ニューヨークで暮らしたい!留学 or 働く?

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ニューヨークでは、毎年、春を迎えると全米、世界中からそれぞれの夢を抱いてニューヨークで新生活をスタートさせる人々の姿が多く見られます。ニューヨークは、ビジネスや様々なカルチャーの一大中心地であると共に、色々な分野を専門的に学ぶことができる教育機関も数多くあり、新しいものを創り出すクリエイティブ系や、新しいアイデアを求めているアントレプレナー系の人にもとても魅力的な街です。春を迎え、心機一転、新たな目標として海外生活を体験してみたい、と考えている人に参考になるように、海外で暮らすこと、特にアメリカ、ニューヨークで暮らすことについて紹介します。

ニューヨークの魅力

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ニューヨークは、アメリカ最大、世界有数の大都市で、まるで世界の縮図のようなインターナショナルな街です。金融、不動産、広告、ファッションなどの業界から、最近では様々なスタートアップの中心にもなっているビジネス都市であり、また、国際的機関も多く、芸術、NPOなど様々な活動を行う人々もいっぱいいる自由でクリエイティブな雰囲気の街です。ニューヨークは、移民の国アメリカの中でも、特に世界各国のたくさんの国々から人々がやってきて暮らしていることもあり、世界のどこからやって来てもなじみやすい、アメリカの中でもちょっと特殊な街です。また、ニューヨークは意外とコンパクトな街で、市内の公共交通機関が発達していることもあり、アメリカは車なしでの生活が考えられない車社会の国ですが、ニューヨークにおいては車なしでも快適に暮らすことができる大変便利な街です。その他、世界的にも有名なメトロポリタン美術館をはじめ様々なミュージアムがあったり、ミュージカルやオペラ、野球やバスケなど数え出したらキリがない程、様々な芸術、カルチャー、エンターテイメントが楽しめる街でもあります。

日本からニューヨークへ遊びにやって来た友人も、ニューヨークに住んでみたい!と感じる人がたくさんいます。では、憧れのニューヨーカーになるためにはどうしたらいいでしょうか?
ニューヨーク、アメリカで暮らしてみたいと思ったときに、いったいどんな選択肢があるか見てみましょう。

ニューヨークで暮らすってどんな感じだろう?
 ~ まずは少しニューヨークで暮らしてみる

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日本人がニューヨークに住みたいと思ったとき、最もシンプルな方法が、旅行の延長線上で短期間NYに暮らしてみることです。日本のパスポートを持っていれば、訪米前に、渡航認証(ESTA)を申請し、90日以内であればビザ無しで滞在することができます。

その間、収入を得るような就労をすることはできませんが、暮らすように旅したり、語学などの専門学校などで短期間ではありますが、学んだりすることができます。

また、ビジネスカンファレンスに出席したり、顧客や投資家とミーティングをしたり、ビジネス的な活動も可能で、期間内であれば、割と自由に色々な活動をすることができます。

クリエイティブな仕事をしている人、起業を考えている人、社会人で新しい何かを経験してみたいと思っている人は、3か月以内という短い期間であれば気軽にニューヨークを訪れることができるので、実際にニューヨークで短期間暮らしてみることで、とてもいい刺激を受けることができると思います。特別な能力、アイデア、強いやる気などキラリと光るものを持っていれば、将来的に採用、投資してくれるような人や企業に出会うこともできるかもしれません。

本気でニューヨークで何かにチャレンジしたい!
 ~ 長期的にニューヨークで暮らすためには

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3か月とかではなく、きちんと学校に行きたい、働きたい、など本気で長期に渡るニューヨーク生活をスタートしたい場合は、ビザを取得する必要があります。ビザは明確な滞在理由がないと取得することができないので、それなりの確たる目的を持って準備する必要があります。

ビザには、移住者用のグリーンカードと呼ばれる永住権と、滞在期間が限定される、就労ビザや学生ビザなど目的別の非移住者用ビザがあります。例えば、ニューヨーク留学をする、または、ニューヨークで働く、ということになれば、それぞれの目的に応じたビザを取得する必要があります。

