ニューヨークのタイムズスクエアには、現在、馬に乗った人物像のパブリックアートが登場しています。昔っぽい彫刻で、何だろうと気になっている人もいるかと思いますが、実は、こちらの作品は、オバマ前大統領の肖像画を描いたことでも知られる、ブルックリン出身の黒人アーティスト、Kehinde Wiley さんの作品で、馬上の人物は、ドレッドヘアのアフリカ系アメリカ人です。ネオンの輝くタイムズスクエアで、お馴染みの George M. Cohan さんの像と、Francis P. Duffy さんの像と共に、異彩を放っています。
タイムズスクエアの46ストリートと 47ストリートの間のブロードウェイプラザに、9月末に登場したのが、パーカーに、ジーンズ、スニーカー姿のアフリカ系アメリカ人が、颯爽と馬にまたがった像です。一見、一昔前の古典西洋美術の典型的なモチーフっぽい、もしくは、アメリカの南北戦争時代のアートのような雰囲気を醸し出していた像ですが、よく見ると、今の時代に合わせた面白いアートで注目を集めていました。
ドレッドヘアが風になびく後ろ姿。
実はこちらの作品は、古典西洋美術風のモチーフに黒人を登場させる作風で知られるアーティストさん、Kehinde Wiley さんの “Rumors of War” と題された作品です。
ワシントンDCのスミソニアンアメリカンアート美術館 (Smithsonian American Art Museum) では、歴代大統領の肖像画が展示されていますが、オバマ前大統領の肖像画を描いたのが、Kehinde Wiley さんです。
Kehinde Wiley さんは、他にもこんな作品を描いています。こちらは、古典西洋美術風に、馬に乗ったマイケル・ジャクソンを描いています。
ブルックリン美術館で、以前、Kehinde Wiley さんの特別展が開催されていた時の様子も書いていますが、ニューヨークらしい、ブルックリンらしい、面白いミュージアムでおすすめです。
Kehinde Wiley さんのこちらの “Rumors of War” の作品は、ニューヨークのタイムズスクエアで、2019年12月1日まで展示された後、バージニア州リッチモンドにある、バージニア美術館のコレクションの一つとして、美術館前にパブリックアートとして飾られることになっています。
面白いアートがよく登場する、ニューヨークのタイムズスクエアは、ブロードウェイミュージカルのメッカでもあり、見どころ色々です。
タイムズスクエアと合わせて、ニューヨークのたくさんある見どころも楽しんでみてください。
