アメリカでは、昨年12月以降、消費者物価指数(CPI) が、7%以上となっており、40年振りの高水準が続いています。3月に、8.5%と40年振りの記録を更新した後、4月は、若干下落に転じ、そろそろ落ち着くかなという期待の中、5月に再び上昇に転じてしまい、行方が注目されている中、6月の消費者物価指数が発表されました。CPIは、昨年6月から今年6月までの一年間の数字で、市場の予想を上回る 9.1%となりました!再び今回のインフレのサイクルでの最高記録の更新です。6月の1か月間の上昇率は、1.3%で、先月の上昇率1%、そしてマーケットの予想値 1.1%を上回っています。
アメリカでは、100年振りのパンデミックへの対策として大規模な金融緩和、経済刺激策が行われてきましたが、そんなパンデミックからの変遷期を終え、すっかり日常が戻って来ています。
昨年末頃から、オミクロンの大流行により雇用やサプライチェーン問題から高い水準のインフレになり、さらに今年2月からはロシアによるウクライナへの侵攻という少し前には予想していなかった混乱も加わり、インフレが加速。最近では、さらにみんなの生活が通常化されたことにより、オンラインでの消費などモノ消費から体験消費へと移行し、旅行、パーティ、イベントなどへの急激な需要の変化が起こっていて、サービス全般のインフレも目立つようになっています。
今後の行方に注目が集まっています。
パンデミック以降、FF金利(フェデラル・ファンド金利)がゼロの状態が続いていましたが、インフレ抑制のため、3月には25bp、5月には50bp、6月には75bpのFF金利の利上げが行われ、利上げは今後もしばらく継続されていくことが予想されます。6月からは、保有債券の売却など量的緩和の解除も行われています。
そんな変化に伴い、アメリカでは、預金の金利がどんどん上がっているので、アメリカで預金を持っている人たちは恩恵もあります。
インフレの動向に注目が集まる中、今日、アメリカ労働統計局 (Bureau of Labor Statistics) は、6月の消費者物価指数 (CPI) を発表しました。12月のインフレ率 は、一年間で 7%、1月のインフレ率 は、7.5%、2月のインフレ率 は、7.9%、3月のインフレ率 は、8.5%、4月のインフレ率は、8.3%、5月のインフレ率は、再び上昇に転じ、8.6% と推移して来ましたが、6月は、先月5月の数字を上回り、今回のインフレサイクルで最高となる 9.1% となりました。市場の予想値、8.8%より、かなり高い数値となっています。
4月は、ガソリンをはじめエネルギー関連の価格が下落しましたが、5月からは一転、ガソリン価格は上昇に転じ、6月は、なんと11.2% の大幅上昇となり、再び1981年11月以来となる今回のインフレサイクルの記録を更新しています。
変動の激しい、エネルギーと食費を除外した、コアCPIも 5.9% で、先月の 6.0% 同様、高い水準で推移しています。一ヵ月間のコアCPIの上昇率は、4月同様高いレベルの 0.6% です。
アメリカのインフレが、通常はあまり値段変動しない安定価格のものにまで広く及んでいることが伺えます。
5月は、全ての項目で上昇していますが、特に前月と比べ上昇率が高かったのは、11.2%上昇のガソリンをはじめとしたエネルギー関連全般です。先月は、アメリカでは、ガソリンの平均価格が $5 (1ガロン) 近くに達し、最高記録となっていました。また、食費 (自宅 1.0%、外食 0.9%)、住宅 (0.6%) なども高い水準が続いている他、その他、ほぼ全ての項目が上昇しています。
CPI に関する詳細は、こちら です。
ちなみに、家賃が高いことで有名なニューヨークですが、5月は、Douglas Elliman のレポート によると、マンハッタンの家賃の中間値は $4000 を超え、最高記録を更新しましたが、6月は、さらに上昇し、$4050に、平均値も、史上最高となる$5058 となり、まだ落ち着く気配は見られません。
CPIはさらに上昇を続けており、一体いつまで上昇は続くのか、どこまで上がるのか?気になるところですが、やはり最も大きな影響を与えているのが、石油や天然ガスなどのコモディティ価格です。
原油価格の指標となっている、WTI原油先物は、6月には、1バレル$120 まで上昇していましたが、現在は、金融引き締め、それに伴う景気後退の見込みにより20%程下落し $95 となっています。6月には、1ガロン$5に達した、ガソリンの平均価格 も、$4.63 と下がってきており、今後のインフレ緩和に期待が持てます。ホットなサービス業セクターはさておき、モノ消費に関しては、在庫も増えつつあり、デリバリーもかなりスピーディになっている印象があり、正常化に向かっている気がします。
ようやくオミクロンの大流行が収まり、通常モードに戻り、供給が正常化し、これからインフレも落ち着くのではないかと期待していましたが、ロシアによるウクライナ侵攻による経済制裁と戦禍により、エネルギーを中心に様々なコモディティ価格の高値状態が続き、インフレも長期間に渡って継続する可能性が高まってしまいました。
ロシア、ウクライナ問題による、石油や天然ガスなどエネルギー関連の価格の動向が、今後のインフレ、世界経済に大きな影響を与えていくことになりそうです。
アメリカ インフレ 最新 CPI の記事はこちらになります。
パンデミックにより様々な物の需給が急速に変動しやすく、金融緩和によるアセットバブルの状態の現在、利上げもはじまるということで、株式市場をはじめ、様々な資産の価格も大きく変動しそうです。インフレ時には、インフレに連動したアメリカ国債、インフレ連動債もあります。I-Saving Bond は、現在、利率が これまでで最高の9.62% となっています。地道ですが、インフレで増えている消費分を少しでも取り戻したいところです。
インフレで最近アメリカの日常のあらゆる物の値段が高くなっています。スーパーの食品が、据え置き価格のままということは珍しく、普通の安いものでも当たり前のように値上がりしているので、以前と同じ量のお買い物をしても、常に高いなって感じています。
今 Amazon が 一年に一度の大セール を開催していますが、ひさしぶりに安いと思える、お買い物の機会となっています。そういうセールに合わせて日用品もまとめ買いが必須になっている今日この頃です。
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