アメリカの食品医薬品局 (FDA) は、今日8月23日、ファイザーとビオンテックによる、コロナウイルスに対するワクチン (Pfizer-BioNTech COVID-19 Vaccine) の正式承認を発表しました。ファイザーのワクチンは、昨年、12月11日に、初のコロナ用ワクチンとして、緊急使用 (EUA) の承認を受けて以来、アメリカをはじめ世界各国で使用されていますが、今回、16歳以上に関して、正式承認にアップグレードされました。後から緊急使用がスタートした12歳以上16歳未満に関しては、現在の緊急使用 (EUA) の状態がまだ継続されます。
昨年、驚く速さで世界中に広がり、パンデミックを引き起こした新型コロナですが、感染者の増加に伴って様々な変異型が登場する中、もともとのウイルスと比較して感染力の圧倒的に高いデルタ変異型が急速に広まり、ワクチン接種が進んでいる国々、これまで徹底した対策で鉄壁を誇っていた国々でも感染者が増え、新局面を迎えています。
昨年、新ウイルスが登場したばかりの頃は、少しの間だけ辛抱し、防ぎこむことができれば、完全に消え去るのでは、という幻想がありましたが、現実的には、みんなが抗体を持ち、感染しても回復できるという状態が最善で、いわゆるインフルエンザのような存在になっていくのでは、という感じがします。
抗体が全く無い状態で、感染者が増えると昨年の二の舞となってしまうので、重要となるのが、ワクチンです。事前に体内にウイルスが入ってきたときの疑似トレーニングをすることができるワクチンは、アメリカでは、デルタ型の拡大に伴い、これまで以上に、インセンティブやビジネスレベルでの義務付けなど様々な手段を用いて、接種の推進を行っています。
パンデミックの中、アメリカ食品医薬品局 (FDA) は、通常よりとても速いスピードで、緊急使用 (EUA) に関するレビューと承認を行って来ましたが、今回、正式名称、Comirnaty と呼ばれる、ファイザーとビオンテックのワクチン (Pfizer-BioNTech COVID-19 Vaccine) が、新型コロナワクチンとして初めての正式承認に至りました。正式承認は、緊急使用 (EUA) 以上に圧倒的に時間がかかるプロセスで、さらに有効性と安全性に関して様々な角度から厳しく審査されます。
Today, FDA approved the first COVID-19 vaccine for the prevention of #COVID19 disease in individuals 16 years of age and older. https://t.co/iOqsxXV1fj
— U.S. FDA (@US_FDA) August 23, 2021
緊急使用から正式承認にアップグレードされたことにより、今後、ビジネス毎など様々なレベルで、ワクチン接種を義務化する場所が増えていくと思います。早速、NYCの公立学校の先生や、ニュージャージー州の職員、アメリカ軍などが、ワクチン接種を義務化していくことが発表されています。
また、今までためらっていた人も正式承認を機に接種に踏み切る人も増えるかもしれませんね。
ニューヨークでは今、ワクチン接種証明書の提示が義務化されるところが増えてきています。ミュージアムやレストラン、ジムなど、室内でのアクティビティをはじめ、イベント開催時も証明書提示の上での入場となっています。
ニューヨーク ワクチン接種証明書 提示義務 Key to NYC スタート&詳細発表 レストラン ミュージアム 劇場 映画館など
先日のニューヨークの大コンサートイベントは何万人もの人々が一堂に集まる、びっくりするくらい大規模なイベントでしたが、出席者は全員ワクチン接種済みであることが義務でした。
セントラルパーク豪華コンサートへ行ってきました!ニューヨーク復活 We Love NYC Concert 途中で急遽中止に😢