入場料
サンフランシスコ シティパス が利用できます。
大人 25ドル
学生(19-24歳 ID要) 19ドル
シニア(65歳+) 22ドル
子供(18歳以下) 無料
サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) の開館時間は、朝10時から午後5時までで、定休日は水曜日、木曜日は夜8時まで時間延長してオープンしています。
見学所要時間は、一通り見て回るには、3時間程かかります。
館内には、カフェやレストランもあり、半日美術館で過ごすこともできます。
あまり時間が取れない場合は、2階の20世紀を代表する著名なアーティストの作品が展示されている常設展と5階のアンディー・ウォーホール、リキテンシュタインらのポップアートセクションに集中してもいいかもしれません。さらにもう少し時間があれば4階のアメリカの抽象アートの展示もおすすめです。
San Francisco Museum of Modern Art (SFMOMA)
151 3rd St, San Francisco, CA 94103 地図 館内図(PDF)
2階 常設展 Open Ended
それでは、サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) の2階の見どころから見ていきます。
2階の常設展、Open Ended は、20世紀アートのハイライトとなっています。著名なアーティストの作品が並べられ、20世紀アートの歴史を振り返る構成となっています。
サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) では、美術館設立当初、ヘンリ・マティス (Henri Matisse) の特別展を開催したそうですが、そんな縁もあるのか、印象派セクションには、マティスの初期の頃の作品が多く展示されています。珍しい作品が多く、マティス好きの人必見です。
こちらもマティスの作品ですが、印象派登場以降に、絵画のスタイルがどんどん抽象的になって行くのが分かります。
アメリカのアーティストたちに多大な影響を与えた、スイス・ドイツ人アーティスト、パウル・クレー (Paul Klee)。今春、ワシントンDCの フィリップスコレクション で、Paul Klee の特別展を見学しましたが、とても個性的なアーティストです。
ドイツ出身で、アメリカで活躍したアーティスト、マックス・ベックマン (Max Beckmann)。印象的な黒い縁の絵が有名なアーティストです。
キュビズムの代表的アーティスト、ジョルジュ・ブラック (Georges Braque) の作品。ブラックとピカソは、友人で、共にキュビズムの代表的アーティストで、両アーティストの作品には、似たようなモチーフのものが多く見られます。
抽象派とは、全く異なるアートムーブメントが、1920年代に端を発するメキシコの壁画アートでした。そんなムーブメントの中心人物の一人、ディエゴ・リベラ (Diego Rivera) の作品です。
そのディエゴ・リベラ (Diego Rivera) の妻であった、メキシコの有名な女性アーティスト、フリーダ・カーロ (Frida Kahlo) が、自身と夫、二人を描いた作品です。
シューレアリズムのアート作品も楽します。こちらは、Yves Tanguy の作品です。
この他、ダリやマグリットの作品なども見られます。
20世紀のアメリカンアートを代表する女性アーティスト、ジョージア・オキーフ (Georgia O’Keeffe)。
同じく20世紀アメリカンアートを代表するアーティストで、ニューヨークをはじめアメリカ都市部の日常を描いた、エドワード・ホッパー (Edward Hopper) です。
抽象表現主義のジャクソン・ポロック (Jackson Pollock) の珍しい初期の頃の作品です。現在よく知られているポロックの作品と比べると、対象物の形が残っている珍しい作品です。
一番奥の作品が、あのマーク・ロスコ (Mark Rothko) の作品です。ロスコをはじめとする抽象表現主義の作品が並んでいます。
現在でも活躍を続ける ジェフ・クーンズ (Jeff Koons) のポップアート作品。ロサンゼルスの新コンテンポラリーアート美術館、The Broad でも見ましたが、西海岸では人気の作品のようです。
サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) の2階フロアは、こんな感じに、有名アーティストたちの作品が並び、20世紀のアートの流れが分かる構成となっています。
3階 カルダー
サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) の3階には、アメリカ人彫刻家、アレクサンダー・カルダー (Alexander Calder) の作品を集めた展示セクションがあります。グッゲンハイム美術館などでも見かける抽象的な直線と曲線の美しい幾何学模様の作品が数並んでいて楽しめます。
ここにはオープンテラスがあり、美術鑑賞中にちょっと一息をいれることができます。美しい緑の中にカルダーの作品も並んでいます。
その他、いくつかの特別展も開催されていて、こんな昔のレトロなポスターも集められていました。
3階には休憩用のカフェもあります。
4階 アメリカの抽象主義アート
サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) の4階では、20世紀後半に活躍した何人かの抽象主義アーティストに焦点を当てた特別展、Approaching American Abstraction が開催されています。
美しい色使いが印象的な ジョアン・ミッチェル (Joan Mitchell) の巨大な作品です。彼女の作品の前で写真撮影を楽しむ人たちもいます。
禅のような Cy Twombly の作品も印象的でした。
Morris Louis の澄んだ色味が心に響く作品や、
整然とした Ellisworth Kelly の作品など、色使いの美しい抽象主義的な作品が多く見られます。
サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) の4階では、シューレアリズムの巨匠、ルネ・マグリット (René Magritte) の特別展 が開催されています。こちらは、通常の入場料に加え、特別料金がかかります。
5階 ポップアート
1960年代以降、それまでの抽象主義アートから一転し、実物、現実世界をデフォルメし、メッセージ性などが加わったアートが登場しました。5階では、そんなアートをテーマとした Pop, Minimal, and Figurative Art と題された展示が行われています。
ポップアートを代表するアーティスト、アンディー・ウォーホール (Andy Warhal) の作品が数多くあります。
1963年のJFK暗殺後、JFKの奥さんである、ジャクリーヌ・ケネディ (Jacqueline Kennedy) をモチーフとした作品、Jackie を描いたりするなど話題性の高い作品を多く生み出したアーティストです。
ウォーホールと並び有名なポップアーティスト、ロイ・リキテンシュタイン (Roy Lichtenstein) の作品も多くあります。
ニューヨークの ミュージアムのような地下鉄駅 セカンドアヴェニューライン でもお馴染みのアーティストの作品です。
サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) の5階には、オシャレなカフェバーがあり、ミュージアムが夜遅くまで開館していたこの日は、オシャレな人たちがたくさん集まってきていてとてもにぎわっていました。そんなオシャレなカフェバーのテラス席にもアート彫刻が飾られていて、いい雰囲気です。お馴染みの LOVE もあります。
通路の奥には、東京の六本木ヒルズや カナダの首都、オタワ などでも見かける巨大なクモの彫刻、Louise Bourgeois Spiders があります。
下から見上げてみると、結構スリリングな通路です。
6階 その他の特別展
6階では、現在、1960年以降のドイツをはじめヨーロッパのコンテンポラリーアート作品が展示されています。Sigmar Polke などアメリカとは雰囲気の違うドイツのポップアート作品などがあります。
7階 Sculpture Terrace
7階には、5階の Sculpture Garden を上から眺められる Sculpture Terrace がある他、いくつかのテーマの特別展が開催されています。
タイプライターから次々に紙が出てくる、ユーモアのあるもの、幻想的な空間が作り出されたインストレーションアート (Jim Campbell, Tilted Plane) など一風変わった面白い作品があります。
サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) 1階には、おしゃれなミュージアムショップやレストランもあります。美しい空間の中、ゆっくりと過ごすことができ、サンフランシスコのとてもおすすめのミュージアムです。
アート好きにはぜひ訪れて欲しい、サンフランシスコ近代美術館 (SFMOMA) の他にも
見逃せないサンフランシスコの観光スポットがいっぱいあります。
サンフランシスコの観光地をお得に回れる サンフランシスコ シティパス もおすすめです!
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