アメリカ インフレ40年振りの記録再び更新 5月の消費者物価指数 CPI 8.6%

アメリカでは、昨年12月以降、消費者物価指数(CPI) が、7%以上となっており、40年振りの高水準が続いています。3月に、8.5%と40年振りの記録を更新した後、4月は、若干下落に転じ、そろそろ落ち着くかなという期待の中、今日、先月5月の消費者物価指数が発表されました。CPIは、昨年5月から今年5月までの一年間で、8.6%と3月を上回り、再び今回のインフレのサイクルでの最高記録を更新しました。5月1か月間の上昇率は、マーケットの予想値、0.7%を大きく上回り、1%となり、再び大幅に上昇しています。

アメリカでは、100年振りのパンデミックへの対策として大規模な金融緩和、経済刺激策が行われてきましたが、そんなパンデミックからの変遷期を終え、すっかり日常が戻って来ています。

昨年末頃から、オミクロンの大流行により雇用やサプライチェーン問題から高い水準のインフレになっていましたが、さらに今年2月からはロシアによるウクライナへの侵攻という少し前には予想していなかった混乱も加わり、インフレが加速。最近では、さらにみんなの生活が通常化されたことにより、オンラインでの消費などもの商品から体験消費へと移行し、旅行、パーティ、イベントなどへの急激な需要の変化が起こっていて、サービス全般のインフレも目立つようになっており、今後の行方に注目が集まっています。

アメリカでは、今年は預金の金利がどんどん上がっていっているので、アメリカで預金を持っている人たちは喜んでいる人も多いと思います。
パンデミック以降、FF金利(フェデラル・ファンド金利)がゼロの状態が続いていましたが、インフレ抑制のため、3月には25bp、今月5月には50bpのFF金利の利上げが行われ、来週も含め利上げは今後もしばらく継続されていくことが予想されます。6月からは、保有債券の売却など量的緩和の解除も行われています。

アメリカ中央銀行 FRB 金利 0.5% 利上げへ 2000年以来のFF金利50bpアップ

インフレの動向に注目が集まる中、今日、アメリカ労働統計局 (Bureau of Labor Statistics) は、5月の消費者物価指数 (CPI) を発表しました。12月のインフレ率 は、一年間で 7%、1月のインフレ率 は、7.5%、2月のインフレ率 は、7.9%、3月のインフレ率 は、8.5%、4月のインフレ率は、8.3% と推移して来ましたが、5月は、3月の数字を上回り、今回のインフレサイクルで最高となる 8.6% となりました。市場の予想値、8.3%より、かなり高い数値となっています。


(tradingeconomics.com)

4月は、ガソリンをはじめエネルギー関連の価格が下落しましたが、5月は一転、ガソリン価格は大幅に上昇に転じ、再び40年振りとなる今回のインフレサイクルの記録を更新しています。
変動の激しい、エネルギーと食費を除外した、コアCPIも 6.0% と高い水準で推移しています。一ヵ月間のコアCPIの上昇率は、4月同様高いレベルの 0.6% です。
アメリカのインフレが、通常はあまり値段変動しない安定価格のものにまで広く及んでいることが伺えます。

5月は、全ての項目で上昇していますが、特に前月と比べ上昇率が高かったのは、ガソリンをはじめとしたエネルギー関連全般です。アメリカでは、ガソリンの平均価格 が $5 (1ガロン) 近くに達し、最高記録となっています。また、食費 (自宅 1.2%、外食 1.4%)、住宅 (0.6%) なども高い水準が続いている他、一旦マイナスに転じていた、中古車やアパレルも再び上昇に転じています。
CPI に関する詳細は、こちら です。

ちなみに、家賃が高いことで有名なニューヨークですが、Douglas Elliman のレポート によると、マンハッタンの家賃の中間値は $4000 を超え、最高記録を更新しています。

ようやくオミクロンの大流行が収まり、通常モードに戻り、供給が正常化し、インフレも落ち着くのではないかと期待していましたが、ロシアによるウクライナ侵攻による経済制裁と戦禍により、エネルギーを中心に様々なコモディティ価格の上昇がしばらく続き、インフレも長い期間に渡って継続する可能性が高くなっています。

ロシアへの厳しい経済制裁 SWIFT送金遮断と中央銀行資産凍結 食品また値上がる?

ロシア、ウクライナ問題による、石油や天然ガスなどエネルギー関連の価格の動向が、今後のインフレ、世界経済に大きな影響を与えていくことになりそうです。

パンデミックにより様々な物の需給が急速に変動しやすく、金融緩和によるアセットバブルの状態の現在、利上げもはじまるということで、株式市場をはじめ、様々な資産の価格も大きく変動しそうです。インフレ時には、インフレに連動したアメリカ国債、インフレ連動債もあります。I-Saving Bond は、現在、利率が これまでで最高の9.62% となっています。地道ですが、インフレで増えている消費分を少しでも取り戻したいところです。

I Savings Bond って何?インフレ時におすすめ 現在年利7.12% 預金的に使えるインフレ連動アメリカ国債

インフレで最近アメリカの日常の物まで値段が高くなっています。スーパーの食品が、据え置き価格のままということは珍しく、普通の安いものでも1ドルづつとか当たり前のように値上がりしているので、以前と同じ量のお買い物をしているだけでも支払い時に、あれ?なんか高くなってる?!って感じることが多々あります。
インフレで出費が増えているこんな時だからこそ、お得にお買い物ができるよう色々工夫をしています。
アメリカ在住者でまだ利用したことがなければ、この機会に利用してみるのもいいかもしれません。おすすめです!

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アメリカ インフレ40年振りの記録再び更新 5月の消費者物価指数 CPI 8.6% was last modified: 6月 10th, 2022 by mikissh