ロンドン塔観光 見どころと回り方 世界遺産イギリス王室ゆかりの中世の城塞

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イギリスの中心、ロンドンの周辺には、世界有数の歴史を誇る英国王室のゆかりある歴史的な宮殿や要塞など見どころがたくさんあり、ロンドンの人気観光スポットになっています。中でも、イギリス王室最古の歴史を誇る、世界遺産にもなっている有名なものが、ロンドン塔 (Tower of London) です。ロンドンの中心、テムズ川沿いにある城塞で、タイムスリップしたように中世の雰囲気が感じられる場所となっています。英王室の美しい王冠をはじめとしたクラウンジュエルや、中世の鎧、武器などの歴史的な遺品を見学できる他、ロンドン塔のシンボルとなっているワタリガラスのレイヴン (Raven) や ヨーマン (Yeomen) と呼ばれる可愛い制服の衛兵姿をしたガイドさんなどが登場するイギリス独特の世界が楽しめます。

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ロンドン塔

「ロンドン塔」または「タワー・オブ・ロンドン」と呼ばるイギリス王家ゆかりの中世の城塞の正式名称は、Her Majesty’s Royal Palace and Fortress of the Tower of London といいます。ロンドン塔は、ロンドン中心部の東端のテムズ川沿い北側、タワーハムレッツ (Tower Hamlets) と呼ばれるエリアにあり、ロンドンの中心部とは思えないような広大な敷地を有し、中世に建てられた歴史的な立派な石造りの巨大城壁が残されています。

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ロンドン塔のチケット売り場と入口があるのは、西側になります。チケット売り場の窓口には、当日券の長い行列ができていましたが、ロンドンパス を利用すると、直接、ロンドン塔の入場口に向かうことができて時間の節約になります。

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ロンドン塔の歴史は、11世紀後半、フランスのノルマンディーからやって来て、イングランド王となったウィリアム征服王の時代にまで遡ることができます。ロンドンの郊外にあり、現在でも、宮殿として利用されているウィンザー城同様、イギリス王家にゆかりのある場所の中でも、最も歴史がある名所の一つとなっています。ロマネスク建築のノルマン様式の門から入場します。

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ロンドン塔は、11世紀から14世紀にかけて、順次増築されていった城壁で、イギリス王家により、要塞、宮殿、礼拝堂、宝物殿、武器庫、コインの鋳造所、動物園、監獄、処刑場など様々な用途で使用されてきた場所です。ロンドン塔内には、様々な見どころがあり、各建物、塔では、そんな歴史を紹介する展示が行われています。
ロンドン塔の観光時間は、全体を見て回るには、半日程みておくといいと思います。

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(Tower of London Map PDF)

ロンドン塔の観光は、自分で見て回る、セルフガイドツアーでの見学もできますが、可愛い制服を着たヨーマン姿のガイドさんについて回るツアーに参加するのも人気になっています。

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ロンドン塔には、イギリスならではの衛兵さんの姿も見られます。こんなにもかっこよくきびきびと動く衛兵さんの行進する姿はイギリスの見どころのひとつですよね。

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Crown Jewels

ロンドン塔の一番の見どころで、行列ができるほど人気となっているのが、クラウンジュエル (Crown Jewels) の塔です。クラウンジュエル (Crown Jewels) は、王冠など歴代のイギリス王室の宝物が展示されている、ロンドン随一の人気スポットとなっており、建物の前には、長い行列ができています。

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St Edward’s Crown をはじめ、歴代王の戴冠式などで使用された王冠など、美しいイギリス王室の歴史的な宝物がずらりと展示されているところです。

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残念ながら建物内は、撮影禁止になっていますが、こちらの映像で登場するような数々の遺品が展示されていて、まぶしいほどの美しさに見入ってしまいます。

ホワイト・タワー White Tower

クラウンジュエルと並ぶ、ロンドン塔の見どころとなっているのが、クラウンジュエルの手前、ロンドン塔の中心に位置する巨大な城塞、ホワイトタワー (White Tower) です。オリジナルのものは、11世紀後半、イギリス王となったウィリアム征服王により築かれたものです。最初は、木造だったようですが、後に、頑強な石造りの建物となっています。

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ホワイトタワー内には、中世らしいかっこいい鎧や武器がずらりと展示されています。

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迫力ある鎧を身にまとった騎馬隊の像など、美しい展示がどこまでも続きます。

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ホワイトタワー内にある閑静なチャペル。

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階段を上ると、さらに展示ギャラリーが広がっています。

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歴代王たちの剣の展示も見事です。

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最上階には、巨大なドラゴン。

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下層階には、大砲や銃など武器の数々が展示されています。

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ギリシアのコルフ島の羽の生えたライオン像など、国外から持ち帰った珍しい遺品なども展示されていて、さすがイギリスな豪華な展示となっています。

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Battlements

ホワイトタワーの周囲を囲むように、いくつもの塔からなる城塞があり、南、東、北と城塞に沿って順番に見学していきます。
城塞は、13世紀に、ヘンリー3世やエドワード1世によって築かれたものです。ヘンリー3世とは、マグナカルタを制定したジョン王の後継で、フランスとの抗争や諸侯の反乱で有名な人物です。また、エドワード1世は、ウェールズや、スコットランド、フランスなど周辺国との戦争に明け暮れた戦い好きな人物でした。

