今年オープンしたばかりのニューヨークの最新スポット、ハドソンヤードには、劇場としてパフォーミングアートのイベントが開催されたり、ギャラリーとしてビジュアルアートの展示などが開催される新カルチャースペース、ザ・シェッド (The Shed) が、オープンし、様々なイベントが開催されています。現在、お洒落で面白いコンテンポラリーアート展も開催されているので、アート好きの人は、ハドソンヤードを訪れた際に、立ち寄ってみるのもおすすめです。
ザシェッド The Shed
ニューヨークに、今年3月にオープンした ハドソンヤード に少し遅れて 4月に、ザ・シェッド (The Shed) がオープンしました。ハドソンヤードやベッセルのすぐ近くにある、近未来的な建物で、様々なアート系イベントが開催されるニューヨークの最新カルチャーセンターです。ニューヨークの最新イベントスポットというだけあり、この The Shed の建築は面白い斬新な作りになっています。
ザ・シェッドの館内には、劇場が1フロア、ギャラリーが2フロアあります。ニューヨークの著名建築ファーム、Diller Scofidio + Renfro によるデザインで、メタリックカラーの近未来的な美しい建物です。この建物を担当した建築ファーム、Diller Scofidio + Renfro は、美術館や劇場などのデザインを得意としている会社で、現在進行中の MoMA のリノベーション拡張 のデザインなども担当しています。
そんなニューヨークの有名建築ファームが手掛けた、The Shed は、ただ見た目がクールなイベントスペースではなく、実際に建物の作り自体がかなりクールな最新設備の建築になっています。The Shed の建物に、なぜか車がついていることに気付いた人も多いと思いますが、実はこれ、ただのデザインではなく、本当に動くためについているんです。どんなイベントにも対応できる、変幻自在のイベント会場で、搬入・搬出もしやすく、会場の広さも調整できるなど色々と考えつくされてできているデザインです。どうやってこの建物が変身するのかは、こちらの映像でご覧いただけますが、巨大なコンサート会場をパパっとオープンすることができたり、イベントの機材の搬入がしやすくなっていたりと、そんな面白いデザインの一端が紹介されています。
ザシェッド The Shed 行き方
ザシェッドの場所自体は、ハドソンヤードのショッピングビルのすぐお隣で、広場にある、人気の展望スポット、ベッセルの目の前にあるので、わかりやすいのですが、ザシェッドの入り口が少しわかりにくいかもしれません。
入口は、南北二ヵ所にあります。正面は、ロビーがある 30th street 沿いの南側ですが、ショッピングモールやベッセルなどハドソンヤードの中心にいる場合は、ベッセルの南側にある入口から入館することもできます。
北側から入館すると2階に当たり、コートチェックとトイレがあります。1階のロビーへと進みます。
ロビーには、入場券の販売・配布カウンターがあります。The Shed では、同時期に色々なイベントが開催されていて、有料のものだけでなく、無料のものもあります。ここで、それらの各イベントの入場チケットを当日手に入れることもできますが、なくなる可能性もあるので オンライン予約 をしていくのがおすすめです。
このフロアには、本屋さんやバースペースもあります。
ロビーにあるバー、Cedric’s at the Shed は、広々としていて、カクテルなどドリンクが楽しめる他、お食事もできます。
無料アートイベントへ
The Shed では、現在無料のアートイベントが2つ開催中です。さっそく見に行ってきましたが、他では見ないタイプの面白いアートが集合していて、それぞれどれも個性的なおしゃれな現代アート展になっています。
訪れたもののひとつ目が、Level 4 ギャラリーで、2019年8月25日まで開催されている、COLLISION/COALITION です。テーマは少し難しく、政治的、社会的、経済的パワーにおけるアートの役割というテーマの下、何人かの様々なアーティストの様々な媒体の作品が展示されています。
ギャラリーの中へ入った瞬間、真っ暗なお部屋にカラフルなスクリーンが並び、不思議な感覚にとらわれました。ここで iPhone を貸し出され、それを持ってアート鑑賞をします。というのも、実はこのアート、イヤホンで音楽を聴きながら、目でスクリーンの文字を追うアートなんです。
BGM を聞きながら、スクリーンに次々と表示されていく、文章を読んで行くという Tony Cokes さんの不思議なインストレーションアートは、初めての体験でしたが、音楽があるだけで、ビジュアルやその内容の印象がとても変わってくる、という心理実験的な作品のようにも感じました。
このあとは、黒いカーテンを通り越して仕切られたお隣のお部屋へと移動します。
Oscar Murillo の作品が並ぶお部屋となっていて、暗いお部屋と明るい窓側のお部屋で、二つのアートの世界が繰り広げられていて、インパクトがある展示でした。
人形を車いすに乗せて、ニューヨークの街を練り歩く、そんな不思議な映像が流れていましたが、実はこのお人形たちが次のお部屋で登場します。
窓際のお部屋がずいぶんたくさんの人で賑わっているなと思ったら、なんと全部お人形でした。
窓の外の景色を見るお人形たち。これだけたくさん並ぶとかなりインパクトがあります。
それぞれのお人形がとても個性的で、一人一人の顔を思わずのぞき込んでしまいます。
The Shed のもう一つのギャラリー、Level 2 ギャラリーへもやってきました。こちらでは、Open Call と題されたニューヨークベースで活動する52人ものアーティストのグループ展が、2019年5月30日から8月25日にかけて開催されています。先日、訪れた時は、グループ2の展示のみだったのですが、現在は、音楽やダンスなどパフォーミングアートの要素のあるグループ3のアーティストのイベントも随時開催されていて、見どころが増えています。
広い空間に、色々なアーティストの作品がそれぞれの世界を作っている、面白いギャラリーです。
お部屋を演出したアートや、
ビビッドな幻想的なアート展示などもありますが、
衣装展示の作品も、映像とともに演出されているなど、一工夫個性が見られるものばかり。
参加型のアート作品も色々ありました。こちらの映像作品もあとでびっくりが待っている面白いアートでした。
森の中の家、と思ったら、かなりパワフルな激しさを感じるアートで、鏡を使った面白い見せ方です。
ニューヨークの最新アートが楽しめるイベントをはじめ、これからもっと色々なイベントが行われそうな、注目のスポットです。
ザ・シェッド (The Shed) と一緒に、ハドソンヤードもおすすめです。
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ニューヨークの見どころはまだまだいっぱいです。