ニューヨーク近郊から訪れることができる、タングルウッド音楽祭という、マサチューセッツ州バークシャー地方のレノックスと、ストックブリッジの間にある、タングルウッドという町で行われる、とても人気の野外ミュージックイベント、タングルウッド音楽祭があります。タングルウッド音楽祭のフェスティバルで、中心となっているのが、ボストンシンフィニーオーケストラによる屋外のクラシック音楽の演奏会なのですが、本当に素敵なんです。
ニューヨークからは車で3時間程かかり少し遠いですが、近くにはノーマンロックウェルミュージアムなどもあり週末などの小旅行に泊まりがけで訪れると楽しいところです。
タングルウッドの音楽祭
こちらがタングルウッドの音楽祭の会場の様子です。毎年6月から8月の終わり頃までボストンシンフィニーオーケストラ(ボストン交響楽団)を中心に、その他のミュージシャングループも参加し、多くのコンサートが開催されます。タングルウッドの音楽祭スケジュールは、こちら でご覧いただけます。
この時は、開催時間の1時間くらい前にやって来ましたが、芝生につくられた臨時駐車場はすでにこんなに車がいっぱいです。
屋外コンサートの楽しみのひとつはピクニックです。芝生席では、みんな素敵なテーブルセッティングのグッズを持ってきて、ワインを飲みながら、チーズやおつまみを楽しみます。コンサートが始まる前からすでに楽しい時間は始まっているんですね。
タングルウッドの音楽祭の中でも特に人気のある、ジョン・ウィリアムズ (John Williams) の フィルムナイト (Film Night at Tanglewood) の日に訪れました。これは正直、誰が来ても楽しめてしまう演目だと思います。ジョン・ウィリアムズと言ったら、有名なハリウッド映画の作品の作曲をほとんど手がけた天才的な人です。この曲も、あの曲も、流れてくる曲の多くは聞いたことがあるものばかりです。
例えば、タイタニック (Titanic)、 風と共に去りぬ (Gone with the Wind)、E.T.、ジョーズ (Jaws)、ジュラシックパーク (Jurassic Park)、インディ・ジョーンズ (the Indiana Jones)、ハリーポッター (Harry Potter)、スーパーマン (Superman)、SAYURI (Memoirs of a Geisha)、ホームアローン (Home Alone)、セブン・イヤーズ・イン・チベット (Seven Years in Tibet)、サブリナ (Sabrina)、フック (Hook)、シンドラーのリスト (Schindler’s List), キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン (Catch Me If You Can) などなど。。。
コンサートは映像も流れて盛り上がります。誰もが知っている懐かしい名作映画のシーンが次々とでてきて楽しいです。
フィルムナイトということで、美しいオードリー・ヘップバーンの有名なワンシーンも続々登場。永遠のプリンセス、オードリー・ヒップバーンはやはり大人気♡
芝生席でコンサートを楽しむのもよかったのですが、ここでは、演奏を集中して楽しめるように Koussevitzky Music Shed の席を取りました。おかげで演奏はとてもよく見えました。ちなみに席は完全に満席だったので、行くと決めたらチケットは早目に購入するのがいいかもしれません。
後半は、ソロバイオリン演奏で Gil Shaham が共演。始めから終わりまで最高の演出でした。
みるみるうちに日が沈み、空が暗くなり、星がでてきて、とてもいい雰囲気になります。
ジョン・ウィリアムズの作曲作品の中でも有名な、スターウォーズの曲でコンサートの最後はしめられます。残念ながらアンコールには応えてもらえませんでしたが、観客の心をしっかりとつかんでました。John Williams’ Film Night at Tanglewood は、本当に楽しいコンサートナイトでした。本当におすすめです。