日本からニューヨークにやってくる人たちで多いのは、自分またはパートナーの会社の転勤や留学、そして国際結婚などです。
色々なカテゴリーのビザがありますが、分かりやすく言うと、ビザの取得には、スポンサーとなるアメリカの企業や学校、またはアメリカ国籍の配偶者のいずれかが必要となります。例外としては、ある程度資金力があれば、自身で投資家ビザを取得することもできます。投資家ビザは、アメリカで特定の不動産プロジェクトに投資をしたり、事業を立ち上げたりするなど、アメリカで経済活動を行う人が対象となります。
国際結婚をする人、新規事業をはじめる投資家、または、例えば、著名な研究者などスーパー能力者は、直接、永住権を申請することもできます。

この他、永住権を入手する方法としては、もうひとつ、何ともアメリカらしい方法があります。それは、毎年行われているグリーンカードを抽選で当てるという方法です。毎年5万人分のグリーンカードの当選枠があるようですが、個人的には、グリーンカードのロッタリーに当たったという人をまだ見たことがありません。

現地企業のスポンサーでビザを取って日本からアメリカに移り住む場合は、通常、日本法人の関連会社など、もともと日本での勤務先や業務と関係のあるケースが中心となります。ただし、特別な技能があったり、自身の能力や経験を売り込み、スポンサー企業を自分で探しビザを得るというケースもあります。例えば、研究者、スポーツ選手、アーティストやダンサー、ミュージシャンなど、特別な技能が認められ、現地企業に直接採用されることもあります。

アメリカに住む時の第一歩として一般的なビザは、こちらです。

ビザ 対象 スポンサー
E 投資家 新規事業・特定の不動産プロジェクトへの投資 個人
F 学生 大学・専門学校・語学学校 教育機関
H 専門職 期限ありの採用 雇用主
J トレイニー、インターン 文化交流としての研修やインターンシップ 指定を受けた組織
L 企業内転勤 アメリカ法人への転籍 雇用主
O 特別な能力 研究者、教育、スポーツ、アーティスト、ミュージシャン 雇用主

ニューヨークに住みたい!働きたい!
 ~ 最も多いパターン

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ニューヨーク、アメリカで働きたい、という強い思いがあるならば、現地企業に採用されるための最も一般的な方法は、留学でやってくることです。ニューヨークには、例えば、コロンビア大学やニューヨーク大学などの総合大学から、アート、ファッション、料理など幅広い分野の学校もあり、これらの学校で学位を取得することによって、憧れの職業への就職のチャンスが生まれます。
留学は回り道に見えて、意外とこれが確実な方法で、結果的に、近道である可能性が高いです。

この他、人生の大切な選択肢のひとつ、結婚も、ニューヨークに住みたい、働きたいという夢の実現につながります。アメリカ国籍保持者(つまりアメリカ人)と結婚すると、アメリカの永住権が申請できるようになり、永住権を取得後は、仕事も含め自由に色々な活動をすることができるようになります。

アメリカ留学

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国際的な仕事に携わりたい、世界の様々な国の人々と知り合いたい、視野を広げたい、専門分野の最先端の場所で勝負したい、など日本で普通に生まれ育った人が、日本の枠を越えて国際的に活動してみたいというときの最初の一歩となることが多いのが、語学学校などの海外留学です。

慣れ親しんだ日本を離れ、はじめての海外留学は大変な経験ではありますが、そんな海外での貴重な体験は、自身を成長させ、必ず将来に渡り役に立ち、また良い思い出になります。
どんなことに興味があるのか、学びたい分野は何なのか、どのくらいの予算があるかなどによって、どこへ留学するのがベストなのかその留学先は変わってきますが、日本と歴史的にまた経済的に結びつきが強い経済大国のアメリカは、最も日本からの留学生が多い人気の留学先となっています。

