テートモダンの見どころ 楽しいロンドンの人気近現代美術館 Tate Modern

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イギリス、ロンドンの人気の近現代美術館、テートモダン (Tate Modern) は、ロンドンの中心、テムズ川沿いにあります。目を引く工場のような建物のミュージアムで、セントポール大聖堂の対岸にあり、ミレニアムブリッジで結ばれているので、ロンドンらしい景色も楽しみながら訪れることができます。テートモダン美術館は、とても巨大な建物の美術館で、ピカソやマティスら20世紀アートを代表する巨匠の作品から、アメリカをはじめ世界各国のモダン・コンテンポラリーアートのコレクション、面白いインストレーションアートまで幅広い作品が展示されているミュージアムです。また、テートモダンの展望台は、無料で夜景も楽しめてしまうおすすめの展望スポットでもあり、色々な楽しみ方ができる見どころいっぱいのミュージアムとなっています。

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テートモダン

ロンドンの人気近現代美術館、テートモダン (Tate Modern) が、セントポール大聖堂のテムズ川対岸 (地図) にオープンしたのは2000年のことです。もともとは、現在のテートブリテンミュージアムと共通のひとつのテートギャラリーでしたが、枝分かれし、誕生した新しい現代ミュージアムです。19世紀末に建設された発電所 (Bankside Power Station) だった建物がリノベーションされ、テートモダンミュージアムになりました。
テートモダンは、とにかく巨大なスペースが特徴のミュージアムです。アートも巨大なインストレーションアートが多く展示されていて迫力あるアートを楽しめます。また、特別展など、他にも様々なイベントが開催されています。

テートモダン 開館時間 入場料

テートモダンの開館時間は、月曜日~日曜日まで毎日 10:00-18:00 です。
テートモダンの入場料は、無料です。
テートモダンは、大英博物館ナショナルギャラリー などと並ぶロンドンで最も入場者数の多い人気美術館で、イギリスの国立系ミュージアムの一つです。

テートモダン ボイラーハウス & スイッチハウス

テートモダンには、ボイラーハウス & スイッチハウス という二つの建物があります。
2000年にオープンしたもともとの建物が、北側のテムズ川サイドにある Natalie Bell Building で、ボイラーハウス (Boiler House) とも呼ばれています。
2016年にオープンした新しい建物が、スイッチハウス (Switch House) と呼ばれる南側の Blavatnik Building です。
その間には巨大な空間のタービンホール (Turbine Hall) があります。

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テートモダンの入口は、ボイラーハウス(北館)と スイッチハウス(南館)の1階、または、タービンホールのグラウンドフロアにあります。
ボイラーハウス(北館)と スイッチハウス(南館)の二つの建物間は、1階または4階でつながっていて移動できます。

テートモダン フロアプラン

テートモダンの有名作品のコレクションが集まる必見の場所は、主にボイラーハウス(北館)の2階と4階です。
また、テートモダンの展望台スペースは、もう一つの建物、スイッチハウス(南館)の最上階の10階にあります。セントポール大聖堂や美しい川の景色が見られ、夜は夜景のライトアップされたロンドンの街が見られる、素敵な展望スポットです。ソファなどもあり、ドリンクも楽しめる憩いのスペースにもなっていておすすめです。

有料の特別展は、北館の3階で開催されます。館内には、レストラン、カフェ、バーなど様々な飲食スペースがあります。テートモダンの常設展と展望スペースの景色を楽しむのにかかる見学所要時間は 2時間程です。

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(Tate Modern)

テートモダンには、モネ、ドガ、ピカソ、マティスなど20世紀以降の印象派や、ポスト印象派以降の現代アートを中心に、現在進行形のコンテンポラリーアートまで世界各国の著名アーティストの様々な作品が展示されています。展示方法が面白く、特定のテーマをベースにしているので、通常のミュージアムのような時代やムーブメントで分かれている感じではない、独特なキュレート法で展示されています。西洋美術のナショナルギャラリーやブリティッシュアートのテートブリテンでは、見かけないようなアメリカ人アーティストの作品も数多く展示されています。
テートブリテンは、ニューヨークでいうと、MoMAホイットニー美術館 のような雰囲気のミュージアムです。

テートモダンの見どころ ボイラーハウス(北館)2階

テートモダンの一番の見どころとなっているのが、テムズ川沿いのボイラーハウス(北館)、Natalie Bell Building の2階フロアです。見逃せない有名作品が色々あるので紹介していきます。

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ギャラリー1.In the Studio

モネ

パリのオランジュリー美術館やMoMA などでも人気のモネの睡蓮があります。

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ロスコ

そのお向かいにあるのは、モネに影響を受けた ロスコ (Mark Rothko) の作品がずらりと並んだ、ロスココレクションのお部屋です。

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ジョルジュ・ブラック

テートモダンでは、20世紀の様々なアートムーブメントもカバーされています。
その一つがこちら、ピカソと並ぶキュビスムの代表的アーティスト、ジョルジュ・ブラック (Georges Braque) のギターを描いた作品、La guitare です。

