アメリカ インフレ CPI 8.5% そろそろピークアウト?!7月の消費者物価指数 石油 ガソリン価格急落で一段落

アメリカでは、昨年12月以降、消費者物価指数 (CPI) が、7%以上となっており、40年振りの高水準が続いています。3月に、8.5%と40年振りの記録を更新した後、4月は、若干下落に転じ、そろそろ落ち着くかなという期待の中、5月に再び上昇に転じ、6月には、最高記録を更新していましたが、今日、注目の7月の消費者物価指数が発表されました。CPIは、昨年7月から今年7月までの一年間の数字で、市場の予想 8.7% を下回る 8.5%となりました。7月の1か月間の上昇率は 0%で、先月の上昇率1.3%、そしてマーケットの予想値 0.2% を下回っています。7月に入り、今後の景気の見通しから石油、ガソリン価格が急落しつつあることが、大きな要因となり、40年振りのインフレもそろそろ終焉か、という期待が持てる数字となっています。

アメリカでは、100年振りのパンデミックへの対策として大規模な金融緩和、経済刺激策が行われてきましたが、そんなパンデミックからの変遷期を終え、すっかり日常が戻って来ています。

昨年末頃から、オミクロンの大流行により雇用やサプライチェーン問題から高い水準のインフレになり、さらに今年2月からはロシアによるウクライナへの侵攻という少し前には予想していなかった混乱も加わり、インフレが加速。最近では、さらにみんなの生活が通常化されたことにより、オンラインでの消費などモノ消費から体験消費へと移行し、旅行、パーティ、イベントなどへの急激な需要の変化が起こっており、サービス全般のインフレも目立つようになっています。

パンデミック以降、FF金利(フェデラル・ファンド金利)がゼロの状態が続いていましたが、インフレ抑制のため、3月には25bp、5月には50bp、6月、7月は、連続して75bpのFF金利の利上げが行われ、利上げは今後もしばらく継続されていくことが予想されます。6月からは、保有債券の売却など量的緩和の解除も行われています。
そんな変化に伴い、アメリカでは、預金の金利がどんどん上がっているので、アメリカに預金がある人たちは恩恵もあります。

アメリカ再び大幅利上げ!FF金利0.75% アップで前回利上げサイクルの最高水準に

インフレの動向に注目が集まる中、今日、アメリカ労働統計局 (Bureau of Labor Statistics) は、7月の消費者物価指数 (CPI) を発表しました。12月のインフレ率 は、一年間で 7%、1月のインフレ率 は、7.5%、2月のインフレ率 は、7.9%、3月のインフレ率 は、8.5%、4月のインフレ率は、8.3%、5月のインフレ率は、再び上昇に転じ、8.6%、そして先月 6月のインフレ率は、今回のインフレサイクルで最高となる 9.1% と推移して来ましたが、7月は、下落に転じ、8.5% となりました。市場の予想値 8.7%より、かなり低い数値となっています。


(tradingeconomics.com)

今回のインフレ、特に今年に入ってからの大きな要因となっているのが、ロシアによるウクライナ侵攻に端を発したエネルギー関連価格の高騰でしたが、7月に入り、石油価格が急落し、あらゆるものの価格に影響を与えるガソリン価格が大幅に下落したことにより、CPIも、今回のインフレサイクルの最高値を更新した先月から下落に転じ、そろそろピークアウトするかもしれないという期待が持てるようになってきています。
ただし、戦争は、現在も継続中で、石油価格の変動は、金融緊縮による景気悪化による石油需要の減退を予期したものなので、今後も、そんな予想がコロコロ移り変わるたびに、CPIに大きな影響を与える状態が続きそうです。

変動の激しい、エネルギーと食費を除外した、コアCPIは、先月同様、5.9% で高い水準で推移しています。一ヵ月間のコアCPIの上昇率は、これまでの 0.6% から若干落ち着き、0.3% となっています。

7月のCPIの変化の大きな要因は、-4.6% となったエネルギー関連全般で、中でもガソリンは -7.6% と大幅に下落しています。ここ数ヵ月は、あらゆる項目の価格が上昇していましたが、7月は、アパレル、中古車、航空券など交通費などいくつかの項目が下落に転じています。
一方、多くの人々の生活に影響を与える、食費 (自宅 1.3%、外食 0.7%)、住宅 (0.5%) などは、高い水準が続いています。特に、食費は、カリフォルニア州をはじめ世界各地での干ばつなど悪天候の影響などもあり、インフレ圧力が続きそうな予感がします。
CPI に関する詳細は、こちら です。