アメリカの全般的な特徴は、寛容で多様性があり、独立心や反骨精神が高くアントレプレナー的な考え方が尊重されやすいことなどが挙げられます。ビジネス、最先端の科学技術やテクノロジー、芸術、エンターテイメントなどの分野で活躍したい人におすすめです。

アメリカへの留学は、将来的にキャリアが広がる可能性が最も高いと思いますが、その反面、生活費も含め留学にかかるコストはかなり高くなります。アメリカ留学の場合、フルブライトロータリークラブをはじめ様々な奨学金制度があったり、社会人であれば、勤める企業の留学制度があったりするので、コストを下げるために利用できる制度がないか調べてみるのがおすすめです。

ちなみに、アメリカの留学に関する動向は、こちらで紹介されていますが、10年前と比較すると留学生は、85%も増加しているようです。留学生の出身国は、多い順に、中国、インド、韓国となっています。ただし、移民フレンドリーとは言えないトランプ大統領効果もあるのかもしれませんが、直近、2017/18年度の概算の速報によると、新規入学者数は減少しています。

ニューヨークへの留学はおすすめ?

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アメリカの大学では、学業をこなすだけでもかなり大変で、遊んでいる暇があまりありません。ニューヨーク州は、カリフォルニア州に続いて留学生の多い州ですが、ニューヨーク州の中でもニューヨークシティに留学すると、そんな忙しい生活に加え、大都会であることから学校以外でも様々な出会いがあったり、色々なエンターテイメントの誘惑もあり、さらに忙しい毎日を過ごすことになります。ニューヨークにあるニューヨーク大学やコロンビア大学は、全米の中でも最も留学生の多い大学となっています。

ニューヨーク留学で得られるメリットは、なんといってもあらゆることでチャンスが多いことです。アメリカ全土、世界各地と結ばれた巨大な空港が3つもあるニューヨークは、フットワーク軽くどこへでも移動ができる恵まれた環境にあります。大都市であるニューヨークには様々な企業が存在し、インターンシップを含め、様々な人や企業との交流の機会もあり、自分を売り込み、コネクションを作る機会も色々とあります。積極的に動ける人であれば、ニューヨークは、将来につながるチャンスをつかめる可能性が高い都市だと思います。

ニューヨークの人々は学生だけに限らず、みんないつも忙しくしています。大都市では、どうしても忙しい生活になりがちですが、そうすると短時間で様々な事をこなす必要があり、必然的にタイムマネージメントが上手になります。そんな忙しいニューヨーカーたちは、すごく決断力があり、物事の処理が速いです。それもこれもTime is Money(時は金なり)ではありませんが、一分一秒が惜しいんですね。サクッとカッコよく何でもこなせる人間に自然となっていくようになります。

ニューヨークで働くという夢を叶えるために、ニューヨークへ留学することは多少の近道になるかもしれませんが、本当に大切なのは、自分の意志と努力、そして運です。ニューヨーク留学でなくても自分にあった海外の学校へ留学する体験は必ず自分にとってプラスになると思います。

ニューヨークへの語学留学はおすすめ?

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ニューヨーク、アメリカで快適に暮らすためには、英語が必須となります。日本に住んでいると、英語でコミュニケーションを取る機会も少なく、テストで良い点数を取る以上に、英語の必要性を感じることが少ないですが、アメリカへやって来ると、当たり前ですが、その必要性を強く実感します。ただし、ニューヨークシティにおいては、恵まれている部分もあり、世界から人が集まる大都市ということで、英語が母国語でない人も多いため、言葉があまり通じない人とでも上手くコミュニケーションを取ることに長けている人が多いです。

