マンハッタン近くのニューヨークハーバーに浮かぶ小さな島、ガバナーズアイランドは、マンハッタンや自由の女神の絶景が楽しめたり、歴史的な城塞をがあったり、ハロウィンのパンプキンイベントに参加できたりと様々な楽しいイベントが開催されていますが、パブリックアートやアートイベントなどのアート系も充実しています。ガバナーズアイランドのかつての教会の建物に、ペンで落書きしたかのようなモノクロの面白い作風の作品が描かれています。週末限定のイベントで、内部が公開されていて、中もとても面白いアーティスティックな不思議な世界が広がっています。
ガバナーズアイランドは、例年5月からオープンしますが、今年は、コロナで遅れ、7月中旬にオープンしました。待ちに待った、オープン後すぐのガバナーズアイランド で見つけて気になっていたのが、サウスバッテリー (South Battery) 近くにある、こちらの教会です。カトリック教会、Our Lady Star of the Sea として 1942年に建てられ、1996年まで使用されていましたが、その後、長期間に渡り閉鎖されていた教会です。その教会の壁いっぱいにペンでイラストを描いたようなおもしろい個性的な作品が描かれていました。
前回訪問時は教会は閉鎖されていて、外観しか見られなかったのですが、先週末に訪れた所、オープンしていたので、中を覗いてみました。この教会全体に描かれている作品は、ニューヨークで活動する、イギリス出身の女性アーティスト、シャンテル・マーティン (Shantell Martin) さんのパブリックアートで、昨秋登場しました。教会の内部は週末のみ公開されていて、ウィズコロナの中なので、中に入れるのは一度に5人までとなっています。靴を脱いで、中に進むと、まるで迷路のような曲線に、アルファベットが点在している面白い世界が広がっています。
白黒のシンプルな図画とアルファベットのブロックからなるこちらのアートは、THE MAY ROOM と題された作品です。YOU MAY FIND … をはじめ色々な事が可能になるかも、と言うポジティブなメッセージに囲まれ、自由な想像力を掻き立てられる空間になっています。
白黒の空間の中、教会のカラフルなステンドグラスが一際美しく引き立っています。
思わず写真撮影に夢中になってしまう楽しい空間です。
インタラクティブなパブリックアートで、アルファベットの置物を動かして言葉を作ってみたり、座って写真撮影をしたり、自由に遊ぶことができるようになっています。
教会の壁には、一目見たら何となく心に残ってしまう愛嬌のあるキャラクターが描かれています。
先日、訪れた MoMA PS1 のミュージアムショップのアート本の中に、どこかで見かけたことがある作風と思い、ページをめくってみた所、Shantell Martin さんの本でした。昨年は、リンカーンセンターにある New York City Ballet の劇場に作品を描いたり、デンバー美術館 で特別展が開催されるなど大活躍中の注目のアーティストさんです。
シャンテル・マーティン (Shantell Martin) さんは、イギリス出身で、日本にも5年間住んでいたことがあるそうで、その後、2008年以来、ニューヨークで活動しているアーティストさんです。シャンテル・マーティンさんにとってのアートとは?ロンドン→日本→ニューヨークと渡ってきた彼女の人生と作品についてこちらの映像で語られています。
ガバナーズアイランドの Shantell Martin さんの教会の作品を、まだ見ていない人は是非訪れてみてください。
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