アメリカのニューヨーク州とカナダのオンタリオ州の境目、オンタリオ湖の東側を流れる、セントローレンス川には、1000個以上の島がある、サウザンド諸島 (サウザンド・アイランズ Thousand Islands) と呼ばれるエリアがあります。文字通り、小さな島がものすごい数点在している地域で、それぞれの島には大小様々な別荘が建てられ、中には豪華なお城まで建っていたりと、とても風光明媚で、ロマンチックなエリアです。驚くほど小さな島もあり、小さな家と数本の木が存在するだけの島もたくさんの、おもしろい光景が見られます。サウザンド・アイランドでのメインイベントはこのたくさんの島々の間を颯爽と進んで行く「サウザンドアイランド・クルーズ」です。いくつかの町からクルーズが出ていますが、今回、選択したのは、アメリカとカナダを結ぶ橋から直ぐの町、ロックポートという町を拠点としている、ロックポート・クルーズ (Rockport Cruises) に乗りました。サウザンド・アイランドの島々の間をフェリーで巡り、さらに、ハートアイランドというかわいい名前の島にある、豪華なお城、ボルト城 (ボルトキャッスル Boldt Castle) も見学することができる大満足のクルーズでした。
サウザンドアイランドとは
5大湖の一つ、オンタリオ湖からモントリオールを通り、ケベックシティーへと流れる、セントローレンス川の湖に近い流域は、大小2000個近い島が点在することから、サウザンド諸島 (サウザンド・アイランズ Thousand Islands) と呼ばれています。川の北側がカナダのオンタリオ州、南側がアメリカのニューヨーク州となっていて、ナイアガラの滝 のようにどちらからも楽しめるようになっています。
19世紀後半から20世紀前にかけ、急激な経済成長を遂げ、裕福な人々の増えた、ニューヨークシティー、シカゴ、クリーブランド、ピッツバーグなど周辺の大都市からの夏の人気リゾート地だったそうで、それぞれの島には、様々な別荘が建てられました。
サウザンドアイランドクルーズ
サウザンド諸島 (サウザンド・アイランズ Thousand Islands) は、ニューヨークから車で6時間、トロント からは3時間半、オタワ から1時間半、モントリオール から3時間程の場所にあります。
サウザンドアイランドのクルーズは、カナダ側では、遠くはキングストン、近くは、Gunanoque、ニューヨーク側の Alexandria Bay など、周辺の町からは色々なクルーズが出ています。
今回、参加したのはアメリカとカナダを結ぶ国境の橋、サウザンドアイランド橋 (Thousand Islands Bridge) のカナダ側から少し東へ行った場所にある、ロックポート (Rockport) から出発するクルーズです。
ロックポート・クルーズ (Rockport Cruises) のツアーには、いくつかのオプションがあります。サウザンド・アイランドの島々やお城などをコンパクトに周る1時間の Heart of the Islands Cruise と、もう少し広範囲を巡る2時間の Palaces & Palisades Cruise、そして Heart of the Islands Cruise + 豪華なお城の見学もできる 4時間の Boldt Castle Tour などがあり、今回は、お城もたっぷり見学することができるクルーズに参加してみました。
ロックポートクルーズ Rockport Cruises
1V0, 20 Front St, Rockport, ON K0E, Canada MAP
ボート乗り場の目の前に お宿 もあります。
フェリー乗り場は、とても分かりやすいです。
スタッフも非常に親切で迷っているお客さんがいるとすぐ声をかけて誘導してくれます。無料駐車場に車をとめて、いざ出発です。
フェリーの席は快適です。
島まではほんの30分ほどで到着するので、その間船の中で自由に移動しながら景色を楽しむのもおすすめです。
フェリーの運転手さんの様子が見える横のデッキも眺めがよくて楽しいです。
こんな小さな島が世の中に存在するんだというちょっとした大発見。小さな家が一軒、島の大きさいっぱいに建っています。家のテラスにはバーベキューセットなども見られたので、本当に滞在している感じでした。島には木が数本と石。周辺は完全に水に囲まれているので、移動はボートのみ。なんとも楽しいバケーション体験ができそうな場所です。
サウザンド諸島 ハート島 ボルト城
サウザンド諸島の観光ハイライトはやはりこのお城です!ボルト城 (Boldt Castle) というお城で、なんと、ハート島 (ハートアイランド Heart Island) という島にあります♡
フィラデルフィアの The Bellevue-Stratford Hotel (現在は、Hyatt at The Bellevue) や、ニューヨークの Waldorf–Astoria などの、ホテル経営で財をなした、ジョージ・ボルト (George Boldt) さんが、1900年に、奥さんのために建てたお城です。お城の建設をスタートしてから間もなく、完成を前に奥さんが亡くなってしまいました。悲しみにくれたボルト氏は、1904年、お城が完成する前に建設をストップしてしまいました。
いよいよ、ハート島(ハートアイランド)へやってきました。
カナダからフェリーに乗ってやってきましたが、実はこのハートアイランド (Heart Island) は、アメリカ領、ニューヨーク州となります。ハートアイランド入島の前に、まずは、パスポートチェックをし、入場料を払います。ボルト城への入場料は、大人 $11、 子供 (5 – 12) $8.00、幼児 (4歳以下) 無料 です。
お向かいの島には、ヨットハウスがあり、アンティークの木製の船が展示されているそうです。
ハートアイランドは綺麗な緑とお花が溢れる島で、中にはハート型の花壇などもあり、ロマンチックな雰囲気になっています。
ボルト城の中へは自由に入ることができます。中へ入ると、美しいステンドガラスの天井とお城ならではのエレガントな雰囲気の空間が広がっています。
美しいベッドルームをはじめ、
まさにお城のお屋敷という感じで、素敵なお部屋がいっぱいです。
ビリヤードのお部屋。
豪華なダイニングルーム。
こちらも素敵なダイニングですが、実はここ、執事たち専用のダイニングルームです。その他メイドさんたち専用のダイニングルームなどもあり、どれも雰囲気のいい素敵なインテリアでした。
とても美しい状態のお城となっていますが、長期間に渡るリノベーションプロジェクトで、少しづつ修復を行って来た結果だそうで、そんな修復の様子に関する展示もされていました。地下や最上階などまだ修復の行われていないエリアもあります。
サウザンドアイランドと聞いて思いつくものといったら、ドレッシング。実はサウザンドアイランドドレッシングの発祥の地だそうです。
ボルト城のお城の中のお土産屋さんに売っている人気のお土産です。
塔の上に立つかっこいい鹿のオブジェ。
ハートアイランドの中には、一応レストランもあります。お城の横の噴水のそばのエリアでみんなくつろいでいます。
ボルト城の見学も含め、ハートアイランドでは所要時間2時間程みておくといいと思います。クルーズは、島内では完全に自由行動ですが、クルーズの出発時間はちょうどその2時間くらい滞在して出発するという絶妙なタイミングでした。
サウザンドアイランドクルーズとボルト城はこんな様子でした。
Boldt Castle on Heart Island
1 Heart Island, Alexandria Bay, NY 13607 MAP
サウザンド・アイランド (Thousand Islands) は、カナダとアメリカの境目にあるエリア。船も前と後ろに一本づつ、カナダの旗とアメリカの旗がたっていました。陸にはこんな合併した旗も見かけました。
歴史のあるサウザンド・アイランドということで、こんな映像も残されているようです。1919年のものだそうです。
夏や紅葉の時期に、オンタリオ州やアップステートニューヨークを訪れたら、是非一緒に訪れたい、風光明媚で美しいおすすめエリアです。