すっかり初夏の雰囲気となったニューヨークのロックフェラーセンターには、現在、こちらの巨大なかわいいバレリーナのバルーン像が登場し、その存在感に人々の注目を集めています。たくさんの人たちが思わず立ち止まり、ロックフェラーセンターとバレリーナとともに、写真撮影に夢中になっています。ユーモアがあり、柔らかい雰囲気で、ジェフ・クーンズ (Jeff Koons) さんらしい世界感が作りだされています。
ロックフェラーセンターでは毎年、一風変わった パブリックアート が飾られますが、今年の作品はコンテンポラリーアーティストのジェフ・クーンズ (Jeff Koons) さんの作品、”SEATED BALLERINA” (座っているバレリーナ)で、6月23日まで飾られています。
ただし、このバレリーナ、巨大な風船と言うことで、強風の日は、危険なため、しぼめられてしまうそうです。
ジェフ・クーンズ (Jeff Koons) さんは、ロックフェラーセンターのパブリックアートに何度も登場しており、最近では2014年にも、不思議な作品、”SPLIT-ROCKER” が飾られていました。
ロックフェラーセンターでは、思わずぐるりと一周、色々な角度から眺めてしまいました。
高層ビルに囲まれて座るバレリーナ。色使いも優しい華やかな色合いで、初夏の季節にぴったりです。
ロックフェラーセンターのシンボルとなっている、黄金のプロメテウス像 (PROMETHEUS) を上から覗き込んでいる感じのバレリーナ像で、その巨大さが伝わってきます。
ジェフ・クーンズ (Jeff Koons) さんは、ミニマリズムで抽象的な作品を主流としていた80年代に活躍し始めたアーティストですが、当時としては、ひとり一風変わったポップでコミカルな作風を持ち味にした個性派のアーティストでした。そんなジェフ・クーンズ (Jeff Koons) さんは、今では、現役で活躍中のアーティストの中では、トップレベルの額で取引されるアーティストとなっています。最近では、ルイヴィトンなどのブランドとのコラボも行っているようです。現在は、このような雰囲気の作品が多く見られますが、村上隆さんをはじめ、多くのアーティストに影響を与えたと思われます。
先日のシカゴ旅行で訪れた、シカゴ美術館やシカゴコンテンポラリーアート美術館でもジェフ・クーンズ (Jeff Koons) さんの楽しい作品を見ることができました。
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ジェフクーンズさんの製作スタイルは、どちらかと言うとアーティストと言うよりは、企業的なプロダクションに近い形となっています。
ガラスアートのチフーリさん、ファッションの川久保玲さん などと同じ形式で、ユニークなビジョンによりブランドを築き、適切なマーケティングとパートナーシップによりブランド価値を高めることに力を注ぎます。そしてある程度ブランドを軌道に乗せた後は、製作に関してはたくさんのスタッフを抱え、そのディレクターとして指揮をとることにより、質と量をコントロールしながらも、ある程度作品を量産することができるというビジネスモデルになっていると思われます。自分の表現したいことを達成しつつも、ビジネス的にも成功させたいという意志が感じられ、自身が生存中にアーティストとして、成功の恩恵を受けるためには、必要な形式と言えるかもしれません。
こちらでは、ジェフクーンズさんがインタビューに答えています。”Vision” の大切さについての考え方は、特に同感できる部分だと思います。
https://youtu.be/rBkRALSJUvw
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