ちなみに、近くの宿泊先、エレガントな素敵な滞在ができるホテル、Seven Hills Inn おすすめです。
ノーマンロックウェルミュージアム
このエリアを訪れたら、是非訪れたいのが、ノーマンロックウェルミュージアム Norman Rockwell Museum です。
ニューヨーク生まれの20世紀のアメリカを代表するアーティストの一人、ノーマン・ロックウェルの作品が最も多く展示されている美術館、ノーマンロックウェルミュージアムは、ストックブリッジという小さな緑豊かな町の高台にあります。ノーマン・ロックウェルは、1953年にこの町にやってきて、1978年に亡くなるまでこのストックブリッジに住んでいました。彼の絵はユーモラスに描かれているものも多いですが、よく見ると写真のように現実的。でも写真と違うのは、いつも人々を幸せいっぱいな笑顔で描いていること。見ているこっちまで思わずにっこりしてしまうような、幸せ感が伝わってくる絵が多く好きです。
ノーマン・ロックウェルが描き続けたPost誌の表紙がずらり。
ノーマン・ロックウェルの作品だと意識したことがないかもしれませんが、多くの人が見たことがある絵だと思います。こんな画風です。
Norman Rockwell Museumによる、ノーマン・ロックウェルの人生の軌跡を描いたビデオ (Part1, Part2) もありますので興味のある方はどうぞ。
素敵な雰囲気のお庭では、みんなが思い思いのところでくつろいでのびのびと週末のひと時を過ごしています。
こちらは、復元されたアトリエです。
夏らしい素敵なお庭でした。
お庭にはロボットアートも飾られて。
美術館の詳細は、こちらで紹介しています。
ストックブリッジ レッドライオンイン
音楽祭のある、タングルウッド (Tanglewood) から程近い小さな町、ストックブリッジ (Stockbridge) は、タングルウッドの前後に訪れるのにおすすめの町です。お昼間はノーマン・ロックウェルのミュージアムへ、夜はタングルウッドの音楽祭へと訪れたりするのに便利な位置にあります。綺麗なお庭もあり、夏の避暑地にぴったりの雰囲気です。
ストックブリッジの町の中心地のメイン通りにある、人気の有名なお宿といったら、レッドライオン・イン です。テラス席もあり、この季節は特に大人気です。
お宿ではピアノの演奏会もあり、素敵な雰囲気でした。
チェスルーム。クラシックなアイテムをおしゃれにディスプレイして、素敵なインテリアに。
予約していたレッドライオン・インのレストランにてディナー。夏のタングルウッドの音楽祭の時期は要予約です。
お店の内装や、スタッフの対応など、とても上品な雰囲気のレストランでした。
魚介エキスたっぷりのシーフードスープと、ビーツが品よく彩られたサラダ。お肉はジューシーで、お魚はぱりっと香ばしく仕上がっていて美味。なかなかの甘さでしたが、デザートはお店の人におすすめして頂いたブラウンシュガーケーキを。
レッドライオンインの中はちょっと探検してみると楽しいものが見つかります。こちらはテレフォンボックス。ノーマンロックウェルでいっぱいで、かわいい♪
タングルウッドのコンサートのイベントなどがある夏は、ピークシーズンで、お宿も人が多くてにぎやかです。
ラウンジではチェスができます。
とてもかわいいお化粧室。
かわいらしいギフトショップもあります。
レッドライオンインの近くにあった教会へもふらっとお散歩にいきました。
誰もいないとても静寂な空間です。
道沿いには、アメリカンカントリーな雑貨屋さんなどもあるので、ふらふらと見て周れます。
このストックブリッジは、ノーマンロックウェルの絵のモデルになった町です。そして、レッドライオンインもあるこのストリート沿いがまさにノーマンロックウェルが描いた場所です。
タングルウッドやストックブリッジの周辺にはもともとホテルやB&Bの数が少ないので、タングルウッドの音楽祭など有名な夏のイベントがあるシーズンは宿の予約がなかなか大変です。レッドライオンインなどの有名なところはもちろん、全般的に早めの予約がおすすめです。
ニューヨーク近郊で気軽に行ける小旅行として是非訪れてみて下さい。それでは、楽しい夏休みを♪