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モディリアーニ

モディリアーニ (Amedeo Modigliani) が愛した内縁の妻、Jeanne Hébuterne を描いた1918年の作品。

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パブロ・ピカソ

有名作品、パブロ・ピカソ (Pablo Picasso) の三人の踊り子 (The Three Dancers) です。昨年、パリのピカソ美術館 の特別展でも出会いましたが、テートモダンの所蔵作品です。

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パウル・クレー

パウル・クレー (Paul Klee) の1927年の作品、Ships in the Dark。ドイツの美術学校、バウハウスの先生をしていたクレーは、アメリカ人アーティストにも大きな影響を与えた人物です。ワシントンDC の フィリップスコレクション では、そんなクレーとクレーに影響を受けたアメリカ人アーティストたちの特別展が開催されていました。

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ルネ・マグリット

20世紀の代表的なムーブメント、シューレアリスムの作品も色々と展示されています。こちらは、シューレアリスムの代表的アーティスト、マグリット (René Magritte) の1930年の作品、The Annunciation。

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サルバドール・ダリ

サルバドール・ダリ (Salvador Dalí) の1936年の作品、Autumnal Cannibalism。

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フロリダのダリ美術館パリのダリギャラリー でも見かけたダリの有名なロブスターの彫刻作品、Lobster Telephone も展示されています。

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ジャクソン・ポロック

20世紀中頃、隆盛だったニューヨーク派とも呼ばれる抽象表現主義の代表的なアメリカ人アーティスト、ジャクソン・ポロック (Jackson Pollock) の作品もあります。キャンバスに絵の具を垂らして描くアクションペインティングで有名なアーティストです。

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アニッシュ・カプーア

こちらは、シカゴのミレニアムパークに飾られている有名作品、クラウドゲートで知られるイギリス人現代彫刻家、アニッシュ・カプーア (Anish Kapoor) さんの2003年の作品、Ishi’s Light。豆のような形状から、ザ・ビーン (The Bean) とも呼ばれている、クラウドゲート同様、美しい曲線が印象的なミニマリスト的な作品です。

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繊細かつ複雑な色使いの抽象表現主義的な Gerhard Richter さんの作品がずらりと並べられた美しい部屋です。

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インドの著名コンテンポラリーアーティスト、Atul Dodiya さんの不思議な雰囲気のシューレアリスム的な2011年の作品、Meditation (with open eyes) も印象的です。

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ギャラリー2.START DISPLAY カラーフィールド

同じく2階には、”Start Display” と題された美しい色合いでミニマリスト的な形状を描いた Color Field の作品が集められた展示があります。カラーフィールド (Color Field) とは、1950、60年代に世界的に流行したスタイルで、今でも人気があるスタイルです。
マティスの珍しいカラーフィールド的なカタツムリを描いた1953年の作品、The Snail。フランス人アーティスト、Yves Klein による青一色の1959年の作品。青一色に見えますが、実は、濃淡で繊細な形状が形作られています。黄色い尖った三角形の作品は、アメリカ人アーティスト、Ellsworth Kelly さんによるものです。

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コンテンポラリーな作品もあります。こちらは、カラーフィールドで有名な Gerhard Richter さんの2011年の作品です。デジタルプリントで、20世紀中頃の典型的モチーフの一つ、ストライプが、さらに精密化されています。アフリカらしい色使いのカラフルな図書館の雰囲気のお部屋になっています。こちらは、期間限定の展示で、2019年11月17日までとなっています。

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ギャラリー3.ARTIST AND SOCIETY

ボイラーハウス(北館)2階の西側のギャラリーでは、アーティストと社会という題名の展示が行われています。ロシア革命前後に新時代のアートを追求した マレーヴィチ (Kazimir Malevich) の作品、Dynamic Suprematism などが展示されています。Kazimir Malevich は、ロシアンアヴァンギャルド呼ばれるグループの代表的アーティストの一人で、ニューヨークのジューイッシュミュージアムでは、ロシアンアヴァンギャルドに関連した特別展 が開催されていました。

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この他、2階では、ナイジェリア系イギリス人アーティスト、Yinka Shonibare CBE さんの The British Library と題されたインストレーションアートも印象的でした。

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テートモダンの見どころ ボイラーハウス(北館)4階

ボイラーハウス(北館)2階に次ぐ見どころが、ボイラーハウス(北館)4階です。
東西に3つのギャラリーがあり、ゆったりした空間に、休憩スポットも用意されています。ボイラーハウス(北館)3階は、特別展の会場となっています。テートモダンを何度も訪れている人、興味がある特別展が開催されている場合などは、3階の展示も訪れてみるといいと思いますが、初めての人は、常設展だけで十分見応えがあります。