また、インターナショナルな大都市なので、それぞれの言語でコミュニティーがあったりして、英語を学ばなくても生活できるという側面もあります。
そのため、もともと英語が得意ではなく、留学の一番の目的が英語力の向上である場合は、ニューヨークシティなどの大都市から離れたエリアへ行くというのもひとつのいいアイディアだと思います。大都会にいると、常に周りの人々は忙しく時間に追われていますが、郊外へ行くと、都市部よりゆったりとした時間が流れていて、より友人や話し相手を見つけやすい環境になります。また郊外へ行けば行くほど、大都会のような同じ言語のコミュニティという存在がなくなるので、必然的にどんな時でも英語でコミュニケーションを図ることが必要となり、英語を上達させるのに適しています

そんなわけで、もし、ニューヨークシティに語学留学をする場合は、留学の目的が英語の上達だけでなく、ニューヨークシティにいるからこそ学べる何か専門分野があるとか、または経験したいことがあるというのが望ましいように思います。純粋に英語の上達を第一目的とする場合は、郊外の学校の方が学びやすいと思います。

語学留学で注意すべきこと

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語学留学などで海外へ出て暮らしても、誰もがすぐに魔法のように英語ができるようになるわけではありません。語学を習得するために最も大切なことは、日々の積み重ねです。日本では、あまり英語が日常的に必要とされることが少なく、モチベーションを保つのが難しいですが、出来るだけ英語に触れる機会を増やし、前もって基礎的な英語力を身につけて置くことが望ましいです。そのことによって、留学で海外へ出た時に、基本的な対面でのコミュニケーションがスムーズにこなせ、人間関係の構築や、現地ならではの学びの機会など、留学先でしかできない、貴重な活動に集中することができ、より充実した留学生活を送ることができます。

英語の語学留学の選択肢は、アメリカだけでなく、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど様々な国があります。日本にも方言がありますが、英語圏でも、基本的には意思疎通には大きな問題はありませんが、アメリカ英語、イギリス英語といった具合に、それぞれ発音やイントネーション、単語の意味に違いがあったりします。
留学で行く先の英語を身に着けることになるので、自分が話したい英語の場所を選びましょう。好きな映画やテレビの登場人物など、意識してみると、好みの英語のアクセントが見つかると思います。そういうので、留学先を選ぶのもいいかもしれません。
例えば、アメリカ英語には、こんな特徴があります。アメリカ内でも細かく言えば、色々な違いがあったりします。

一番ベストなのは、自分が興味のある、住んでみたい国、都市を選ぶことです。自分がそこで暮らしてみたい、それ以上の理由はないかもしれませんね。

語学学校の選択に関しては、学生が多国籍で日本人の少ない環境を選ぶのがおすすめです。語学学校自体には、当然、英語を学びに来ている人ばかりなのでネイティブの生徒はいませんが、日本人も少なく、時の流れがゆったりした郊外であれば、例えば、ホームステイやボランティア活動など様々な機会を通じて、現地の人々と触れ合う機会も多くなると思います。
ニューヨークが好きという人で、語学を第一目的にニューヨーク留学したいという場合には、ニューヨークの郊外にある語学学校を探してみるといいかもしれません。例えば、世界50か国で語学学校を運営するスウェーデン発のEFのニューヨーク校が、ニューヨークから電車で1時間程のタリータウンという町にあります。町を訪れたことがありますが、落ち着いたとても雰囲気のいい町です。平日は郊外の学校で完全に英語学習に集中して、週末はニューヨークに出かけるといった過ごし方ができる、そんな語学留学スタイルもおすすめだと思います。

ニューヨークで暮らしたい!そんな思いを持ったなら、誰でも挑戦することはできます。
まずは気軽に、旅するように暮らすスタイルから始めてみればいいのです。それでもやっぱり自分は本気でニューヨークで暮らす!という人は、留学、または、仕事を見つけるための、次のハードルに挑めばいいと思います。
すごくハードルが高いことに思えていたことも、強い意志があれば成し遂げられます。世界中のたくさんの人たちを惹きつけるのはやはりニューヨークが魅力的だからです。そんなニューヨークでの暮らしを、是非、体験してみてください。

ニューヨークで暮らしたい!留学 or 働く? was last modified: 11月 22nd, 2020 by mikissh