ロサンゼルスには、まるで地中海に建つ真っ白な素敵なお屋敷風ヴィラのような素敵な美術館があります。こちらの美術館は、LAの海外沿いマリブの自然豊かなエリアにある J. Paul Getty Museum の一つ、ゲッティヴィラ (Getty Villa) です。イタリア建築のヴィラ内では、古代ギリシア、ローマなど地中海周辺の歴史的彫刻作品、そして建物の周りに広がるイタリア風庭園も楽しむことができます。
ゲッティヴィラ (Getty Villa) は、石油ビジネスの成功により、かつて世界で最も資産を所有し、後に、J. Paul Getty Museum を設立した J. Paul Getty のお屋敷の近くに 1954年にオープンしたミュージアムです。現在の場所には、1974年に移り、その後、その中心がもう一つの美術館、ゲッティセンターへ移る中、長期間の修復を経て、2006年に再オープンしました。
ゲッティヴィラ (Getty Villa) は、入場無料のミュージアムなのですが、事前に予約が必要です。ミュージアムのゲートに到着すると、本当にお屋敷を訪れてきたかのような素敵な雰囲気で広大な敷地へと入って行きます。車を駐車場に置き、ヴィラへと向かいます。
まるでイタリアに来たような地中海性気候を感じる美しい緑の小道を歩いて進んで行き、円形劇場のある広場へと出てきました。正面に見える立派な建物がメインとなるヴィラとなります。細部のデザインにもこだわった美しい素敵な回廊です。
ワクワクしながらヴィラの中へ。入口を入ってすぐのところに、シアターがあり、J. Paul Getty と美術館についての映像が上映されています。まずそれを見てからヴィラの見学に行きます。
地中海沿岸に栄えたギリシアやエトルリア、ローマなどの歴史的な彫刻やモザイクなどが展示されているヴィラ2階へと向かいます。
ナポリのようなレッドカラーの壁のお部屋で真っ白な彫刻が映えます。
綺麗なタイルがいっぱいです。大きい作品でも非常に状態がいいものが多く驚きました。
中庭の美しい噴水の口。緑に囲まれた彩り美しい素敵な場所で写真スポットになっています。
このゲッティヴィラは全般的にフェミニンなデザインが施されていて本当に素敵でした。
回廊が続き、お庭のお散歩ができるようになっています。
美しい緑豊かな中庭。
ヴィラには、大小いくつもの庭があります。2018年春に完成予定の巨大なプールのある中庭は現在修復プロジェクト中でした、どんな素敵なお庭になるか楽しみです。
そのお隣のお庭も美しく、素敵な池の景色が見られました。どの庭も綺麗に手入れされています。ヨーロッパ地中海風な雰囲気でアメリカにいることを忘れてしまいます。
美し過ぎるブドウのツタのトンネル。ブドウも見事になっていました。
イタリア風ヴィラというのは分かりますが、J. Paul Getty さんは、紀元一世紀頃、ヴェスヴィオス火山の噴火により埋もれてしまったナポリ近郊に存在したというヴィラ、Villa dei Papiri を念頭にデザインを依頼したそうです。
The Getty Villa
17985 Pacific Coast Hwy, Pacific Palisades, CA 90272 MAP
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ゲッティヴィラ (Getty Villa) の創設者、J. Paul Getty さんは、かつて石油会社 Getty Oil の成功により、世界一のお金持ちとされた人です。そのため、身代金目的で、お孫さんの一人が誘拐されてしまうという事件が起こったこともありました。しかし、ただでは折れない J. Paul Getty さんの人柄が垣間見れる事件で、身代金を請求されたそうですが、断り続け、最終的には、税金控除が適用されるギリギリの額まで値切り、その上その額は孫の名義のローンという形で支払われたという逸話が残っているそうです。Getty Oil は、後に、Texaco に買収され残っていませんが、J. Paul Getty さんが力を注いでいた美術館は、現在でも多くの人に愛され続けています。
この J. Paul Getty さんの誘拐事件のエピソードが映画化された “All the Money in the world” が、明日、12月22日から公開されます。