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Medieval Palace

中世の宮殿は、想像していたものより、質素な雰囲気の宮殿で、お部屋には、斜めに配置された面白い形のレンガの壁が使用されています。

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中世の衣装を着たスタッフさんたちが雰囲気を盛り上げてくれています。

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映画のような美しいワンシーン。

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宮殿にもチャペルがあり、美しいステンドグラスからタイルに日の光が注ぎ込み、とても絵になる光景でした。

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宮殿を見学後、城塞の上を進んで行きます。見晴らしがよく、テムズ川沿いのタワーブリッジの美しい景色を楽しめます。

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また、ひと際背の高いビル、絶景展望台のある ザ・シャード も見渡せます。

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城塞の中庭の芝生では、ロンドン塔の象徴のレイヴンが楽しそうに遊んでいました。

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Royal Beasts

ロンドン塔では、13世紀初頭の王様、ジョン王の時代以来、ライオンや、トラ、サルなど様々な動物が飼われていました。

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そんな当時の様子が分かる展示もされています。

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ロンドンタワーの長だったこともある19世紀の有名な軍人&政治家だった、ウェリントン公爵 (Duke of Wellington) についての展示や、クラウンジュエルのような王冠の展示など様々な展示が行われています。

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Chapel Royal of St Peter ad Vincula

クラウンジュエルの左側には、セント・ピーター・アンド・ヴインキュラ礼拝堂 (Chapel Royal of St Peter ad Vincula) があります。現在のチャペルは、1520年に完成したものです。何度も離婚をし、カトリックから破門されたため、イギリス国教会を設立することとなったヘンリー8世の女王だった数名を含め、反逆罪などにより、ロンドン塔で処刑された人々が埋葬されています。

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The Tower’s Mint

ロンドン塔の入口近くには、かつて王立コイン鋳造所 (Royal Mint) があった場所があります。

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様々なコインや鋳造の様子が展示されています。

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The Fusilier Museum

クラウンジュエルの建物の右手には、Royal Fusiliers と呼ばれる、イギリス軍の小隊の後継部隊の本部だった建物があり、今はミュージアムとなっています。古くは、アメリカ独立戦争やナポレオン戦争、20世紀では、第1次、2次世界大戦などを戦った部隊だそうです。

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Tower Executions

ロンドン塔は、16、17世紀には、要塞、宮殿、政府の他、監獄や処刑場にもなっていました。16世紀に活躍したエリザベス1世も王位継承前の幼少期、ロンドン塔で、囚われていたこともあったそうです。こちらのタワーグリーン (Tower Green) と呼ばれる場所は、現在は、美しいガラスのアート作品が飾られていますが、かつては、処刑台が置かれていた場所で、7人の処刑が行われたそうです。7人は特別待遇だったようで、ほとんどの処刑は、塔外で行われていたそうです。処刑者は、すぐ近くのセント・ピーター・アンド・ヴインキュラ礼拝堂に埋葬されています。

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Imprisonment at the Tower

ロンドン塔の監獄となっていたのが、西側にある塔です。1階は、囚人たちに関する展示、2階には、囚人たちが壁に書き残した言葉が残されています。

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緑が美しい芝生の向こうには、白い漆喰に黒塗りの柱が印象的なチューダー様式の建物が並んでいます。

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血塗られた塔 Bloody Tower

中世の王と言えば、絶対的権力を保持する特別な存在だったため、王家の内部でも後継を巡って争いが絶えなかったようです。ロンドン塔は、処刑や暗殺の舞台にもなった歴史的にも有名な場所として怖いお話が語り継がれています。王家を継ぐはずだった子供たちが幽閉され、後に姿を消してしまったというお話が残っている有名な塔がこの、血塗られた塔、ブラッディタワー (Bloody Tower) です。

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16世紀後半から17世紀初頭にかけてのエリザベス女王の時代に、新大陸の開拓などで活躍した当時のイギリスの著名人、Sir Walter Raleigh も、王位継承に関する謀反の疑いにより、ここに13年間も幽閉されていたそうです。

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上階では、15世紀後半に、ブラッディタワーで起こったとされる、当時12歳だった皇太子、エドワード5世 (Edward V) とその弟、リチャードが消えてしまったという悲劇の事件が紹介されています。

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フランスのノルマンディーからやって来て、1066年にイギリス王となったウィリアム征服王以降の英王室の複雑な系図は、こちらで紹介されています。

Torture at the Tower

恐ろしいストーリーが色々語り継がれているブラッディタワーの地下には、拷問部屋の展示となっています。拷問で使用されていた器具などが展示されていますが、想像したくない怖いものばかりです。

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テムズ川沿いにあるロンドン塔には、水門もあります。反逆者の門 (Traitors’ Gate) と呼ばれる水門で、囚人たちがここから監獄へと移送されたそうです。

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ロンドン塔 (Tower of London) は、イギリス王家の歴史を学べる場所であると共に、絶大な権力を誇る王位を巡る数多くのドラマが残されている場所でもあります。ロンドンを訪れたときに、外せないロンドン観光の人気の名所のひとつです。

ロンドン塔 Tower of London
St Katharine’s & Wapping, London EC3N 4AB, UK 地図
開館時間:火-土 9AM-5:30PM 日-月 10AM-5:30PM
窓口入場料:大人 £27.20 子供 (5-15歳) £12.90
ロンドン塔の チケットページ から事前に購入していくと 10% OFF、または、ロンドンパス も使えます。

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