ロサンゼルス旅行で見逃せない、印象的だったミュージアムの一つが2015年にロサンゼルスに誕生した新しいミュージアム、コンテンポラリーアート美術館の ザ・ブロード (The Broad) です。ロサンゼルスのダウンタウンの名所である、ユニークな建築のウォルト・ディズニーコンサートホール (Walt Disney Concert Hall) のお隣りに位置していて、ザ・ブロードのミュージアムの建物もとても個性的な目を引くデザインとなっています。館内は、アート作品が映えるような巨大な空間となっていて、広い展示スペースを存分に生かし、美しいディスプレイとなっていて、西海岸らしいテイストの楽しい気分になるユーモラスなアート作品が数多く展示されています。ニューヨークのコンテンポラリーアートと比べると、断然明るい楽しい雰囲気のアートが多いのが特徴でした。
ザ・ブロードは、アンディー・ウォーホール、ロイ・リキテンスタイン、草間彌生、ジェフ・クーンズ、キース・ヘリングなどコンテンポラリーアートの著名なアーティストの作品を数多く所有するミュージアムです。
館内に入り、常設展へは、長いエレベーターに乗って向かいます。何が登場するのだろう、と期待が高まります。
最初に到着するのは、最も広いお部屋で、真っ白な空間に映える、ジェフ・クーンズさんのカラフルな作品と、そのバックには、村上隆さんの巨大な作品が出迎えてくれます。
こちらも村上隆さんの作品。
ジェフ・クーンズさんの作品が非常にたくさんあるミュージアムで、ジェフ・クーンズさんの作品がずらりと並ぶお部屋もあります。
ジェフ・クーンズさんの代表作の犬はやはり可愛いです。一緒にいるウサギもキュート♡
ロサンゼルスという場所柄、ハリウッドスターのアート作品も。
部屋の壁いっぱいの巨大な絵は、Lari Pittman の “Like You” 。
ジェフ・クーンズさんの作品は、ロックフェラーセンターなどニューヨークのパブリックアートとしてもよく登場しています。
MOMAなどニューヨークのミュージアムでもお馴染みのロイ・リキテンシュタインの作品、”I … I’m Sorry,”。
キース・ヘリングさんの作品の前には、John Ahearn さんの何気ないリアリティーに溢れる像 The South Bronx Bronzes があり、思わず覗き込んでしまいました。ニューヨークのパブリックアートでも見かける類の作品です。
自宅にあるようなダイニングテーブル。でも実は驚く程巨大なんです。人間が小人に見えてしまいます。
“Double America”
今年サザビーズのオークションで100ミリオン越えで落札されたアーティスト、バスキア (Jean-Michel Basquiat) の作品もありました。
ニューヨークの地下鉄、セカンドアベニューラインの駅のアートでもお馴染みの Chuck Close さんの作品もありました。コンテンポラリーアートで肖像画を見かけることがほとんどないだけにとても目立ち存在感があります。何度見ても写真のようなリアルなアートです。
階段の途中からは、倉庫に保管されている作品が見えたりと、普段、見かけることのない面白い光景です。
ツアーも行われています。
実は今このミュージアム、ザ・ブロードは連日大行列ができる話題のミュージアムとなっています。現在、草間彌生さんの特別展が行われていて、有料の特別展なのですが、なんと前売り券は完売状態で、当日券を求めて建物の外まで大行列が出来ているのです。
建物をぐるっと取り囲むように大行列ができています。そんな大フィーバー状態のなかですが、常設展だけであれば、入場無料となっています。
The Broad は、Fortune 500 に入る企業を二つも築いたという Eli Broad さんにより設立され、2015年にオープンしたミュージアムです。建物のデザインは、ニューヨークのリンカーンセンターの再開発やボストンのコンテンポラリーアートミュージアム (ICA ボストン) などを手掛けたニューヨークの建築ファーム、Diller Scofidio + Renfro によるもので、外観、館内共にとても素敵な雰囲気に仕上がっています。
こちらの映像では、館内の様子と共に Eli Broad さんも紹介されています。
ミュージアムショップのおみやげ屋さんも、作品が展示されているアーティストを中心に思わず注目が行ってしまうカワイイデザインのものがたくさん並んでいます。現在は、草間彌生さんの特別展も開催中と言うことで、草間彌生さん関連の本やグッズも数多くありました。
美しい広々とした空間に巨大でユーモアのある作品群がゆったりと配置されていて、なんだか楽しい気分に浸れる LAダウンタウンのおすすめミュージアムです。