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ギャラリー1.MEDIA NETWORKS

4階の東側のギャラリーでは、マスメディアなど急速なテクノロジーの変化が、社会やアートに与えた影響というテーマの企画展が行われています。こちらのバベルと名付けられた Cildo Meireles さんの巨大な塔には、たくさんのラジオが貼り付けられていて、それぞれが好きなことをしゃべり続けています(笑)。2001年の作品ということで、ラジオがテーマになっていますが、現在に置き替えてみると、SNS かもしれませんね。

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写真とインパクトのあるフレーズを組み合わせた独特の作風でお馴染みのアメリカ人アーティスト、Barbara Kruger さんの作品、Who owns what?。

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パブロ・ピカソ

そんなメディアのコーナーに、ピカソのお馴染みの女性を描いた作品も何点か展示されています。こちらは、パブロ・ピカソの1937年の作品、Weeping Woman。

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こちらは、1944年の作品です。

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ギャラリー2. MAGIC REALISM

第一次世界大戦後、ドイツに誕生した、ワイマール共和国。1919年から1933年までのワイマール時代をテーマとした企画展 MAGIC REALISM が開催されています。

シャガール

シャガールが、パリ時代の1910年に描いた緑のロバの作品も展示されています。シャガールは、その後、ロシアに戻りますが、ロシア革命後、しばらくして理想に近づくことのない現状に絶望し、ワイマール共和国の中心、ベルリンに移ります。シャガールの作品がミュージアムで展示され、その色合いや幻想的な雰囲気などワイマール時代のアーティストに大きな影響を与えたようです。

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ギャラリー3. MATERIALS AND OBJECTS

ボイラーハウス(北館)4階の西側のギャラリーでは、材質とオブジェ (MATERIALS AND OBJECTS) をテーマとした企画展が開催されています。様々な材質の素材を使ったオブジェがいっぱい展示されています。

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マルセル・デュシャン

第一次世界大戦による虚無感から誕生した既成の概念や価値観を否定するダダ主義の流れで登場した、マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp) の Fountain(便器)と題された作品です。ビックリする人も多いかもしれませんが、アート界の歴史上、とても影響力のあった有名なアーティストであり、有名な作品です。アートの概念を打ち壊し、20世紀のアートの流れに大きな影響を与えた歴史的な作品のレプリカです。

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エル・アナツイ

メトロポリタン美術館や大英博物館など世界の名だたるミュージアムで引っ張りだこのガーナ出身、ナイジェリアで活躍する人気アーティスト、エル・アナツイ (El Anatsui) の作品も展示されています。

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単にロープを置いただけではなく、計算し尽された見せ方が美しいアート作品。置き方と光加減により、こんなに美しく大変身させることができるなんて、まさにアーティストのセンスです。

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4階には、ボイラーハウス(北館)と スイッチハウス(南館)を結ぶ渡り廊下があります。

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橋から回りを眺めてみると、本当に広々とした巨大な空間が広がっています。

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スイッチハウス(南館)4階には、カラーフィールドをオブジェにした感じの可愛い光の塔の作品が展示されています。

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テートモダン スイッチハウス(南館)3階

スイッチハウス(南館)3階では、コンテンポラリーアートで人気の参加型アートをテーマとした、PERFORMER AND PARTICIPANT と題された展示が行われています。思わず、触ってみたり、試してみたりする作品が色々と展示されています。

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砂浜の小屋の周りには、緑が生い茂っていて、まるで別世界のような空間もありました。こちらは、ブラジル人アーティスト、HÉLIO OITICICA の作品で、夏まで期間限定の展示となっています。

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テートモダン スイッチハウス(南館)10階 展望スポット

スイッチハウス(南館)、Blavatnik Building の10階は、テートモダンの見どころのひとつである、展望台スポットとなっています。特に、美しい夜景を楽しめる夜は、たくさんの人が訪れる人気スポットです。

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テムズ川越しに美しいセントポール大聖堂が見えます。

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10階にはバーもあり、くつろげるスペースも用意されています。

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テートモダン 1階 & グラウンドフロア

スイッチハウス(南館)のグラウンドフロアには、The Tank と呼ばれる、20世紀のモダン建築らしいコンクリート打ちっぱなしのスペースがあり、1階へは、こちらもコンクリート造りで、印象的ならせん階段が伸びています。

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スイッチハウス(南館)1階には、Starr Cinema と呼ばれるシアターもあり、映像作品が上映されたり、イベントが開催されたりします。

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ボイラーハウス(北館)、スイッチハウス(南館)共に1階には、ミュージアムショップがあり、お土産探しにもおすすめです。

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テートモダンの姉妹美術館、テートブリテンでは、イギリス美術史上の著名アーティストの作品が揃っています。

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テートモダンの見どころ 楽しいロンドンの人気近現代美術館 Tate Modern was last modified: 9月 22nd, 2020 by mikissh