カリフォルニア州、アリゾナ州、テキサス州などでは、干ばつにより水不足が続いていて、農作物の生産状況にも影響がありそうです。例えば、カリフォルニア米などの値段が上昇しています。


(droughtmonitor.unl.edu)

家賃が高いことで有名なニューヨークですが、Douglas Elliman のレポート によると、6月は、マンハッタンの家賃の中間値は $4050に、平均値も、史上最高となる $5058 となっていましたが、7月も、さらに上昇し、それぞれ $4150、$5113 となっており、まだまだ落ち着く気配が見られません。

インフレはいつまで続くの?と気になるところですが、やはり最も大きな影響を与えているのが、石油や天然ガスなどのコモディティ価格です。

原油価格の指標となっている、WTI原油先物は、6月には、1バレル$120 まで上昇していましたが、現在は、金融引き締め、それに伴う景気後退の見込みにより25%程下落し $89 前後となっています。6月には、1ガロン$5に達した、ガソリンの平均価格 も、$4.01 と下がってきており、今後のインフレ緩和に期待が持てますが、景気の動向の予想とそれに伴うリスク資産への資金の流入により、エネルギー関連の価格が変化する状態が続いているため、最終的に安定するためには、ウクライナでの戦争の終結が重要となります。モノ消費に関しては、在庫も増えつつあり、デリバリーもかなりスピーディになっている印象があり、正常化に向かっている気がします。また、久しぶりに自由を満喫できる夏休みを迎え、ペントアップデマンドにより、サービス業セクターは、ホットになっていますが、日常生活が戻って来る秋以降は、次第に落ち着いていくのではないかと思います。


(tradingeconomics.com)

今までの動向を振り返って見ると、最初は、ようやくオミクロンの大流行が収まり、通常モードに戻り、供給が正常化し、これからインフレも落ち着くのではないかと期待していましたが、ロシアによるウクライナ侵攻による経済制裁と戦禍により、エネルギーを中心に様々なコモディティ価格の高値状態が続き、インフレも長期間に渡って継続する可能性が高まってしまいました。

ロシアへの厳しい経済制裁 SWIFT送金遮断と中央銀行資産凍結 食品また値上がる?

パンデミックにより様々な物の需給が急速に変動し、金融緩和によるアセットバブルの状態でしたが、利上げもはじまり、株式市場をはじめ、様々な資産の価格も大きく変動しています。インフレ時には、インフレに連動したアメリカ国債、インフレ連動債もあります。I-Saving Bond は、現在、利率が これまでで最高の9.62% となっています。地道ですが、インフレで増えている消費分を少しでも取り戻したいところです。

I Savings Bond って何?インフレ時におすすめ 現在年利7.12% 預金的に使えるインフレ連動アメリカ国債

インフレで最近アメリカの日常のあらゆる物の値段が高くなっています。スーパーの食品が、据え置き価格のままということは珍しく、普通の安いものでも当たり前のように値上がりしているので、以前と同じ量のお買い物をしても、常に高いなって感じています。中でも干ばつの影響で、カリフォルニア米の価格の高騰はとても大きいです。私がよくお米を買っている アメリカの日本食オンラインショップ では、今、日本から輸入している日本のお米の方が安く買えます。20ドルOFF のキャンペーンも開催されているので、アメリカ在住者の人におすすめのお店です。

インフレで出費が増えているこんな時だからこそ、お得にお買い物ができるよう色々工夫をしています。
アメリカでは、知っているとお得に買い物ができるキャンペーンが実は色々あります。
アメリカ在住者でまだ利用したことがなければ、この機会に利用してみるのもいいかもしれません。おすすめです!

🔴 30ドルもらえます!アメリカでお得にオンラインショッピングをする方法

🔴 アメリカのスーパーでキャッシュバックされるお得な買い物方法

🔴 アメリカのレシートアプリ 人気1位 Fetch Rewards を使ってキャッシュバック ギフトカードをもらおう!

アメリカ インフレ CPI 8.5% そろそろピークアウト?!7月の消費者物価指数 石油 ガソリン価格急落で一段落 was last modified: 9月 13th, 2022 by mikissh