ニューヨーク周辺でスカンクに遭遇!いざとなったら強烈な刺激臭を放つアメリカの危険な動物

アメリカには、日本では見かけない様々な野生動物がいますが、アメリカならではの有名な動物の一つが、敵に襲われそうになったらお尻を相手に向けて、強烈な悪臭を放って撃退する、スカンクです。これまで、アメリカのカントリーサイドを旅行中、物凄い刺激臭がして、スカンクの匂いだなと感じることはよくありましたが、実物を見たことはありませんでした。そんなスカンクに、先日、ニューヨーク周辺の森で初めて遭遇しました。

ニューヨークでは、早春を迎え、お馴染みのリスやウサギ、アライグマなど、寒い冬の間、ひっそりと暮らしていた動物たちも、段々と姿を見せはじめています。
先日、リバティステートパーク を訪れた際、園内の森で、なんとスカンクに遭遇しました。アメリカ全土、メキシコ北部、カナダ南部の広い範囲に生息する、アメリカで最も一般的なスカンクは、白い縞模様が特徴である、シマスカンク (Striped Skunk) です。夜行性で、夜に動き回っていることが多く、昼間はあまり見かけることがないのですが、夕方や早朝などに活動していることがあり、この日も夕暮れ時に遭遇しました。

スカンクは、冬の間、クマのように完全な冬眠はしませんが、穴の中で、大人しく静かに暮らしていたりします。そのためか、この日は、とてもお腹が空いているようで、土の中の虫や小動物を求めて森の中をウロウロしていました。あまり目がよくないためか、いざとなったら強力な最終兵器があるためか、あまり周囲の様子は気にしていないようで、人の存在にも全く気づいていませんでした。
スカンクは、危険を感じると、お尻を向けます。それでも危険がなくならない場合は、お尻から刺激臭のする分泌液を噴射します。熊をも撃退する強力な武器で、ペットの犬や猫もよく被害にあうことがあります。

ずっと動き回っていて、常に顔を下に向けてエサを探しているので、なかなか顔を見せてくれませんが、こんな顔をしています。

エサを求めて森の中を彷徨うシマスカンクの様子の映像です。

スカンクの刺激臭は、とても強力で、クマをも撃退しますが、そんな様子は、こちらの映像で紹介されています。スカンクの匂いは、チオール(thiol) と呼ばれる、アルコールの酸素部分が硫黄に置き換わった化学物質からなり、スカンクにやられてしまうと匂いを取り除くのはとても大変です。こちらの映像によると、過酸化水素、ベイキングソーダ、石鹸を混ぜることによってスルホン酸に変化させることができ匂いがとれるようです。
フサフサの毛をしたスカンクは、愛嬌のある動きをし、犬やウサギのように姿かたちもとても可愛らしいです。
問題は強烈な匂いによる攻撃で、それさえなければ可愛いがられそうな動物です。スカンクをペットとして飼う人は実際に存在し、その場合、スカンクの匂いのもとが貯められている肛門腺を除去してからペットとして飼われることもあるようです。

野生のスカンクは、アライグマ同様、狂犬病にかかっていることも多いので、もし見かけても、少し距離を取って、遠くから観察します。また、お尻を向けられたら、一目散に逃げないとだめです。

春からは、セントラルパークなどで、ウサギもよく見かけるようになります。

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セントラルパークで見られる野生動物の数々は、こちらでも紹介しています。スカンクは、以前、セントラルパークでも増えていましたが、最近、あまりスカンクの話題を耳にしません。

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先日、イエローストーン国立公園 では、とても珍しい、クズリ、ウルヴァリン (Wolverine) と呼ばれるクロアナグマが目撃され、話題になっていました。目撃時の映像は、こちらです。

アメリカでは、国立公園だけでなく、ニューヨークのような大都会の中でも日常的に野生動物を見かけることがあるのは面白いなぁと思います。

ニューヨーク周辺でスカンクに遭遇!いざとなったら強烈な刺激臭を放つアメリカの危険な動物 was last modified: 3月 17th, 2022 by mikissh