ニューヨークは、ニューオーリンズと並ぶジャズのメッカの一つで、今でもNY市内に点在するジャズクラブやバーなどでは、様々なジャズミュージシャンの演奏会が行われています。ニューオーリンズ発祥のジャズが、全米に広がり、全盛期を迎えたのが、Jazz Age とも呼ばれる1920年代から30年代にかけての時代で、デューク・エリントン (Duke Ellington) や、ルイ・アームストロングなどニューヨークでも多くの著名なジャズミュージシャンが活躍しました。歴史的に黒人文化の中心だったハーレムには、そんなニューヨークのジャズの歴史を垣間見ることができる、ジャズの博物館、ナショナル・ジャズ・ミュージアム・ハーレム (The National Jazz Museum in Harlem) があります。
ナショナル・ジャズ・ミュージアム・ハーレムは、ニューヨークのハーレムにある小さな国立ジャズ博物館です。ジャズの発祥地であるニューオーリンズと並び、ジャズの本場の一つ、ニューヨークに、1997年に設立されたミュージアムで、2016年から、現在の Malcolm X Blvd. とも呼ばれる Lenox Ave 近くの 129ストリートでオープンしています。
館内に入ると、出迎えてくれるのが、白い小さなグランドピアノ (white baby grand piano) です。こちらは、数多くの名曲を残したことで知られるピアニストであり、作曲家でもあった、オーケストラのリーダーだった、デューク・エリントンのピアノだそうです。デューク・エリントンのオーケストラからは、ニューヨークの地下鉄A線が登場する、ジャズの定番、”Take the A Train” (映像) などが誕生しています。
白いグランドピアノの近くにあるこちらのピアノは、1920年代に製造されたという自動演奏できるピアノ (Player piano) です。
そして、昔懐かしい感じの趣のあるレコードプレイヤーなども展示されています。
デューク・エリントンは、ハーレムをテーマとした曲、Drop me off in Harlem も作曲しています。
ちなみに、こんな曲です。こちらの演奏は、デューク・エリントンとルイ・アームストロングによるものです。
奥のギャラリーには、その他、ニューヨークで活躍した様々なジャズミュージシャンの楽器やジャズに関する歴史的な遺品、写真などが展示されています。
20世紀のジャズの歴史が感じられるトランペットやレコードなどが並べられています。
こちらは、Eddie “Lockjaw” Davis のサクソフォンです。
一つのジャンルにこだわらず、カテゴリーを越え、活躍したミュージシャンたちが紹介されています。
1958年に撮影されたという、ニューヨークで活躍していたジャズミュージシャンが勢揃いしたこんな写真も展示されています。
それぞれ名前入りで紹介されています。
歴史的なジャズプレイヤーだけでなく、現在活躍中のプレイヤーも紹介されています。
展示の他、ジャズの演奏会などジャズ関連の各種イベントも行われています。
一番奥には、ジャズ関連の本が揃ったライブラリーもあります。
レセプション周辺には、ミュージアムグッズも色々と揃っています。
The National Jazz Museum in Harlem
58 W 129th St Ground Floor, 2203, New York, NY 10027 地図
ニューヨークのハーレム、国立ジャズ博物館の近くには、アポロシアターや、現在、拡大リノベーション工事を行っていて、2021年に再オープンを予定しているスタジオ・ミュージアム・イン・ハーレムなどもあります。
ニューヨークのクイーンズには、ルイ・アームストロングが住んでいた家が残されていて、ガイドツアーで見学することができます。
ジャズ好きの人は、ニューオーリンズも楽しい街です。
それでは、楽しい週末を♡